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アメリカ生活note

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記事一覧

アメリカの小学校のブックフェア。期待するのは本を読むことだけではない

アメリカの小学校のブックフェア。期待するのは本を読むことだけではない

子どもたちの学校で、ブックフェアが開催されている。

毎年秋のこの時期に、学校の図書室が1週間だけ本屋さんに変わるのである。家庭によって方針はさまざまだと思うけれど、多くの子どもがお小遣いをもらってきて、その範囲内で好きな本を買う。

このブックフェアは、学校と出版社との契約のもとで行われている。売上げの一部が学校の運営資金として還元される仕組みになっている。その資金で、新しい本や教室の備品などを

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【アメリカ】最近の採用面接で起こっていること

【アメリカ】最近の採用面接で起こっていること

うちの夫は、人事とは全然違う部署で働いているのだけど、採用の初期段階の仕事をたまにしている。

書類選考を通った候補者に対し、1発目の面接をするのである。オンライン面接でインタビュアーを務めるわけだ。時間は1時間ほど。

面接した後、意見を添えて結果を報告することになるので、それなりに時間と労力を割く。

それでも、面接業務が性に合うらしく、よく引き受けている。いろんな人がいておもしろいらしい。

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アメリカ育ちの子どもたちに、「ママが日本人で良かった」と言わせる方法

アメリカ育ちの子どもたちに、「ママが日本人で良かった」と言わせる方法

料理は嫌いじゃないが、普段はなるべく手のかからないものを効率よく作って出したいと思っている。

それに、毎日買い出しにいくのは時間がもったいないので、週に2回くらいで済むようにまとめ買いをする。

そうやって、食事づくりにかける時間をなるべく短くするために、いつもは冷蔵庫の中にあるもので何を作るかという思考回路である。

でも、たまに、そんなことは一切お構いなしに、「あ、今日はアレを作ろう」という

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不思議な縁のあった犬とわたしの20年の話

不思議な縁のあった犬とわたしの20年の話

いまから一年前、愛犬のモカが息をひきとった。

20歳の誕生日を半年後に控えた、超高齢犬だった。

この記事は、ずっと下書きに眠っていたものだ。モカが死んで数日後に、カフェに座って書き始めたのだけど、途中から涙が止まらなくなって、そのままになっていた。

それをどうしていまになって掘り起こしてきたのかというと。

つい先日、ご近所さんの愛犬が息をひきとったのだ。

そのおうちには、もう1匹犬がいて

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自分の実力を思い知る瞬間

自分の実力を思い知る瞬間

今日も今日とて、柔術のトレーニングに励む。

昨年、思い切って飛び込んだブラジリアン柔術の世界。いま、始めてちょうど1年が経つ。

もう部活かっていうくらい道場に通っている。月曜から金曜まで毎日である。白い道着に白帯を締めて、髪をきゅっと結んで、指先に巻くテープと水筒だけを持っていく。

あるとき、仲の良いご近所さんに柔術の話をしたら、こんなことを言われた。

「いまからそんなに頑張ってどうすんの

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アメリカにいても、栗が食べたい!

アメリカにいても、栗が食べたい!

秋の味覚といえば栗だ。

さつま芋やかぼちゃもあるけれど、わたしにとっては断然栗だ。

焼き栗、甘栗、栗ご飯、栗あんみつ、モンブラン……。書きながらヨダレが出ていないか心配になる。

わたしはアメリカに住んでいるのだけど、ここでは栗は馴染みの食べものではない。いまが旬のはずだけど、普通のスーパーに生栗を置いているのは見たことがない。買うなら、アジア系スーパーに行かないと手に入らない。

先日、娘の

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アメリカ大統領選挙。永住者のわたしはこう思った

アメリカ大統領選挙。永住者のわたしはこう思った

投票から一晩たって、朝起きたら結果が出ていた。
ベッドに横たわったまま、無言で携帯を置いた。

朝からメディアがこぞって選挙結果を伝える一方、巷での反応は静かなものだった。子どもたちをスクールバスのバス停まで送り届けたとき、ご近所さんたちと顔を合わせたけれど、大統領選の話を持ち出す人は一人としていなかった。

関心がないわけはない。でも、おおっぴろげには誰も話さない。喜んでいる人もいるだろうし、が

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アメリカの学校にモノ申したいこと

アメリカの学校にモノ申したいこと

子どもたちの通うアメリカの公立小学校は、国の定める祝日以外にも、ちょくちょく休みがあります。

11月だけで、お休みが7日も。

月末にサンクス・ギビングの連休があります。国の定める祝日で、多くのアメリカ人が家族で過ごすファミリーデーです。

ほかには、多様な文化の祝日も休みになります。例えば、今月の1日は、ヒンズー教の祝日「ディワリ」でお休みでした。

カバーする文化が多様すぎて、それぞれの祝日

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アメリカ×天気のいい週末=BBQ

アメリカ×天気のいい週末=BBQ

地面に積もった落ち葉が、歩くたびにくしゃ、くしゃと乾いた音をたてる。

空はすっきりと青く澄んでいる。この時期、本来はもう肌寒いころのはずなんだけど、今年はどういうわけか、日中はまだ半袖でもいいくらいの心地よい温度だ。

ここはアメリカ。今日は天気のいい土曜日。こんな日は、なにをするか。

バーベキューだ。

メニューは、ホットドッグ。準備や後片付けが大変なことはあまりしない。基本は、焼いて食べる

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アメリカのスーパーは侮れない!ハイクオリティのスイーツ3選

アメリカのスーパーは侮れない!ハイクオリティのスイーツ3選

アメリカのスーパーというと、どのあたりを思い浮かべるでしょうか。

ウォルマート?
とにかくでかくてモノが安い。

トレイダージョーズ?
個性的で独自路線をいってる。

Hマート?
知らんって?この地域のアジア人が漏れなくお世話になっている韓国系スーパーです。

でも、今日わたしが取りあげたいのは、このどれでもありません。

ホールフーズマーケット(Whole Foods Market)です。

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本場アメリカのハロウィンナイト

本場アメリカのハロウィンナイト

アメリカのハロウィンは、子どものためのイベントです。

みんなその時点でお気に入りのキャラクターに身を扮し、コスチュームを着て、近所の家々を回ります。”Trick or treat! ” を合言葉にキャンディをもらいます。

コスチュームと、キャンディと、日が暮れてから外を出歩く特別感。この3つの掛け合わせで、ハロウィンは、子どもたちにとって、クリスマスやサンクス・ギビング(11月の感謝祭)に匹敵

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ハロウィンかぼちゃで秋の気分を堪能していたら、意外なところに敵がいた

ハロウィンかぼちゃで秋の気分を堪能していたら、意外なところに敵がいた

10月の末日に近づくこの時期、アメリカでは、あちこちでハロウィンの飾りつけやファミリーイベントでにぎわい、お祭りムードになります。

普通の住宅街でも、家や庭を飾りつけているおうちが多く、それらを見て回るだけで、ハロウィン気分を味わえます。

息子の同級生のおうちでは、大人の2倍くらいありそうなでっかい骸骨や、木にくくりつけられた巨大なクモなど、毎年ド派手な飾りつけをしています。素人の域を超えてい

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なにかを始めるには「もう遅すぎる」と思っている人に伝えたい話

なにかを始めるには「もう遅すぎる」と思っている人に伝えたい話

なにかを始めるのに、もう遅すぎると諦めてしまったことはありませんか。

なにごとにも、これをやるならこれくらいの歳のときに、という相場観があります。ほかの人はどうかわかりませんが、わたしは、40代に突入した頃から、いろんなことのデッドラインが迫ってきているような気がして、一人で勝手に焦っていた時期がありました。

その「もう遅すぎる」という呪縛から脱して、一歩を踏み出せたことがあります。

ブラジ

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自分の弱さが許せない

自分の弱さが許せない

弱い自分が嫌いです。

これは、むかしから存在する、わたしの課題です。



先日、娘の担任の先生との個人面談がありました。

一家族に割り当てられた時間は15分です。しかも入れ替わりの調整時間はありません。わたしは、時間に遅れないように早めに家を出て、5分前には教室前に到着しました。

中を覗くと、わたしの前の面談がまだ行われています。わたしは、ドアのそばに置いてあった椅子に腰かけて、時間がく

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