展示を回りながら、今、担当している方の回想が思い浮かぶ。 70年代のアジア・80年代のアメリカ・2000年代以降のロシアの現場を体験してきた話。 そのためか、作品世界をより近い感覚で見ることが出来たと思う。回想を聴く意義は、他者への想像力のアップ!だなぁとしみじみ思った。
ちなみに、私のお気に入りは「オズギュル・カー」の作品。タイトルは忘れてしまったが、大きな骸骨3体が演奏をしながら渋い声で歌っている。 今回の展示全般が心臓がドキドキする作品が多い中(大きな声やベルの音が満ち満ちている)これにはホッとした。 つい癒しを求めてしまっているのかも…
今回の横浜トリエンナーレのテーマは「野草:いま、ここで⽣きてる」。「野草」は中国激動期の小説家・魯迅の詩集に由来するらしい。約100年前の本。 「今」と「かつて」の(本当はずっと続いていた)混乱と叫び声が、会場にも溢れていた。混沌としていつのどこの作品かさえ分からなくなるほど。