アルレッキーノ、タッチストーンそしてジョーカー 斜に構えるスタンスも私のパートナー その2.3 当たり前過ぎて意識しなくなっていること
王道を歩むことが人生の軸です。その上で対極にある斜に構えるスタンスも恣意的に取ることは忘れません。
そのスタンスの典型の1つである、道化師として芸術作品で扱われる役回り。
その1では、
良い年をして、最近になってこのnoteのプラットフォームの中のアルレッキーノさんの作品に触れる機会があり、正にnoteさんがご縁でアルレッキーノを意識するようになり、リファレンスとしてアルレッキーノ (Arlecchino)をこれから少しずつ勉強していこうと思っています。
というお話でした。
その2.1では、アルレッキーノに次いでタッチストーンを。王道を歩むことを柱に構成されている私の頭の中の仮想パートナーとして、斜に構えるスタンスのメインのリファレンスロールモデル。
NHK教育テレビの市民大学講座で小田島雄志先生のシェイクスピアの作品の解釈を通じて、異なった目線で物事を見ているタッチストーンの重要さを知り、私の心の深い場所にシェイクスピアの作品は鎮座したというお話でした。
その2.2は網羅性あるBBCのシェークスピア劇場を小田島雄志先生の市民大学講座テキストを座右に置き、当時最新の業務用技術を搭載したソニーのベータマックスビデオデッキを無理して買って、そのジョグダイヤルという業務用機器に使われる機能を駆使して気に入った場面や深く理解したい場面を繰り返し再生し鑑賞したというお話でした。
受験勉強から解放されパッと道が開けた時に主役だけではなく、むしろ脇役に重要なメッセージ性を持たせている作品、お気に召すままのタッチストーンがシンボリックな形で私の心に入って来たというお話でもありました。
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今回は、主役だけではなく、むしろ脇役に重要なメッセージ性を持たせている作品、お気に召すままのタッチストーンがシンボリックな形で私の心に入って来て私の大学生活、そしてその後の今日までの人生に多面的な彩りを与え続けてくれているというお話です。もっと言うと自分から彩りを添えに行ったお話でもあります。
結果を得るのに20年近く掛けたので、その長かった道のりをもお楽しみ頂けたら幸いです。
大学時代、中高生向けの学習塾の講師をしていました。
そこでは寧ろ私が生徒さんを通じて学ぶ機会が沢山ありました。私の人生を変える出来事も…
そして理系の講師なのですが、シェイクスピアの話等も閑話としてしていたものですから卒業して高校の演劇部に入ったり、本格的な劇団に入団した方から観劇のお誘いがしばしば有りました。
小学校5年生から志望していた大学に合格するまで(入学と書いたのですが、合格に書き直しました(笑)、それぐらい貪欲に自分を取り戻し始めた感じが伝わると良いなぁ…)人並みの余暇を楽しむ生き方はワープしていましたので、小学生以来の心の余裕で観劇にも行ってみました。
素人芝居と言われてしまうかも知れませんが、どの公演も感動的でとても心に残る時間でした。当然お気に召すままの公演は何度か見る機会が有り、公演毎に異なるタッチストーンの言葉のニュアンスまでも楽しめるところまで行っていました。
中学生時代を良く知っているだけに成長した教え子の姿を見ると仮想的に親になった気分になってほっこりしてしまう自分も楽しんで居ました。
そんな日々と並行してNHKが全作放映していたBBCのシェイクスピア劇場。こちらはその対極にありまして古語の英語は聴き取ることは困難で、まぁ音楽として雰囲気を楽しんでいた感じですかねぇ…
いつかは現地のグローブ座で観劇してみたいなぁ…
(このなんとなくの夢が本編の取っ掛かりなのです。)
とまあ楽しい大学生活はあっという間に過ぎ去って、上述の1票より1円という経験から私企業でやりたい放題を始めました。
研究所を振出しに、材料開発、半導体開発、米国シリコンバレー駐在の機会もあざと可愛く奪取し経験し技術屋として15年楽しみ尽くしレーンチェンジ。事業企画経由でサラリーマンの成れの果てを目指し渉外、海外セールス&マーケティングで駐在経験がある米国、そして狙っていた欧州へと仕掛けまくって身を振って行ったのでした。
北米に加えて欧州も担当することになり、英国に本社がある世界的半導体商社に、欧州全域を担当して貰うことにしたのでした。
グローブ座に近づいて来たでしょ(笑)
そして立ち上げ時には1年の半分は欧州に駐在してロンドン郊外の商社の本社を拠点に欧州全域、そして米国大手企業参入のバッグドア(裏口)とも言われるイスラエルにまで手を伸ばして楽しんで居ました。
当然ロンドン本社を拠点にしていてウインザーに定宿を置いて居たので、週末は週末限定の鉄道周遊券を買ってロンドンの散策を楽しんで居ました。
すいません。予告通り前フリが長くなったのですが、こんな経緯で自分からシェイクスピアの観劇を楽しむ機会を強引に作り、お仕事として給料を頂きながら、仕事に引掛けて人生に彩りを添えに行った話に繋がります。
欧米なので週末はきっちりお休みでした。当時は、SONYのVAIOがノートパソコンとしては飛び抜けて薄くて軽量でしたのでそれをスマホ代わりにしていました。と言ってもネットワークにつなげるのは事務所だけ。ホテルでも通信可能ですが、遅くてしかも高額なので。そのVAIOを駆使して根回し、しかも販社の事務方の女性には日本からのお土産まで用意して(笑)それと引き換えにここもあざと可愛くシェイクスピアをグローブ座で観劇する手配を整えたのでした。
この件については、正直やっと此処まで来たかという感じでした。
其処までするか。したのです。
当日はロンドンですから…ロンドンらしく朝から雨でした。シェイクスピアの時代のまま、グローブ座は円形の屋根のある客席と中央の舞台は露天。しかし
運と勘としつこさの人生
午前中には雨は止み、午後には薄日まで…。2階席に陣取って、ちと不便なトイレも済ませ無事開演となりました。相変わらず古語の英語は聴き取れないものの何度も観劇している作品なので全く問題なく楽しむことができました。
理系の私が、古語の英語で観劇を楽しむ、道化のタッチストーンがくれた人生の多面的な見方がこんな形で私の人生に彩りを与えてくれたのでした。
つつく
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