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Bon voyage

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旅の途中で出会ったかけがえのないものたち。 いつもの見慣れた場所に留まっているとしても、そこではないどこかを歩いているとしても、いつだって旅。終わることのない旅の途中。
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#いま私にできること

水晶が家に帰った不思議な話 たぶん

水晶が家に帰った不思議な話 たぶん

セドナに行った。

石屋さんがたくさんあった。パワーストーンだ。

セドナに行ったら絶対にパワーストーンを買おうと決めていたから、いろいろなお店を見て回って、いちばん感じがよく、しかも品ぞろえも豊富なお店に決めた。

そこには、オーラ診断装置が置いてあった。

パソコンの前に座って、手のひらを装置の上に載せる。

カメラと手のひらを載せた装置でオーラを感じ取り、オーラの色や波動やなんやかや性格分析

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ティク・ナット・ハンを読み直したら

ティク・ナット・ハンを読み直したら

このごろ思う、生きてみて良かったなーと。

『生きてきて』ではなく『生きてみて』なのは、途中放棄しようとした時があるから。

人生は辛く苦しく悲しいものでしかなかった子供が、自らの人生をリセットしようとし、生きながらえ、それでもやっぱり人生は辛く苦しく悲しいものだった大人が、なんとか生きてみた。

生きてみたら、いつしか生きてみて良かったと思えるようになっていた。

子供の頃、漫画に救われ、そして

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手紙 1

手紙 1

ぼくは今もあの旅を思い出す

きみは元気にしていますか?

いつものように、自信たっぷりに

初めての街を地図も持たずに歩いて

結局迷ったぼくを

駅の見える通りまで案内してくれた

たったそれだけの

ほんの20分くらいの出会いだけど

10月になれば人道支援活動に参加すると言って

学生のころテレビで見たニュースに心を痛めて決めた夢だと

笑ったきみの笑顔が今も

忘れられない

元気でいま

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「おばあさんに幸あれ」と叫ぶ

「おばあさんに幸あれ」と叫ぶ

時々車で通る道の途中に、気になる家がある。

実際には、気になるのはそこに住むおばあさんのこと。

ある日、道路沿いにあるその家の前を通るとき、縁側の椅子に座り、外を眺めているおばあさんに気づいた。

狭い直線道路だから、少し手前から通過するまでの間、そこにおばあさんがいること、外を眺めていること、その縁側の奥にはベッドがあることーまで見えるし、その目がなんだかうつろなことにも気づく。

おばあさ

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明日を思い煩うことなかれ

明日を思い煩うことなかれ

生前、父親は庭にエサ台を作って、やってくる野鳥にエサをあげていた。

初めは何か残り物とか、鳥が食べそうな物を置いたたりしていたが、いつからかパン屋さんでパンの耳を買ってきて、ハサミで細かくちぎってあげていた。

父が亡くなり、やがてエサ台は朽ち果て、忘れられた。

それなのに、いつからか私も、庭にエサを撒くようになった。

やってくる野鳥は何種類かいるけど、年間を通して毎日食べにくるのはスズメ。

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どうでもいい勘違い

昔付き合っていた人の感違い

🎵赤い靴 履いてた女の子

 ひい爺さん(異人さん)に連れられて

 行っちゃった。。。

友人の勘違い

 勝手にシンドバッド

🎵砂まじりの茅ケ崎 人も波も消えて~

 夏の日の思い出は ちょいと瞳の中に消えたほどに

   中略

 胸騒ぎの子羊(胸騒ぎの腰つき)

 胸騒ぎの子羊

フリーダム

フリーダム

去年、6月末で会社を辞めてちょうど1年。

好きなときに勉強して
好きなときに本を読み
好きなときに空を眺め
好きなときに次の旅を計画し
自由に創作活動する

収入は無いけど、収穫はたくさんある。
社会性は無いけど、可能性は無限にある。

悩み苦しみは去り、心の平安が訪れた。
欲しいものは減り、楽しみが増えた。
貯金は減ったけど、夢と希望は増した。
喧騒繁劇は消え、静寂と余裕が現れた。

太陽の光

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特攻隊の生き残りだったじいちゃんが許せなかったものと繋がれた命を思う年末

特攻隊の生き残りだったじいちゃんが許せなかったものと繋がれた命を思う年末

じいちゃんは貧しい家で育った。

貧しいうえに男女3人ずつの6人兄弟だから、さらに貧しかった。

頭が良くて神童と言われたらしい。

昔、見せてくれた通信簿は甲乙丙の「甲」ばかりだった。今で言えばすべてが最高点だ。

だから、学校の先生の勧めもあったし、進学したかったのだけれど、家族の為にあきらめて働きに出た。

そのころ戦争は始まっていた。

働き出して何年かして、じいちゃんはある時大きな決心を

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