これからの道。(追記あり)
お久しぶりの更新でございます。
先週は家のことが立て込み、ポストクロッシングもnoteもできませんでした(゚o゚;;
それに娘のテスト勉強(何気に教育母さんです)、
そして、不用品をメルカリで売ってほんの少しですがすっきりしました。
ひと段落ついたのでお話したいことがあります。
先週、4月からゆっくり牛歩ペースでやっていた講談社の女性誌との作品作りが
頓挫しました。
そのことに関して今日お話いたします。
理由は
40ページで収まらないプロットであること
が物理的に挙げられますが、
わかってしまったのです。
もうギリギリになって、認めざるを得なくなったのです。
本当は自由に、心から描きたいテーマの作品を思い切り没入して作りたい。
出版社を介してではなく、産直販売のように、直接読者に作品を届けたい。
商業という世界から離れたい。
独立した作家として自分の腕でお商売がしたいと。。。。
前回のときもそうでしたが、今回も、担当さんから課せられた
本来なら1週間程度で仕上げれるミッションを
数ヶ月くらいのびのびに伸ばしてしまいました。
全然やる気が出ないのです。
やりたくないのです。
で、何をやってたかというと、
ヤフオクに逃げていました😂(ひでえ)
まるでパチスロや競馬に逃げる、夢を追う自称ミュージシャンのように、
ヤフオクで絵葉書やFCDを見て周り、一向に描く気がおこらずダラダラ過ごしました。。。
本当なら漫画家としてすぐに提出するのが当然です。
けれど、全然やる気が起こらない。
描きたくない。
何度も自分を鼓舞しましたがダメ。。。_| ̄|○
編集さんもわたしが葛藤しているということを見て取り、心配はしてくださりつつも、やはり商業なので厳しい部分がたくさんある。これは当然です。
講談社なんて、誰もが憧れる1番大きな出版社でございますよ。。。
原稿料もそりゃあ、お高いところでございますよ。。。。。
漫画家志望だったら、みんな食らいつきますよね。。。。。
二十代のデビュー前の自分なら、徹夜覚悟ですぐさま当時出来る最大のパフォーマンスを発揮してやる気マンマンですぐに提出していたでしょう。。。。
けれど今、原稿ではなく、手に持っているのは観光絵葉書やらiPad。。。
あまりにアホな自分の異端さに呆れてしまうのですが、
「ほんとうに全然やりたくなかった」のです。。。。
これは自分が一度商業誌を経験していたことが大きいと思います。
もう憧れなど露ほどもないのです。
過去に商業誌をやっていた時、全然楽しくなかったこと、
反応もなく孤独に作品を描いていたことや、
夢にまでみた初めてコミックスが出たときも、全く嬉しくなかったことが
強く根付いています。
それはつまり。。。。
「わたしの作品」ではない、とその時勘付いていたからだと思います。
また、同業者同士の競争や編集さんによる煽り、テレビ業界でよくある視聴率第一と同じような、面白くない漫画でも売れたら成功、内容が素晴らしいものでも売れなかったら失敗、というセオリーに、わたし自身がついてゆけない。。。。
と本心で思っているからです。
どんなに信頼できる編集さんでも、
「あの先生のは賞をとったけど、全然コミックスが売れなかったんですよね。
絵が地味だし。」
「あの作品はアニメが成功したからこそ売れたんですよ。」
と、尊敬する漫画家さんのことを話す作家の前で、
平気でぶった斬って答える世界なのです。。。
つまりは、利益、お金が全て。
特に持ち込みに相対する担当さんはヒット作がまだ出ていなかったり、
新人さんだったりするので、「とにかく売りたい」というギラギラした想いが
一際強いと思います。
編集さんもサラリーマンなので、これは当然だと思います。
まさに資本主義社会の縮図がこの世界でしょう。。。。
残念ながら、どんなにウェルカム、作家志望はみんなおいでよ、
をパフォーマンスしていても、
担当さんがクライアントで漫画家は下請け、という構図は不変です。
そしてそれはおかしいのではないですか、と漫画家が反抗しようものなら、
手に負えないということで、当然ポイ捨てです。
編集さんの方が立場が上は変わりありません。
下請けは何も本心を発することができないんです。
何ヶ月も何年も心を殺して編集さんと打ち合わせを重ねながら、
本当に描きたいものなのかわからぬ、
そして売れない方の率がずっと高い作品を作り続けてゆく。。。。
雑誌に載っても長い年月をかけたものが一瞬で終わってゆく。
その構図にわたし自身が、もうついてゆけない、と思いました。
時間とエネルギーの無駄だと。
ああ、こうやって99%以上の商業漫画家さんは消えてゆくんだな。。。。
と実感しました。
たくさんの時間を費やし、老いてゆく。
それはもうみんな、離れたり辞めるのは当然だな、と。。。。。
わたしがメンタルを病んでいたのも、商業誌と自分の作品との不和が大きな原因だと思います。
多分わたし自身が頑固で不器用で、
アーティストの気質や反抗精神が一際強いのもあると思います。
人一倍敏感で、ひとつの言葉の奥を10も20も推測する人間ですから。。。
過去から連綿と続く商業誌のダークな面を経験で痛いほどわかっていて、
時間とエネルギーとプライドをも搾取され続ける作家のことを訴えてしまうので、編集さんに本心を伝えて嫌がられてしまう。
わたしには業界は無理。
どうしても敵対してしまう。
また、わたしはクライアントありきの作家タイプではなく
「描きたいテーマ」が強くたくさんあり、それを生み出してゆくタイプ
ということがハッキリわかりました。
そして多くの人が商業誌をやめるとマンガを描かなくなりますが、
生涯ずっと描いていたいと思っていました。
だとすれば、お金で全てを測る商業誌では無理だと、
己の性質的にも実感しています。
長いスパンでやってゆくならフリーがいいなあ、と。
(なぜ昔はうまくいっていたのかというと、過去にお世話になっていた出版社の女性誌は作家に口出しはあまりせず、自由に描かせる風潮だったからです。本当に太っ腹。)
そして、ちょっと悲しくて言いにくいですが。。。
今、商業誌の漫画の多くを、あまり面白いと思っていないところもあります。
雑誌を読んでも、心からワクワクしないのです。。。。
理由は、巻数が長いことや、価格と内容が見合わないこと(高すぎる)が大きいです。
本当に好きな作家さんは数えるくらいでしょうか。。。。。
SNS公開の無料漫画の方が個性が出ていて面白いとも感じることもあります。
幸い、今はフリーでも、ネットのおかげで多くの人に読まれる時代になりました。
わたしには産直販売、道の駅タイプがあっていると思いました。
自分と読者というシンプルな構図で描いてゆこう、と本心で思いました。
もう一つ、これは自分の立場的な理由ですが、
今娘が小4で、これから中学受験に向けて勉強をみたいと思っています。
娘は現在、将来なりたいもの、打ち込みたいものがありません。
この時点でわたしら夫婦はそれなら勉強を頑張る方向にレールを作ると、
娘が入学時の時から話し合っていました。
仕事を決めるなら早い方がいいのです。
例えばもし国際公務員になるなら、小学生以前の時点から英才教育をせねばなりません。
イタリアンシェフになりたいなら、東京中のイタメシ屋に行かせて味をつかみ、アルバイトし、高校卒業とともにすぐにイタリアへ修行です。
(フランスやイタリアの本場では中学の年の時点から見習いがすでにいます)
娘はわたしと異なり、主人似で社会性があり温順で真面目な性格なので、
組織や会社に向いていると思っています。
会社勤めや公務員といったものになると、可能性を広げる為に学力は高い方が有利です。
自立をして家から出て一人暮らしを経験し、
自分のお金で生活をする、ということができますようにと願っています。
学ぶべき学校を全て終えるまでは天塩にかけて、
卒業し社会へ出たら、一切援助はしない。
食費や家賃、土地代や光熱費、税金や保険。。。それらを自分の足で立って生きてゆく人になれたら、親としてのわたしの願いは満願となり、わたしが出来なかったことを超え立派な大人になることでしょう。。。。
ですので、今から準備をしてゆこうと思っており、
娘の勉強に関しては明らかにわたしの方が主人より向いているので、
塾には今は行かずに夕方と夜に勉強をみる、という生活パターンに入ると思います。
(うちは小1の頃からいつもリビングで勉強しています。)
クライアントありきの商業誌となると、一日中机にかかり切りになり、他のことは出来ません。
子供の相手もろくにできずに仕事中心に回ってゆくので、それだと勉強を見るのがかなり難しいと思っていました。
そして、娘はみんなと机を並べる塾よりマンツーマンで丁寧に勉強をした方が頭に入りやすい、ということも今までやってきてわかっていました。
フリーなら、これから2年、朝〜午後までは作品作り、夕方〜夜は娘の勉強と。。。うまく生活リズムが作れます。
娘は地頭はけしていい方ではなく努力タイプなので、今から長いスパンでやっていった方がいいと思っております。
(前回、区で一位がとれた学力テストも、けして一朝一夕ではなく、春休みから勉強を毎日続けていたのです)
わたしは家の事情により、学歴で挫折した経験があるので、
娘にはしっかりと彼女が納得できる学校へ行かせたい、学士や留学をしたいなら
応援したいと思っています。
ひとりっ子なので子供同士の兄弟の差を気にすることなく進路選択出来るのも有り難いと思っています。
子供の面倒をみたい、という理由も実はフリーになりたい理由の一つです。
小学校高学年はとても大事な時期ですから。。。
娘はこれも主人に似て、学校では気の許せる友人がいません。
孤高で学生生活を送っています。ボッチ組です。
その上で、わたしが商業でかかりきりでピリピリしている間、
家でもポツンとひとりぼっち....というのは彼女を暗い方向に不幸にさせる、それは絶対にしてはいけない、と思っていました。
彼女が主人とわたしのことを最も好いてくれているのは十分分かっています。
だからこそ、最後の受け皿はわたしたちがやるべきだと思っています。
このような家の事情のこともあり、フリーを選択するのが最もベターだと思っています。
ただ、わたしは趣味で漫画を描いてはいない。
荒削りのものは描きたくない。
面白い作品を作りたい覚悟を持って描いているので、
お金は微々たるノミの糞程度のものでも、頂こうと思っています。
お金をいただけることで自信につながりますから。
ですので、不安でいっぱいではありますが、
今後はフリーとして有料で作品を発表してゆきます。
商業誌やそれにまつわる公募などからは全て離れ、
自分の腕一つで描き続けて行こうと思います。
これまで応援してくれていた親と主人にもすべて話し、
家族のことや、自分の健康のことも踏まえて、
それが最善の道だろう、ということで理解してくださいました。
本当の独立となりますが、
もう決めました。
おぼつかない足取りでも、時間を大切にして、
本当に描きたい作品に集中したい。
今回はここまでにしておきます。
今後の詳しい道先は明日、またかきますね。
重いお話をここまで読んでくださり、ほんとうにありがとうございました。
わたし自身、自分の本質を素直に認めるまでここまでかかったことに呆れています。
それでも、今やっとわかって良かったと思っています。
やっと肩の荷が降りました。
もう悩まなくてすみます。
勲章も欲しくないし、業界のようなものからも一切関わりを持ちたくない。
ただ純粋に自分の描いた漫画を、読者だけに届けたい。
過去からの小さなささやきを物語にして、この世界の誰かに読んでほしい。
過去と今を繋ぐバトンとして作ってゆきたい。
どんなに読んでくれる方が少なくてもいい。
本当に自分が納得できる、過去の声が残せた、と実感できる作品が作れるなら。
人からの注文ではなく、我が身の魂の真の髄の焔から憤出した作品を描きたい。
思う存分。
これがわたしの本心です。