
- 運営しているクリエイター
#エッセイ
甲子園球児とそうじゃない僕の話
甲子園の季節。夏の風物詩とも言うべきか、高校球児だけでなく様々な人が球場で、あるいはテレビの前で熱狂に包まれる。
僕はこの時期になるとこんなことを思う。グラウンドに立てる者とそうでない者の違いは何か、と。強豪校になればレギュラーの10倍もの部員を抱えていることも少なくない。その分だけアリーナ席は応援要員で埋まる。アリーナ席で大声を張る、日焼けした坊主頭の球児たちと、グラウンドで脚光を浴びる選手た
最後に勝ちゃーいいんだよ
友人が家庭裁判所送りになった。本人はそれが大したことではないような口ぶりだった。
「じゃあ俺そろそろ帰るわ」「今日これからなんか用あるの?」「うん、ちょっと家庭裁判所行ってくる」ものの5秒である。
どうやら駅の前で裸になって騒いでいたところ、警察に補導され、捕まったようだ。ちなみにお酒も入っていないし、ラリっていた訳でもない。
僕が今まで出会った人間の中で一番奇想天外な友人の話である。
—
歌いたいこと書きたいこと、伝えたいこと
そういえば大学1年生のバンドサークルに出入りしていた頃、膨大な数の作曲を手掛けている先輩にこんなことを言われた。「伝えたいことがない?ならそれを歌えば良いじゃん」。
僕はそんなのクソだと思った。せめて人に聞かせるのならば、死ぬほど苦しんでやっと捻り出したような言葉を伝えるべきだと思っていた。かと言って、実際に僕が歌うことなんてどうしようもないことだったし、それは何かを伝えるためというよりも、消化