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あなたがいるから世界は変わる
私は、公共の構造物をつくる土木の仕事をしている。
土木と言うと、多くの人はすごい、と驚いてくれる。でも、私が他の仕事を本質的に理解できていないのと同じで、土木構造物は社会にあふれているが、認知度は非常に低い職業ではないかと思うことがある。
私が自分の仕事に俄然やる気が出るのは、私たちが造るものを実際に使ってくれる方々と繋がったときだ。
プレッシャーもかかるけど、その人たちの姿を想うと、土木構造物
逆ソクラテスと逆さま自動車
現在私は、学校に通っている。
通っているといっても、今年の授業は全部Zoomで、リアルではない。
実際に会うと、クラスメイトや先生たちはみんな違ってみえるんだろうな、と思う。
たまにだけれど、クラスメイトとZoom上でお茶会をしている。
2時間弱、学校のこととか、色んなことを思いつくままに話す。
先月のお茶会では、話題が最近読んで良かった本に及んだ。
人に良かったと紹介できる本を選ぶのは、結構
【読書感想文】52ヘルツのクジラたち
私の心の中の消えないキズのひとつが、助けてあげられなかった先生のことだ。
その先生は、いじめっ子たちにいたずら書きされたとおりの人生を選択してしまった。
そのときの私は、それを見た先生がどう思うかの想像もできていなくて、どうしたら、その状況を起こさずに済むかすら考えていなかった。
いじめっ子に気付かれず、先生にも気付かれないように、そのいたずらを抹消する方法は、実はたくさんあったのだ。
私も、
人生の最期を迎えるための教科書
『エンド・オブ・ライフ』を読んだ。
この本を知ったのは、小川糸さんのエッセイ集『グリーンピースの秘密』だった。
本書で小川糸さんは『エンド・オブ・ライフ』について触れられている。
糸さんは、これをもっと前に読む機会があったとするならば、『ライオンのおやつ』という小説をきっと書いていなかったと記している。
(『ライオンのおやつ』とは、末期癌の若い女性がホスピスで夢のように温かな人生の最期を迎えるお
事実を知るためのプロセス
泥沼にはまってしまって、抜けることができなくなることを、考え続ける日がある。
昨年ベストセラーになった『ファクト・フルネス』という本では、高学歴な人ほど、世界は悪くなっているという10の思い込みに囚われる傾向にあるといい、その思い込みから解放されるために、様々な機関が統計をとったものの見方を紹介している。
それによると、世界は少しずつではあるが、良い方向に進んでいる、という。
幼少期から社会科
アヒルと鴨のコインロッカー
私は、お腹がすいたとニャアニャア助けを求めるノラ猫にならすぐに救いの手を差し伸べてあげられる気がするけれど、通りすがりの人がお腹空いたと寄って来たら多分私は逃げ去ってしまうような気がする。
動物になら優しくできる。けれど、人にはどこまでも残虐になれる人もいる。ヒトラーは、ビーガンで動物愛護家だった可能性がある、と聞いたことがある。動物に優しいのと、人に優しくできるのとはまるで違う。
伊坂幸太郎
出会うべくして出会う人が待っている未来へ
学校に行きたくても通えない子どもたちは、大勢いる。
多くの国の子どもは、貧困で学校に通えず、学びたくても学ぶことができない。しかし、日本は状況が違う。学べる環境があるのに、学びたくても学校に通えない子どもがいる。
かつて、マザー・テレサは来日した際に、日本は大変進歩して裕福な国で、インドのようにたくさんの貧しい人々はいないが、この国には精神的な貧しさがある、と言われたと聞いたことがある。また、空