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高齢化対策にオーディオブックを

40歳を過ぎた辺りから、スマホを離して見るようになりました。いわゆる「老眼」です。「老眼なんだよね」と目上の人がぼやいても若い頃はピンときていませんでしたが、いざ自分がなると、「ああこれが老眼ってやつか」と感慨深いです。
ただ、僕は近視なので、近視用のメガネをとって、画面を近くに寄せれば、文字が読めるようになります。年配の人が書類を見るときにメガネを外して目を近づける、アレです。ただ、メガネを取るのも面倒なので、最近は遠近両用メガネを装着しています。遠近両用メガネはレンズの下部が遠視用なので、視線を下向きにすると、近くの文字が読めるようになります。最初は多少違和感がありますが、慣れると自然に近くのものが見えるようになりました。
近視ではない老眼の人はリーディンググラス(昔の言い方だと老眼鏡)を使っていますね。

まだ僕はメガネを使ってなんとか過ごしていますが、これからさらに加齢が進むと、文字を読むことが辛くなりそうです。
親や周りの人に聞くと、メガネがあっても目が疲れてしまい、本を読むのが億劫になるそうです。
本を読むにも体力が必要なわけです。

現代は少子高齢化が進んでいます。少子化も問題ですが、高齢化により、目が疲れて本が読めない人たちが今後どんどん増えていくことになります。
少子化と合わせて高齢化が進むことで、精神ではなく肉体的に本離れが進むわけです。

文字を読むのが大変な人のために、対策が必要です。そのひとつは、オーディオブックでしょう。加齢で耳が遠くなる人も多いですが、ボリュームを上げれば大抵の人はなんとか聞こえるようです。
今のオーディオブックは声優や俳優が録音していますが、スマホやPCの読み上げ機能を使って電子書籍を聴いている人もいますし、もう少ししたらAIが声優さんのように発話できるようになるでしょう。
以前も書いたように、SEを入れて豪華なオーディオブックを作るのもよいかもしれません。

自ら文字を目で追う読書よりも、自動的に耳に物語が流れてくるオーディオブックの方が相対的に疲れないように思えます。特に目が悪くなった高齢者には、自動で音声が流れてくるのは楽でしょう。
さらにオーディオブックが主流になってくると、小説の書き方も変わってくるかもしれません。音声で想像しにくい場面描写を減らしたり、聴いただけでは判別しづらい同音異義語を別の言葉に変えたりする必要が出てくる可能性もあります。
それはそれで小説のひとつの発展の仕方かもしれません。

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