
強剛母趾。痛風や外反母趾と間違われやすい、足の親指の付け根に痛みが生じる病気。
こんにちは、翼祈(たすき)です。
2024年12月、寒波がやって来て、身体中が痛くなっていました。
特に2024年夏に発症した坐骨神経痛という神経痛を発症してから初めて迎える冬。神経痛持ちになった私は、この冬の寒さは耐えられない寒さでした。
その前が生理があっていたので、身体が冷え切っていて、終わった後は寒波が来て、身体がバキバキで痛くて、お風呂に入っても、落ち着くどころか、身体中が痛く、特に腰の部分がズキズキと痛くて、仕事をするのも、ままならない位の痛みでした。
2024年12月25日の仕事を終えた後から神経痛が酷くなって、その後に左足の骨が角張っている親指の部分が痛くなって来ました。
「何とか仕事に来ているけど、足が痛い。これは何だろう?」と思って、調べている内に、恐らく「強剛母趾(きょうごうぼし)」ではないか?という結論に至りました。
今回は、「強剛母趾」の症状や原因、治療法などをアナウンスしたいと思います。
「強剛母趾」とは?

画像引用・参考:強剛母趾(Hallux Rigidus) 三国ゆう整形外科
・母趾が反らしづらくなってきた。
・母趾の付け根が痛い。
・母趾の付け根の関節が膨らんで、靴に当たって痛い。
強剛母趾とは、母趾(親指)の第一中足骨趾節関節(MP関節)において、骨の増殖が発生して硬くなり、曲げ伸ばしに制限が発生する疾患のことを指します。
また、Hallux Rigidus(ハルクス・リジダス)とも呼ばれています。Halluxはラテン語で「大趾」を、Rigidusは「硬い」を意味し、「硬くなった大趾」という意味です。
母趾MTP関節の変形性関節症です。主に母趾の付け根の関節の背側(足の甲側)に痛みをきたします。疼痛部位と外反母趾が類似しており、混同される時があります。
強剛母趾は、関節にこわばりや痛みを引き起こし、時間が経過するとつま先を曲げるのがますます困難になります。強剛母趾は実際には変性関節炎の一種です。強剛母趾は外反母趾と同様に考える人が多い病気ですが、全く違う病気です。
強剛母趾は進行性の病気で、つま先の動きは時間が経つにつれて減少します。足の親指の動きがわずかに制限されている初期段階からはじまり、問題が進行するにつれて、つま先の可動域は少しずつ減少し、足の親指が硬くなったり、関節が全く動かなくなる硬直の最終段階に達する可能性があります。
また、関節に骨棘(こつきょく)という骨のトゲみたいなものができる場合があります。この骨棘が靴に当たって痛みが発生するケースもあります。さらに重症化し軟骨がすり減り関節の隙間が無くなれば、より強く痛む様になったり親指が全く曲がらない状態になってしまう時もあります。
骨棘が発生するまで待つと、状態を管理するのがより困難になる可能性があるので、早期に病院へ受診することが重要だと言えます。
▽症状
変形、痛み、硬直、赤み、腫れ、しびれ
足の強剛母趾の症状は、足の親指の付け根、いわゆる母趾中足趾節関節(MTP関節)周辺の痛みや腫れです。
伸展(:親指を上に反らす状態)で強い痛みが発生します。歩行時の蹴り出し・踏み出しは、親指を上に反らす状態になるので、痛くて歩行困難になります。
歩きにくさから足の他の部分に負荷がかかり続けて痛みが現れる時もあります。関節の変形が進行して関節の可動域が狭くなると動きが悪くなり、痛みがより増幅します。
▽初期症状
・動作行中に足の親指の痛みとこわばる(立つ、歩く、曲げるなど)
・特定の活動(スクワット、ランニング)が困難になる
・寒い気温などで悪化するこわばりと痛み
・関節周辺の炎症と腫れ
▽リスクファクター
・MTP関節の過剰使用(趣味、スポーツ、仕事など)
・ターフトゥ(つま先の捻挫)
・親指をぶつけること
・50歳以上(加齢)
・通常より長い中足骨
・スポーツアスリート
・仕事で1日中立ち仕事をする人々
・骨軟骨炎などの疾患
・痛風、関節リウマチ、関節炎を伴う自己免疫疾患
・外傷があったり、骨軟骨病変や関節軟骨病変などを患う方の中には、外傷歴が無くても強剛母趾と同様の症状が見られる場合も
▽進行した場合の症状
・骨棘(過成長)が発生するので、靴を履くのが困難になる
・安静時の痛み
・足を引きずる(重症の場合)
・歩き方の変化による膝、腰、腰の鈍い痛み
▽原因
強剛母趾の一般的な原因は、足の親指関節の変形性関節症に結び付く可能性のある足の構造異常と機能障害です。この摩耗から発生する種類の関節炎は、足と足の親指の骨格に問題がある人によく発症します。具体的には、足首が過度に回内したり、アーチが落ちたりする人が発症しやすい病気です。
または、痛風や関節リウマチなどの炎症性疾患によって発症する可能性があります。
靴の影響もあって、高いヒールの靴や狭いつま先の靴を頻繁に履くと、親指に過度な圧力がかかり、強剛母趾を引き起こしやすくなります。
靴の摩擦やアキレス腱拘縮なども、第1MTP関節炎発症に影響を及ぼす要因になります。
強剛母趾は50歳以上の男性に多いとされ、ほとんどの場合、明らかな原因なく加齢と同時進行します。関節軟骨の摩耗が蓄積し、変形が進行すると想定されています。特に母趾は歩行時に強いストレスを受けるために軟骨がすり減りやすく、体重の2倍に相当する力がMTP関節にかかります。
さらに、遺伝的要因では、家族間に、同じ足の構造的な特徴や形状を受け継ぎやすく、家族内に強剛母趾の既往を抱えている人がいると、リスク因子が高まる傾向にあります。
強剛母趾の患者さんの3分の2は、外反母趾の既往歴を抱えています。
▽Grade分類
グレード0:(健側に比べて)10%~20%の可動域喪失
グレード1:20%~50%の可動域喪失
グレード2:50%~75%の可動域喪失
グレード3:75%~100%の可動域喪失
グレード4:75%~100%の可動域喪失、母趾を動かす際の痛みが強い
▽診断基準
視診(親指の位置、足の形状、皮膚の状態などを観察)、歩行分析(歩行時の体重のかかり方や足の動きを分析)、触診(足の周辺や親指の関節を押して、痛みの有無を確認)、X線検査(関節の状態や親指の骨の位置を確認)
・親指を上に反らした(伸展)時に痛みがあるか?
・母趾中足趾節関節(MTP関節)の背側(足の甲側)に骨棘による硬い隆起があるか?
・母趾中足趾節関節(MTP関節)に腫れがあるか?
親指の付け根の母趾中足趾節関節(MTP関節)が痛い事例では、外反母趾や痛風の可能性もあるので、正確な診断にはレントゲン検査も必要となります。
▽強剛母趾の病型の詳細

※2 背側骨棘:椎骨の背側に形成される骨の突起
※3 中足骨頭:足の指の付け根にある足と足の指をつなぐ 5 つの長い骨
※4 中足趾節関節:足の指の付け根にある関節
※5 脊柱起立筋:背骨に沿って走る筋肉
画像・引用:強剛母趾 | 医療法人社団豊正会 大垣中央病院(2024年)
▽治療法
◉保存療法(手術しない治療法)
①理学療法
足の筋力を強化し、関節の可動域を広げることで、症状の改善が期待できます。具体的には、足の筋肉を強化するマッサージ、トレーニング、ストレッチなどがあります。
②注射療法
ステロイド注射で、関節の痛みや炎症の緩和に役立つことがありますが、効果は一時的であり、繰り返し行うと関節への悪影響があるので、医師の判断に従って行って下さい。
③リハビリテーション
足のストレッチ→足の筋肉を柔軟に維持する
足の筋トレ→足の筋力を強化し、足の機能を改善する
姿勢の改善→正しい姿勢を維持し、足への過度な負荷を減らす
歩行訓練→適切な歩行方法を学び、足への圧力を分散させ、症状を改善する
④装具療法
医療用のインソールは過回内の機能を阻止し、痛みの軽減に役立ち、強剛母趾の親指の関節制限を解除(リリース)します。骨格異常を矯正するために体重を支えるだけの固い装具が必要になり、市販のクッション用インソールでは治療効果はないです。
また、ロッカーボトムの靴底という歩行中の痛みを伴う背屈を軽減するための医療機器を使う時もあります。
⑤テーピング
医療用インソールを用いた装具療法と同じ様な理由でテーピングによる足の姿勢(アライメント)の補正を行い症状の悪化を阻止することができますが、テーピングは貼り直す必要があるため、長期的な治療を行う時には、装具療法が優れています。
⑥薬物療法
強剛母趾に使用される治療薬には、ステロイド注射や抗炎症薬があります。
ステロイド注射→デキサメタゾン、トリアムシノロン_症状の緩和
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)→ナプロキセンやロキソニン_炎症と痛みを軽減する
硬直性外反母趾の患者さんの55%は、外科的介入を行わなくても十分な疼痛緩和が得られます。
関節内ステロイド注射は一時的な緩和はできますが、長期的な有益性は示されていません。
関節内注射を使う時には、軟骨毒性作用があるので、トリアムシノロンよりもデキサメタゾンが優先される傾向にあります。
◉手術療法
場合によっては、手術が痛みを軽減または解消する唯一の方法になります。強剛母趾の治療には、色んな種類の手術が利用できます。
年齢、X線所見、変形の程度、活動レベル、生活習慣、健康状態、リハビリテーションへの取り組み方、治療方針などに基づいて手術方法を決めますが、一般的に日帰り手術をする際に局所麻酔で実施します。関節を切除する方法と温存する方法と固定する方法などがあります。
多くの症例では手術は必要ではありません。保存療法を行っても強い疼痛が残存する時には以下の手術を検討します。
・骨切り術:骨を切り、形を短縮させたり整えたりします
・ケイレクトミー(関節唇切除術):MTP関節にある過成長や骨棘を削り取ります
・関節固定術:損傷した軟骨を取り除き、関節内の骨をスクリューなどで固定します。疼痛は落ち着きやすいですが、関節の動きが無くなります
・人工関節置換術:MTP関節の痛んだ関節にスペーサーを挿入します
▽治療期間と予後について

画像・引用:強剛母趾 | 医療法人社団豊正会 大垣中央病院(2024年)
▽予防策
❶適切な靴の着用
最も重要なのは靴の選択です。適切なサイズの靴を選択し、歩きやすい靴を履くことで、足にかかる負担を軽減することが可能です。
足の指先に十分なスペースがある靴を履くことで、MTP関節への圧力を緩和させることが可能です。硬いソールの靴は痛みを軽減します。足の指を圧迫する靴(つま先のスペースが狭い靴)やハイヒールの靴の着用は避けて下さい。
❷適度な運動
足を強くするために、足の筋肉を鍛える運動を取り入れることが大事ですが、過度の運動は逆効果になる時もあるため、医師の指導を仰ぎ、行いましょう。
❸足首や足指のストレッチング
足指や足首のストレッチングによって、柔軟性を高めておくことが大事ですが、間違った方法での実施は逆効果になる時もあるので、医師の指導のもとで行いましょう。
❹正しい姿勢
正しい姿勢を維持することで、足にかかる負担を軽減することが可能です。具体的には、長時間の立ち仕事をする場合は、仕事の合間に休憩を挟むことが大事です。
▽専門医
・整形外科医
強剛母趾の治療や診断には、整形外科医が適任です。整形外科医は、骨や関節の疾患に対する治療や診断に特化しています。
・鍼灸師・整体師
整体師や鍼灸師も強剛母趾の治療に適任です。整体師や鍼灸師は、整体・鍼灸という代替医療を活用して、強剛母趾の症状を改善することが可能です。
参考サイト
強剛母趾 | 足と歩行のクリニック | 杉並区荻窪| 名古屋星ヶ丘
もう若くない
既往歴が30年以上生きてきて、2024年までに10個あるので、その年代にしては既往歴が多くて、しかも色んな科に渡りますし、身体が中も外もボロボロになっていると、そう感じます。
他の同世代より病に蝕まれているので、同世代以上に身体が歳を取っているのも分かります。
私は身長が低いですが、足のサイズは大きいです。小さい頃から、可愛い靴が履けないのが悩みでした。
「普通、靴屋さんで足の状態などを診て貰って、買う方がほとんどないですよ」と会社で言われましたが、理由は分かりませんが、私は足が疲れやすく、見た目全然傷んでいない靴でも、急に「痛くて履けない!」となって、手放した靴も多いです。
余りに履けなくなる靴ばかりになるので、何かあるのだろう?とはいつも思います。
2年位前でしたでしょうか?春にセールをやっていて、某メーカーの靴を買いました。あの某メーカーの靴を履きやすかった2足だけ履いて、結局足が痛くなって、その靴も履けなくなりましたが、結構私にしては長く履いた方だったんですよね。
残りの靴は何となく履いていませんでしたが、2024年12月下旬から痛くなった足の付け根は、お正月休みで家に閉じこもって靴を履かなかったら、足の痛みが無くなりました。
多分、靴が私の足には限界に来ていたのでしょう。
某メーカーの靴はまだ履いていない靴もあって、その靴は靴紐があったので、リボン結びが下手な私は躊躇って履いていませんでしたが、お正月休みで痛みが無くなったことで、履こうか悩んでいましたが、恐らく靴に原因があるなら、また2024年までの靴を履いたら、足が痛くなるかもしれませんし、
強剛母趾は、靴にも原因があるらしいので、折角買っていた、残りの靴を履いてから、様子を見ようと思います。
2025年春、またセールがあったら、某メーカーの靴を買おうかなと思います。
追記
足の痛みはお正月休み明け、靴を替えたら、無くなりました。ホッとしました。