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ひな祭りと、子供の性と、9年前を振り返る。
3月2日 土曜日
朝、父子はホームセンターへ行って土とチューリップの苗と、子カブの種を買ってきた。
春に向けて何か育てたいらしい。
私はいつもの如く喫茶店に行って資料ノートを4冊分とって、マンガを読む。
「ニュクスの角灯」2巻読了。
綿密な当時の時代考証と、「蝶のみちゆき」、「扇島歳時期」と連なる登場人物を彷彿させるのが面白かった。
「普通の人」を描くのが本当にうまい。
今の私たちが知らない歴史を詳細に描いている。
映画のような画面構成も目を惹き、大好きな作家さんである。
帰宅後は疲れがどっときて寝ていた。
父子が帰宅して「ハイ、響喜さん、起きて、タッチだよ〜」と主人が言っても、
「。。。。寝かせてほしい。。。。」と重苦しい表情を浮かべて譲らなかった。
娘ももう9歳なので私らがいつまでも相手をせずともYouTubeやマンガで遊んでゆける。
晩ごはんは味の素の餃子を馬のように食べる。
9年前の今日、
もう自由に生きることができない。。。。
と一種の絶望感と諦観をひしひしと、ズッシリとした腹の重みと共に感じながら、隅田川を歩いていたのを覚えている。
いいお天気だった。
しばらく一人で悠々と歩くこともできないかも。。。
これが本当の、一人ぼっちでのお散歩だな。。。。
と、言いようの無い人生が定められた窮屈さと、これからどういう生活になるか皆目見当がつかない真っ白な心持ちとともに眺める隅田川は、いつもと変わらずに太陽の光が反射し点滅していた。
あれから9年。
育児はわたしには辛すぎた。
本当に自由がグンと減った。
ほとんどを子供の成長に捧げた感じだ。
特に夜など何も出来ない。エネルギーが吸いとられた。
けれど、生むことができてよかったと思う。
3月3日 日曜日
昨夜、私室で手帳を書いていると、
「おとーさん、わたし、胸が出てきたみたい」
という娘の声を聞く。風呂上がりの裸で。
「ああ、そうなの」
と父は答えていたが、ぶへえ、と思う。
わたしにもよく「胸が出てきた」とか「生理が嫌だって女の子たちみんな言ってるよ」と話すのだが、まさか男親にムネのこととか話すんか。
父は小2になった頃から娘の裸は見ないようにつとめている。
けれど、子供なので親の思惑はあまり感じず、裸でドカドカと歩いていることが多い。
父子にとって、動物のように戯れ合うのは普通のことだ。
まさに娘がヒールで父をギリギリしている間柄であるが。。。。
娘が成長するにつれて父に対して冷たくなるのは、男親の宿命であるし、うちもそのようになっているが、あくまで表面的なことでとどまっており、言動においても父への愛着がみてとれる。
小さな恋人、という言葉がしっくりくる。
「男に尽くすような女性になってはダメだよ。
男を嘲り笑うか、踏み躙るような女性の方がずっといい。」
などと、よくわからない教えを父は娘に説いている。
今日び、男親でも娘と仲がいいっていうしな。。。
わたしが娘時代の頃とは価値観が変わってきているのだろうか。。。
今朝は腹の重苦しさで目が覚める。
9年前とは異なり、ただの便秘による膨満感である。
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午前中のうちに、娘のお誕生日🎂とお雛祭りをかねたご馳走の食材を三人で買い出しに行った。
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姉夫婦から娘にお誕生日🎂プレゼントが届いた。
![](https://assets.st-note.com/img/1709434240144-qWMEqiUo8k.jpg?width=1200)
希望を聞かれた時、「ゲゲゲの謎」グッズと娘が答えるのをみて、パンフレットも映画館で売り切れていたし、無理なんじゃないかなあ。。。と思っていたが、
さすがの追求力で入手してくださり、娘の喜びの雄叫びが凄まじかった‼️😂
お坊さんのお掃除の本を再読了。
読めば読むほど沈む。。。。
こんなに清く生きれない。どこから掃除していいのかわからぬほどうちは埃やら何やらで散らかっているのだ。。。。。
永平寺の雲水がもし我が家にやってきたら、激昂するであろう。。。
夜はささやかなご馳走、鯛寿司、手毬寿司、あん肝のお吸い物、出汁焼き卵、ローストビーフ、ロールキャベツ、サラダ、菜の花のおひたし、玉ねぎの丸ごと焼き。。。。などなど、お吸い物以外は全て買ってきたものだったが、それなりに華やかになった。
ケーキは娘の希望で抹茶ケーキとマカロンであった。
娘の9歳の目標を聞いた。
作家のように作品を作りたいようなので、
わたしから「だったら名作を今からたくさん読んでおくといいよ」と言っておいた。
作家(漫画家を含む)のほとんどが、大人になって後悔することの一つに、
名作や古典を読んできていない、という悩みがあるのだ。。。。
頭が柔らかいうちに、たくさんの本を読んで吸収してほしい。
雛人形を、うちは長く飾っている。
仕舞うのが遅いと婚期が遅れる、と言われているが、単に片付けて実家に送り戻すのが面倒なのでなるべく長く飾って引き伸ばしている。
あと隠された意味は、別に結婚などしなくても、健康で自立して生きて行ければそれでいい、という親の無意識の想いもある。
最後になったが、
五日間便秘が続いていたので思い切ってイチヂク浣腸にトライしてみた。
しかし失敗。
コツがあって、ギリギリになるまで我慢せなあかんのやなあ。。。と不発に終わり便座に項垂れた。
9年前の今頃は陣痛の激痛に七転八倒し、今はイチヂク浣腸で失敗し、腹の重みを感じている。
わたしって、平和な人間だよなあ。。。。とつくづく思った。