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(じぶん用)何度も読み返したい記事

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#エッセイ

新ジャンル?|秋の夏日のアイスコーヒー

新ジャンル?|秋の夏日のアイスコーヒー

一時期は冬のような気温になっていたドイツのこちらも、昨日はなんと夏日になった。それもこの時期にしては異例である。

さて、シリーズ化してきたこちらの産直カフェ。

もうアイスコーヒーの季節は終わってしまったかと思いつつ、快晴の秋の夏日に望みをかけて行ってみた。
店の入り口の看板にはまだアイス系のメニューが残っている。やった!

さて、懸案の「Iced Cappuccino(アイスカプチーノ)」と「

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タイマグラで、人間の輪郭をとりもどした

タイマグラで、人間の輪郭をとりもどした

盛岡旅行の2日目、友人が予約してくれた宮古市の山小屋へむかう。早池峰山の麓のタイマグラという集落にあるその山小屋での滞在は、「人間にとって大切なのは料理と掃除だなあ(®︎三浦じゅん)」と思わされ、心の澱を洗い流してくれた。

縁側で本を読み、構ってくれとやってくる猫の喉を撫でてやった。
目の前の沢にでて、大きな蛙をみた。木々のあいまから差し込んだ光の美しさにしばらく目を細めた。
夕方には薪で沸かし

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ひそやかなバラの名前

ひそやかなバラの名前

30年ほど前のこと、関東近県で新しく誕生したバラに名前が公募され、参加したことがあった。

企画に関わる親しい友人に誘われての参加だった。主催はバラ園だったのか、愛好家の方だったのかよく覚えていないが、それほど大々的に行われたものではない様子だった。

そのバラは、こちらの昨日のつぶやきのものに少し似た雰囲気があった。(ヘッダーはつぶやきと同じ写真です)

色はこれよりも淡く、ほぼ白といってもいい

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ひとひらに宿るもの

ひとひらに宿るもの

このときのチューリップももう終わり。

残った3本は毎日水切りをしてだいぶ短くなった。

畑から切ってきたときのすっと背伸びをするような瑞々しさにもだが、時を経た姿にしかない美しさにも惹かれる。

透きとおるような光沢はとろりとした上質なシルクのよう。

感謝と賞賛を。
ひとひらに宿る神秘を感じながら…

クリームソーダ、あの日の #『こりずに わるい食べもの』を読んで

クリームソーダ、あの日の #『こりずに わるい食べもの』を読んで

 千早茜さんの『こりずに わるい食べもの』を読んだ。

 千早さんは『しろがねの葉』で直木賞を受賞された作家さん。noteの連載で食にまつわるエッセイを読み、精緻な情景描写と淡々とした文章に引き込まれ、すっかりファンになった。

 私は人見知りならぬ作家見知りをする質で、文体やリズムに慣れるまで時間がかかるのだけれど、千早さんの文章はすっと入ってきて、すぐに馴染んだ。小説はもちろん、エッセイ集の『

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美しい街、盛岡(後編)

美しい街、盛岡(後編)

盛岡旅行記ラスト!

2日めの午後。旧盛岡銀行の建築を堪能していたら、あっという間に14時をまわっていた。お茶でもしようと櫻山神社前へ。

旧盛岡銀行〜櫻山神社の周辺は、いい喫茶店が密集している。紅茶なら「ティーハウスリーベ」「紅茶の店しゅん」、コーヒーなら「六月の鹿」「waltz」「羅針盤」など。たった500m圏内にこれだけの名店がひしめくのだから、盛岡のおやつタイムをどの喫茶店で過ごすかは断腸

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お酒を飲まなくてもいい時代の先に

お酒を飲まなくてもいい時代の先に

以前、noteにも書いたけれど、わたしは下戸、つまりお酒が飲めない。お酒がある場の雰囲気はもちろん、フィッシュアンドチップスもイカの塩辛もチーズも大好きだけれど、ビールも日本酒もワインも、てんでダメだ。

人が集う場、コミュニケーションを交わす場にはお酒がある。古代より、文化や歴史のかたわらには常にお酒が登場してきたし、絵画の中にいる人たちは、みな楽しそうに葡萄酒が入った盃を傾けている。秘境で少数

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暮らしの中にある、働くこと

暮らしの中にある、働くこと

暮らしと働く。プライベートと仕事をきっぱりと分けたい人もいれば、ごっちゃになっていてもいいという人もいる。私は、どちらでもなくて、「暮らしの中に、食べることや遊ぶことと同じように働くことが入っている」というニュアンスを持っている気がする。

今やっている仕事が嫌だ、憂鬱だと思うことは、ありがたいことに全くない。だからこそ、プライベートと仕事をはっきりと分けなくても、仕事を頑張りたいときは頑張るし、

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お風呂で魚肉ソーセージ

お風呂で魚肉ソーセージ

娘に「お風呂で魚肉ソーセージ食べていい?」と聞かれた。

お風呂で魚肉ソーセージ。瞬時に「えっ、ダメ」と言いそうになるも、ぐっとこらえて、しばし考えてみた。
えっと、なんでダメって言おうとしたんだろう。

お風呂でなにかを食べる。これは、たぶんマナー的によろしくないだろう。でもお風呂にアイスを持ち込んだことならわたしもある。ジュースもある。アイスなら良くて、魚肉ソーセージはダメというのはちょっと説

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クリスマス前の日々

クリスマス前の日々

早朝5時の外は、あたりがまだ真っ暗で寒い。

この時期の自転車乗りは、身にこたえるけれど、手袋をつけて自転車をこぐと、指先がぽかぽかしてきて、まだ乗り越えられる寒さだと最近わかってから、気が楽である。

手袋を装着し、ぱふぱふっと両手を合わせる。よし、いってきます。

今年のクリスマスシュトーレンは、cafeひそひそさん。

はるばる、ようこそ。我が家へ。

赤い実が静かで、可愛らしい、メリークリ

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ヤギ・石炭・お漬物

ヤギ・石炭・お漬物

 ヤギって草しか食べていないのに、結構、筋肉質でマッチョなんですけど。三大栄養素の糖質・脂質・タンパク質をバランスよく取りましょうという栄養指導から言えば、ヤギなんてのは、バランスが崩れまくっています。草だけですからね。肉はタンパク質ですから、タンパク質を吸収しないといけない。草はセルロースなどの食物繊維です。これを、どうやってタンパク質に変えているのかというと、腸内細菌が変えています。

 セル

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スーパーありさんタイム

スーパーありさんタイム

「忙しい」という言葉に客観性が持てなくて、誰それがそのワードを放った時、その時本当に忙しいのは相手なのに、私が苦しくなることが多々ある。

「ストレス」もそうだ。私の共感力が高すぎるのが主な原因だとは分析しているが、その類のワードを聞いている(もしくはSNSなどの文面で読んでいる)と、息が詰まるような感覚に陥って、おろおろとする。

けれど、大概そのような言葉は事故というか、防ぎようのない場面で、

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「私だけ」のミニマムな暮らしを目指して

「私だけ」のミニマムな暮らしを目指して

この1年間、「家を持たない暮らし」を続けてきて、本当に文字通り「持たない暮らし」をしていたように思う。スーツケース1つに服や化粧品、スキンケア、パソコン、なんかをすべて詰め込んで、それだけで暮らしていて。「ものを持たない」と意識したわけではなく、自然と「ものを持てないから、持っていない」状態にならざるを得なかった。

だから、先日引っ越しに際して楽天市場で買い物をしようと、楽天市場での購入履歴をみ

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お気に入りのものたち

お気に入りのものたち

先日ニューオータニに泊まったとき、あまりにベッドシーツと光の具合がよかったので、自分のカバンの中身を並べてインスタグラマーごっこをした。

旅に持って行くものは本当に厳選されたお気に入りたちのみだから、見ているだけで幸せになり、ニヤニヤする。

01 Jo Maloneの香水
02 productのヘアワックス

JoMaloneは通年で「English pear &freesia」、春夏は「wo

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