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令和7年1月に読んだ本の記録
今年に入ってから自宅であまりお酒を呑まなくなったのでその分、読書の時間が増えたように思います。相変わらず買うだけ買って読めていない雑誌なんかも多いんですが、「買う」ということそのものが大事である気もするのです。
さて。
そんなわけで令和7年も変わらず読書を楽しんでいくことにいたしました。
本を読むことは自分の書く文章に影響を及ぼします。もっと言うなら間違いなく自分の人生に影響を及ぼしてい
令和6年読書の記録 中島京子『小さいおうち』
#読書感想文
昭和初期、女中奉公に出た少女タキは赤い屋根のモダンな家と若く美しい奥様を心から慕う。だが平穏な日々にやがて密かに"恋愛事件"の気配が漂いだす一方、戦争の影もまた刻々と迫りきて。晩年のタキが記憶を綴ったノートが意外な形で現代へと継がれてゆく最終章が深い余韻を残す傑作。著者と船曳由美の対談を巻末収録。
↑文庫版巻末紹介文引用
何がきっかけだったか忘れたんですが、数年前にはじめて
令和6年読書の記録 湊かなえ『夜行観覧車』
父親が被害者で、母親が加害者。高級住宅地に住むエリート一家で起きたセンセーショナルな事件。遺されたこどもたちは、どのように生きていくのか。その家族と、向かいに住む家族の視点から、事件の動機と真相が明らかになる。
↑文庫版裏表紙の書籍紹介
母親が父親を撲殺するという衝撃的な事件のあと、こどもたちは果たして、「被害者のこども」とされるのか、「加害者のこども」とされるのか。
勝手に私の「先生
令和6年読書の記録 米光一成『人生が変わるゲームのつくりかた』
身近な「なぜ?」(Question)をスタート地点とし、正解することよりも探求(Quest)することの大切さを伝える「ちくまQブックス」シリーズ第3期の2作め。
『ぷよぷよ』『はぁって言うゲーム』『あいうえバトル』『むちゃぶりノート』『記憶交換ノ儀式』などを作ったゲーム作家でライター、デジタルハリウッド大学教授でもある米光一成さんが「ゲームのつくりかた」について書いています。
ゲームの作
令和6年読書の記録 『V3』
明治時代に南陽外史という翻訳家がいて、コナンドイルのシャーロックホームズシリーズを日本に紹介した先駆者なんですが、中央新聞に連載されていたこの方のホームズの翻訳がなんともパンチの効いたものだったらしい。
その明治のイカれたホームズを令和の時代に三人の猛者がリライトしました。森見登美彦さんと万城目学さんと上田誠さんです。
物語の舞台を森見さんは奈良、万城目さんは大阪、上田さんは京都と、それぞ
令和6年読書の記録 東野圭吾『どちらかが彼女を殺した』
旅のお供はやっぱり東野圭吾です。
「最愛の妹が偽装を施され殺害された。愛知県警豊橋署に勤務する兄・和泉康正は独自の"現場検証"の結果、容疑者を二人に絞り込む。一人は妹の親友。もう一人は、かつての恋人。妹の復讐に燃え真犯人に肉迫する兄、その前に立ちはだかる練馬署の加賀刑事。殺したのは男か?女か?究極の「推理」小説。」
↑裏表紙の紹介文引用
加賀恭一郎シリーズの第何作目か忘れました。東野圭
令和6年読書の記録 冨田勝『脱優等生のススメ』
#読書感想文
私の収集癖をくすぐりまくる「ハヤカワ新書」のNo.007。
得意科目を極めるよりも、共通テストに向けた5教科7科目の勉強が優先される日本の学校教育。だがそのように「与えられた問題をそつなくこなす」優等生は今、着々とAIに代替されつつある-。やりたいことで、やる価値があることなら、やらない理由がない。点数かせぎをやめて、自分の「好き」を徹底的に追求しよう。慶應義塾大学先端生命科
令和6年読書の記録 ブレイディみかこ『地べたから考える』
#令和6年読書の記録 #読書感想文
10代のためのノンフィクションシリーズ「ちくまQブックス」。たぶんコロナ初期くらいに第1期が発売され、さほど間を置かず第2期が発売されたはずなんですが、そこから第3期がいつまで経っても発売されず、あ、これはもう第2期で終わったんだな、と思っていたらどうやら最近、第3期が発売されたらしい。しかも第3期の一発目はブレイディみかこさんらしい!ということで紀伊國屋書
令和6年読書の記録 『みをつくし戦隊メトレンジャー』
御堂筋レッド、谷町パープル、中央フォレストグリーン、長堀鶴見緑地イエローグリーン、今里オレンジ。五人によるヒーロー戦隊「みをつくし戦隊メトレンジャー」は大阪の安寧と秩序を守るべく、戦い続けています。それぞれの名前から察せられるとおり、大阪メトロの路線とカラーを使った戦隊ヒーローものの物語です。五人は全員、普段は大阪在住の一般人。※正確には、谷町パープルと今里オレンジはヒロイン
戦隊を率いるリ
読書の記録『韓流ブーム』
ライターで翻訳家の桑畑優香さん、コリアン・フード・コラムニストの八田靖史さん、音楽ライターで「K-POP番長」の異名をもつ、まつもとたくおさん、朝日新聞「好書好日」副編集長の吉野太一郎さん。帯に書いてありましたが皆さん、「エンタメや食の分野で20年以上取材を続けてきた人気ライター」だそうです。そんな皆さんが「韓流ブームの歴史と未来」を語り尽くす一冊!
私は身の回りに韓国文化やK-POPにめち
令和6年読書の記録 塩崎省吾『ソース焼きそばの謎』
夏祭りの屋台で食べるあの味。バーベキューの締めの定番。カップ麺でも人気者・・・様々な形で親しまれるソース焼きそばだが、その起源は謎に包まれている。戦後の大阪発祥という通説は、果たして真実なのか?なぜ、醤油ではなくソースで炒めたのか?焼うどんとの関係は?明治時代や大正時代の史料を繙き、土地土地の味を食して聞き取りを重ねるうち、日本の近代化と絡み合う意外な来歴が浮かび上がる。特濃の歴史ミステリをご賞
もっとみる令和6年読書の記録 川添愛『世にもあいまいなことばの秘密』
先日、「トランプ氏また暗殺未遂」という見出しを読み、私は一瞬、トランプさんって昔暗殺未遂起こしてるん?と思いましたが、蓋を開けてみたらトランプさんが再び暗殺されそうになったというニュースでした。見出しは短い文章で表現しないといけないので、たまにこういう誤解が生じます。
言葉というのは、伝え方を間違えると思いも寄らない伝わり方をしてしまうことがあり、それを逆手にとって言葉遊びができるのも面白い