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【発達障害】こんなときどうしたらいいの?#18~学校に行きたくないと言う~

はじめに
 子どもが学校に行きたがらないとき
、その背後には必ず何かしらの理由があります。特に発達障害を持つ子どもは、こだわりが強かったり、特定の苦手なことがあったりするため学校生活に適応するのが難しい場合があります。この記事では、発達障害を持つ子どもが学校に行きたがらない理由と、その対処法について考えてみましょう。


1.学校に行きたがらない理由

 発達障害の子どもが学校に行きたがらない理由は本当にさまざまです。例えば、対人関係が苦手で友達の輪に入れず、孤立してしまうことがあります。また、先生に注意されたことがトラウマになってしまい、教室に入るのが怖くなることもあります。さらに、集団行動が苦手で、体育の授業やグループ活動に参加するのが苦痛だったり、給食で食べられないものが出ることがストレスになったりする場合もあります。このように、子どもが学校に行きたがらない理由は、一人ひとり異なります。

 「学校に行きたくない」と言葉にしなくても、朝何度起こしてもベッドから出ようとしなかったり、突然腹痛や頭痛を訴えたり、朝食を全く食べなくなったりするなど、体調や行動の変化として現れることがあります。これらのサインを見逃さずに、早めに対応することが大切です

2.子どもの気持ちに寄り添う

 子どもが「学校に行きたくない」と言ったとき親としては不安になるでしょう。しかし、無理に登校させても状況は改善しません。無理に学校に行かせることで子どものストレスが増し、夜になると泣き出したり、食欲を失ったりすることがあります。また、無理強いすることで精神的に不安定になり、さらに学校に対する恐怖心が増すことがあります。

 まずは、子どもの気持ちに寄り添い理由を探ることが重要です。そのとき、「どうして学校に行かないの?」と問い詰めるのではなく、「学校で何か嫌なことがあった?」と優しく尋ねると良いでしょう。また、学校の先生にも状況を聞いてみると良いでしょう。例えば、教室での様子や休み時間の過ごし方などを先生から聞き出すことができます。
 
 ただし、発達障害の子どもは、多くの子どもにとって何でもないことに苦痛を感じることがあります。例えば、教室の騒音や突然の予定変更に対して敏感な場合があり、それを言葉で表現できないこともあります。そのため、親御さんからも積極的に情報提供を行いましょう。例えば、「家では、兄弟が大声で話しているだけで怖がって泣くことがあります」「人混みの中ではパニックになりやすいです」といった家庭での様子を先生に伝え、協力を求めることが大切です。

3.学業不振が原因の場合

 発達障害の子どもが学校に行きたがらない理由として、学業不振が原因の場合も少なくありません。例えば、授業の内容が理解できずに苦労している子どももいます。この場合、まずはお子さんが学習面でどんなことに苦労しているのかを具体的に知ることが重要です。

 例えば、文字を書くことが苦手な場合、漢字やひらがなをうまく書けないことがあります。どのような間違いをしやすいのか、例えば「漢字の画数を間違える」「ひらがなの形が崩れる」といった具体的な問題点を把握しましょう。さらに、タブレット端末を活用するなど、どんな援助が可能かを考えることも大切です。タブレットならば、文字入力を手助けするアプリを使うことで、子どもが自信を持って書く練習をすることができます。

 また、学校の先生とも相談しながら、どのような支援ができるのかを一緒に考えていく必要があります。例えば、先生に「うちの子は書字に時間がかかるので、少し多めの時間をもらえると助かります」とお願いすることができます。これにより、子どもが安心して学習に取り組める環境を整えることができます。

4.学校でのサポート

 学校でつらくなったときには、保健室で休むことができることをお子さんに伝えましょう。これにより、授業中に不安になったときや、休み時間に友達とトラブルがあったときに、保健室で一休みすることができます。また、先生やスクールカウンセラーに相談することも大切です。たとえば、「教室での騒音が苦手で集中できない」「友達との関係で困っている」といった具体的な悩みを伝えるように教えましょう。

 学校と連携して、お子さんが安心して過ごせる環境を整えることが重要です。例えば、定期的に先生と面談を行い、お子さんの学校生活について話し合う機会を作りましょう。スクールカウンセラーとの相談も定期的に設定し、お子さんがいつでも相談できるような体制を整えることが必要です。こうした取り組みによって、お子さんが安心して学校に通えるようになります。

最後に
 
子どもが学校に行きたがらないとき、その理由を理解し、無理に登校させるのではなく、子どもの気持ちに寄り添いながら対処することが重要です。発達障害を持つ子どもの特性を理解し、学校と連携してサポートすることで、お子さんが安心して学校生活を送れるようにしましょう。

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