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うさぎくんと自転車(new beginning)
うさぎくんと自転車(new beginning)
この間は
踏んでしまって
ごめんなさい
うさぎくんは
落葉さんたちに
謝りながら
自転車置場から
自転車を
そっと取り出した
走り出すと
数日前より
落葉が増えていることに
うさぎくんは気づいた
あっちに
こっちに
かどっこ かどっこに
落葉が集まっている
水気がなくなって
カラカラになった落葉
黄色い落葉
真っ赤な落葉
まだ緑のまま落
接点 #みんなでポエム書いてみた
海辺の朝
誰もいないカフェで聴いた
不思議な旋律
旅先の夜
コンビニの前に繋がれていた
痩せた老犬の目
風にざわめく 木々の梢
水面を照らす 光の欠片
いつもと何ら変わらない
日常の中で
なぜか こだましている音
なぜか 焼き付いている光景
理由はわからないけれど
今もそこにある
無意識の彫刻刀で彫り出された
記憶のモニュメント
それらを時々
ぼんやりと眺めながら
わたしは待っ
縦書きポエム『薄藍』
に 空 泣 空 ぼ き 泣 こ き 何 め 空 そ 雲 薄
ご を き が く み き ん み だ ず の こ を
っ 睨 た 憎 は を た な は か ら 色 に 突 藍
た ん い か 空 励 い の 空 き し な ひ き
空 だ の っ が ま の ち を み く ん ろ 抜
が ら は た そ は ょ 仰 の 前 か が け
ぼ か う ぼ
『きみには雨が似合うねなんて』 フォトポエム
きみには雨が似合うねなんて 決めつけてほしくなかった
日陰にひっそり佇むその姿こそなんて 誉められてもうれしくなかった
ねえ 知っていますか
さわわと乾いた葉を揺らす 日陰の風の頼りなさを
ねえ あなたは知っていますか
初夏の雨も 夜は冷たいんだっていうこと
きみには雨が似合うからなんて、わたしは
あなたに決めつけてほしくはなかった
夜通し降りつづいた雨が上がり 光がかわりにその身体を、
幾
73コトめ。形 #みんなでポエム書いてみた
『形』
まる
しみでる優しさを見る
私の瞳に映るのは 君の満点笑顔
さんかく
人を傷つける鋭さを持つ
私の瞳に映るのは 君の傷つけまいという強い意志
しかく
大切なものを守るハコ
私の瞳に映るのは 君の大きなその背中
ほし
最上級のかっこつけ
私の瞳に映るのは 君のピースつきニヤリ顔
はーと
世界で一番幸せな形
私の瞳に映るのは 君の言葉にしない温かさ
両手を広げ
両瞳(りょうめ)
この恋を許して #みんなでポエム書いてみた
憂鬱な雨の朝
気まぐれ色の花が咲く
オレンジ色の傘が
君を思い出させる
君の笑顔を守りたかった
君の側にいたかった
君に伝えたかった
たった一言
好きです
言えない想いを
胸に抱きしめた
雨の季節が続けばいい
気まぐれ色の花が
この想いを許してくれる
こちらの企画に参加しています。
2020.6.3
ぼくが何等星かは知らないけれど #みんなでポエム書いてみた
闇夜にちいさく震えていた
遠くに見える巨大な一等星と
自分との凄まじい距離にめまいを感じ
近くに見えるよく似た六等星と
自分の何が違うのかとやっかんだ
闇夜にちいさく震えていた
となりをみると
ちいさな光が震えていた
ぼくはちいさく手をふって
ぼくはやさしく光ってみた
ちいさな光は笑った
ぼくも笑った
ぼくらは光を交換しあった
ずっとずっと交換しあった
ぼくが何等星か知らないけ
球形の天使たち #みんなでポエム書いてみた
あたし,天使なんかじゃないから
だって,羽根生えてないでしょ
くるりと軽快に回ってみせて
君は快活に笑った
ステージの明かりが急に消えて
何度も夢ではないかと疑った
これで第1幕が終わってそのまま終演となるのか
絶望に沈む僕の前に君が現れた
歌うように点滴の針を刺す
これ,古武道の心得よ,と笑って
僕の体を難なく起こし
車椅子に乗せる
まるで小さな子どもをあやすように
花々の説明をしながら
小さな後押し #みんなでポエム書いてみた
風の行方にすべてを託し
今日まで生きて 来ましたの
お天道様に見守られ
道々 虫と戯れて
出自に不平はありません
存在意義など問いません
わたし等 しがないタンポポは
自我などとうに 捨てました
風の行方にすべてを託し
綿毛が飛んだら さようなら……
立ち止まっていた わたしの足元から
そんな声が聞こえてきた
その生き様は
清々しいほど 単純で
憎らしいほど 堂々としていた
小