高山 環 (小説家)

小説家。「第12回ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の「夏のピルグリム」が発売中:https://x.gd/eTuhX 「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」(宝島社文庫)も販売中:https://x.gd/lJ4zX 他の著作:https://x.gd/Afn9R

高山 環 (小説家)

小説家。「第12回ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の「夏のピルグリム」が発売中:https://x.gd/eTuhX 「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」(宝島社文庫)も販売中:https://x.gd/lJ4zX 他の著作:https://x.gd/Afn9R

マガジン

  • 「夏のピルグリム」

    「第12回ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の「夏のピルグリム」が7月18日に刊行されます。著者初の単行本形式の小説です。 心の喪失を抱えた13歳の少女が日本各地を旅して、さまざまな人と出会い、回復していく冒険物語です。

  • 「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」

    著者初の商業出版「ふたりの余命  余命一年の君と余命二年の僕」についての記事をまとめました。

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「ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の「夏のピルグリム」発売中

「夏のピルグリム」の刊行が決まりました。ポプラ社より7月18日に発売されました。 「夏のピルグリム」は「第12回ポプラ社小説新人賞」の奨励賞をいただいた作品です。著者初の単行本形式の書籍になります。 受賞してから1年半、ずっと改稿・修正を続けて完成させました。ここまで時間をかけてひとつの作品に向き合ったのは初めての経験です。 善い作品になったと思います。ぜひ多くの人に読んでいただきたいです。 表紙はイラストレーターのKUさんに描いていただきました。デザイナーは岡本歌織さんで

    • 「都合がいい小説」はいかに生まれたのか

      「夏のピルグリム」発売から4ヶ月の間に、多くの感想をいただきました。様々なサイトやSNSの感想をできる限り読んで、次回作の参考にしています。 いただいた感想の中に、「都合が良い」「現実にはこんなに良い人ばかりに会えない」という意見がいくつかありました。 「夏のピルグリム」は、中学生の夏子が神奈川から宮崎まで旅する物語です。お金がない夏子たちは、旅先で出会った人に助けられて、旅を続けます。出会う人たちがいい人すぎて、非現実だというのです。 読者が非現実的だと感じてしまうは作家

      • 「Apple Watch 8」を「Apple Watch 10」に買い替えて1ヶ月が経ったのでレポートします

        小説に関係のない話です。 1ヶ月前に「Apple Watch series 10」(以下、「Apple Watch 10」)を買いました。僕は初代Apple WatchからずっとApple Watchを使い続けてきました。 最近は新作が出てもそこまで新機能が増えなくなったので、買い替える頻度は減ってきていましたが、わずか2年で新しいモデルを買ってしまいました。 今年はiPhone 10も買ったので、Apple Watchまで買い替えるつもりはなかったのですが、車を整備していた

        • 小説における「隠す」と「騙す」の違い

          ミステリーを読んでいると、クライマックスで予想外の真相が明らかになり、「あー、そうだったんだ!」と驚くことがあります。 読者が「驚いた」のは、作家が「驚かせる」仕掛けを作っておいたからです。ミステリー作家は、ミスリードや叙述トリックなどを用いて、読者に驚きを与えます。 最近、小説における「隠す」と「騙す」の違いについて考えることがあります。小説を書くときに、作家は読者に隠し事をします。作家は小説内で起こるすべてのことを知っていますから、登場人物がなにを話すか、ラストがどう

        • 固定された記事

        「ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作の「夏のピルグリム」発売中

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        • 「夏のピルグリム」
          51本
        • 「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」
          17本

        記事

          「夏のピルグリム」が小学生向け試験問題に採用される

          久々の投稿です。1年間毎日書いていたのですが、一度途絶えてしまうとなんだか緊張しますね。 この間、次回作の準備を進めていました。 今日は試験問題の話題です。フォロワーさんから教えていただいたのですが、小学校の模試(と言っていいのかな?)に「夏のピルグリム」が取り上げられたようです。 掲載されたのは、四谷大塚さんの「合不合判定テスト」の国語です。中学入試を目指す小学六年生が1万人以上受験したそうです。 小学校生向けの試験問題と聞いてちょっと驚きました。「夏のピルグリム」は中

          「夏のピルグリム」が小学生向け試験問題に採用される

          365日連続でnoteに記事を投稿してわかったこと

          365日連続投稿を達成しました。 連続投稿は、次回作を刊行できるまで願掛けの意味を込めてはじめました。一年前、僕の最初の商業出版である「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」が刊行されました。次回作の出版が決まっていなかったので、それまでの間、毎日投稿しようと決めました。 それまで何年もIT関連のブログを書いてきたので、長く続けられる自信はありましたが、このnoteのテーマは小説。400以上の記事は、ほぼすべて小説関連です。 最初は「ネタがもつかな?」と思っていたけど

          365日連続でnoteに記事を投稿してわかったこと

          商業デビューして1年経った小説家がわかったこと

          本日10月5日は、初の商業出版である「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」が発売された日です。商業デビューしてから1年が経ったことになります。 この一年の間、さまざまなことがありました。一番大きい出来事は、商業出版二作目になる「夏のピルグリム」を出版できたことでしょう。 発売日に向けて、改稿を繰り返して、ようやく完成した本作品。すてきな装画と表紙を纏い、善い本になったと思います。発売後は、サイン本の作成や取材対応、ライブ配信も行いました。 商業デビューして1年でわ

          商業デビューして1年経った小説家がわかったこと

          1年間投稿した中で「スキ」が多かった記事ランキング

          365日連続投稿まであと1日。本日は、この1年間で皆さんからもらった「スキ」の数でランキングしたいと思います。 第1位以外は、多分多くの方に読まれるだろうなと思いながら書いた記事です。小説家志望の方やセルフ出版をしている人が有益に思ってもらえそうな内容だからです。 第1位は、多くの方に読まれるとは思って書きませんでしたが、仕事のライフハック的な内容は需要があるのでしょうね。 では、ご覧ください。 第1位:「会社員時代のスケジュールと小説家の日常を比べてみる」会社員時代のスケ

          1年間投稿した中で「スキ」が多かった記事ランキング

          誰もあなたの夢の強さを知らない

          学生の頃は、気恥ずかしくて小説家の夢を誰かに語ることはありませんでした。 たまに仲良くなった人には、小説家になりたいと告白することもありました。 反応は人によって様々ですが、「小説家なんてなれないと思うよ」と言われることが何回かありました。社会をちょっと知っている人がそう諭す人が多かったですね。 20年以上働いた会社を辞めて、僕は小説家を目指すことにしました。そのときは、親戚の人に「バカなことをした」と言われました。まあ、これは同意です。長く勤めて、そこそこ満足な暮らしをし

          誰もあなたの夢の強さを知らない

          高齢化対策にオーディオブックを

          40歳を過ぎた辺りから、スマホを離して見るようになりました。いわゆる「老眼」です。「老眼なんだよね」と目上の人がぼやいても若い頃はピンときていませんでしたが、いざ自分がなると、「ああこれが老眼ってやつか」と感慨深いです。 ただ、僕は近視なので、近視用のメガネをとって、画面を近くに寄せれば、文字が読めるようになります。年配の人が書類を見るときにメガネを外して目を近づける、アレです。ただ、メガネを取るのも面倒なので、最近は遠近両用メガネを装着しています。遠近両用メガネはレンズの下

          高齢化対策にオーディオブックを

          小説に登場人物を増やすときは慎重に

          小説を書いていて、「中盤の盛り上がりが欠けている」と感じることがあります。僕の場合、書きはじめるときに冒頭とラストはきっちり決まっていることが多く、一方で中盤の内容が薄くなってしまい悩むことがあります。 冒頭からラストまで一直線に進めればよいのですが、それではボリュームが足らず、テーマの深堀りができていない状態に陥りがちです。そう感じるときは、「この物語はもっと広がる」という予感も同時にしていることが多いです。 ストーリーラインは、ストレートではなくスパイラルに進むのがよい

          小説に登場人物を増やすときは慎重に

          物語のコアとしての小説

          多くの人は小説を読んでいません。残念ながら事実です。調査によると、小説を読む大人は全体の2割程度だそうです。周りを見ても、映画や動画を観ない人は皆無だけど、小説を読まない人は大勢います。 小説を書く側からすると寂しいことですが、客観的に見ると仕方がない面もあると思います。他のエンタメと比べて時間とお金がかかり、想像する手間が必要だからです(小説が好きな人にとっては、あれこれ想像できるから楽しいのですが)。 小説が好きな人にはそれらは障壁ではないですが、「スマホを使ってサブスク

          物語のコアとしての小説

          オーディオブックは受け身?

          ランニングするときは、大抵オーディオブックを聴いています。 データを見ると年間60冊、週に1冊以上のペースで聴いています。 読書する時間がなかなか取れないので、ランニングして体を鍛えながら本が聴けるのは、一石二鳥だと思っています。 様々な本を聴いているので、小説の勉強にもなっていると思っていましたが、実際はそこまで効果がないような気も最近してきました。いざ、自分で書こうとすると、過去に聴いた作品の詳細を覚えてなくて参考にできないことがあります。 どうも僕の場合、本を耳で聴く

          オーディオブックは受け身?

          クレームから人を学び、小説を書く

          長らくサポート部門の責任者をしていたので、いわゆるクレームに何度も対応してきました。 最初の担当者では対応しきれず、その上司、そのまた上司でもクローズできずに自分のところに上がってくる案件は、お客様の温度がかなりヒートアップしているか企業同士の問題にまで発展していて、なかなかの対応を迫られます。 お客様が怒るには、怒るだけの理由があることがほとんどです。こちら側の対応になんらかの問題があり、それが解消されないことで、お客様はお怒りになります。 それを前提にして話しますが、世の

          クレームから人を学び、小説を書く

          iPhone 16を購入して一週間でわかったこと

          本日は小説ではなく、iPhoneの話です。 iPhone 12 miniからiPhone 16に買い替えて一週間が経ったので、気になった点をレポートします。 サイズiPhone 12 miniからの買い替えなので当初は大きいと感じていましたが、慣れました。薄型ケースをつけたら手にも馴染んで、片手で操作できるようになりました。 重さの違いはあまり気にならないですね。久々にiPhone 12 miniを触ると「軽っ!」となりますが。 アクションボタン僕にとっては初めてのアクシ

          iPhone 16を購入して一週間でわかったこと

          小説におけるミクロの視点、マクロの視点

          ネットで「飲酒運転が増えて危険だ」というコメントを読みました。本当にそうなのかと調べてみると、飲酒運転による死亡事故件数は、ここ20年で大きく減少していました。 もちろん、減っているといっても亡くなっている人はいるわけで、飲酒運転の死亡率は通常の9倍以上あり、絶対にしてはいけない行為です。 海外の状況を調べると、韓国での飲酒運転の死亡事故件数は日本の約5倍、アメリカでは日本の約20倍とかなり高いです。アメリカは日本よりも飲酒運転の基準が厳しいのですが、西海岸や中央エリアでは

          小説におけるミクロの視点、マクロの視点