【専門家アドバイス】療育理論の選択において大切なこと。勝敗を受け入れられるようになるために。
【ご相談】
TEACCHやABAなど違う理論でやっている事業所に並行して通うことは良くないでしょうか?
相乗効果もありますか?
【La lucheからのアドバイス】
ご相談いただきありがとうございます。
時代の流れとともに良いと言われるものが次々変わり、子どもたちも支援者も翻弄されてしまいますね。
ただ、大事なことは時代が変わってもやはり大事だと実感しています。
理論をしっかり理解しないまま、形だけを取り入れてしまうことが最も弊害と考えます。
例えば長年私たちが現場で取り入れて実践してきましたTEACCHプログラムは20年以上の年月を経てもなお素晴らしい理論だと感じます。
TEACCHとは、『Treatment and Education of Autistic and related Communication handicapped Children』(自閉症及び、それに関連するコミュニケーション課題を抱える子どもたちのためのケアと教育)の略で、1960年代にアメリカのノースカロライナで始まり、世界中に広がって発展を遂げたプログラムです。
2020年代になった現代においても子どもたちが素晴らしい成長を遂げていくことが手に取るように分かります。
ただ一時TEACCHが爆発的に学校等で取り入れられた時代がありました。
理論をしっかり学ばずに形だけそれらしく真似て使われたことで、子どもたちが抵抗を示してしまうようになったケースがいくつもありました。
理論を知らないで無謀に使えば当然上手くはいきません。
支援者は学び続ける必要があります。
内部で勉強会などスキルアップの研修を積まれている事業所を選ばれることをおすすめいたします。
そのような事業所であれば異なる理論を実践している事業所に通われても相乗効果となると思います。
そしてご家庭、療育機関、園や学校などが同じ方向を向いて進んでいくことがお子さまの成長に不可欠です。
複数の事業所に通うことでお子さまが混乱してしまう様子がある場合は統一されることが良いと思いますので、しっかり様子を観察していかれることはおすすめいたします。
【ご相談】
自閉症とADHDと診断されている6歳男の子です。
負けることが受け入れられません。
家族でボードゲームをしていても負けそうになると駒を投げたりしてしまい、パニックになって最後まで出来ません。
兄弟や友達との間でもトラブルになってしまうので少しずつでも負けを受け入れられるようになって欲しいのですがどうしたら良いでしょうか?
ここから先は
¥ 200