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【知の拠点あいち】が開発の『手指デバイス』で、軽度認知障害(MCI)が改善!

こんにちは、翼祈(たすき)です。
皆さんは、「軽度認知障害(MCI:Mild Cognitive Impairment)」という状態は、どの様なものを指すか、ご存知ですか?

MCIとは、アルツハイマー型認知症などの認知症になる一歩手前の段階があり、この段階を指します。

MCIは、健康な状態と認知症の中間で、注意力や記憶力などの認知機能に低下が認められますが、日常生活に支障を与えるほどでは至っていない状態ともいいます。65歳以上でMCIの日本人の割合は15~25%と推定され、MCIであることが気付かれない状態になっている人も多いだろうと想定されています。

MCIには、物忘れの症状が主な症状である健忘型MCIと、遂行力や注意力などの記憶力以外の認知機能が低下する非健忘型MCIの2つに分けられます。

MCIの記憶障害は加齢によるもの忘れとは異なり、「新しいことを覚えられない」「少し前のことでも忘れてしまうことがよくある」という特徴を持ちます。

また、認知機能が低下すると複雑な作業が苦手になって、「仕事や家事などでの失敗が増える」「同時に2つのことが進行できなくなる」などの変化が出現する様になります。

MCIを発症する原因で、脳血管障害やアルツハイマー病などが想定されていますが、患者さんによって原因は違います。最も大きな原因と想定されているのがアルツハイマー病で、「アミロイドβ」と言われるたんぱく質の脳への蓄積によって発症します。

認知症の根本的な治療法は確立されていませんが、MCIの段階であれば、脳のトレーニングなどで回復したケースも報告されていて、MCIは早期発見が重要な行動と言えます。

MCIに関しては、自社メディアの方で、2022年に[レカネマブ]、2024年に[ドナネマブ]の記事を書きまして、どちらにも出て来た名前だったので、少し馴染みがありました。

MCIの段階でしっかり食事を摂ったり、運動をしたりすれば認知症になることを防げ、健康な状態に戻ると言われていますが、最近そのMCIを早期発見するための機器が開発されました!

産官学が連携して課題解決を図るプロジェクト【知の拠点あいち】の研究チームが、MCIの早期発見や回復をサポートする機器『手指デバイス』を開発しました。

小型で持ち運びやすいため、自宅などで気軽に脳のトレーニングや診断ができ、研究グループは商品化が目標です。

今回は、【知の拠点あいち】が開発した、『手指デバイス』から得たデータを紹介します。

『手指デバイス』で、分かってきたMCIを改善する方法とは?

画像引用・参考:「知の拠点あいち重点研究プロジェクトIV期」 手指デバイスを用いた精神的フレイルの予防・回復支援に役立つ脳トレシステムを開発しました 愛知県(2024年)

研究グループが開発した機器『手指デバイス』は筒状で、湯飲みほどの大きさで、バッテリーやセンサーが内蔵されていて、タブレット端末の画面の指示に従って、木綿豆腐をつかむ様な100~500gほどの弱い力で強弱をつけながら握ることで、手の器用さが計測できます。

『手指デバイス』の計測は30分程度で終了し、握る力と画面の指示に隔たりがあるなど、器用さが低下している場合、MCIの疑いがあると診断されます。正式なMCIの診断は医師の診断を仰ぐ必要がありますが、自宅などで利用することでMCIの早期発見に至ると期待されています。

また、研究グループは、『手指デバイス』を使ったトレーニング用のゲームアプリも開発しました。『手指デバイス』を握る力の強弱で画面内のキャラクターを操作し、ワイワイしながら訓練が可能です。

健康な高齢者14人が1日平均10分、30日間ゲームを継続した結果、全員の手の器用さが改善されました。MCIと診断された人にも効果があるかどうか検証する予定だとします。

参考:軽度認知障害、握って早期発見…名工大など産官学の研究チームが「器用さ」測る機器開発 読売新聞(2024年)

研究グループのメンバーで、愛知県弥富市にある偕行会リハビリテーション病院作業療法士の戸嶋和也さんによりますと、
『手指デバイス』を活かした地域の高齢者や患者さんからは「簡単に楽しく訓練や診断ができた」「データが記録され、MCIの回復の推移が分かります。訓練の意欲向上に結び付きました」との声が届いたといいます。

電気・機械工学類が専門で、『手指デバイス』を開発した名古屋工業大学の森田良文教授は、
「病院でMCIの検査を受けるのは心理的にハードルが高いと感じる人も多いはずですし、自宅などでこの『手指デバイス』を活用して頂き、MCIが早期発見される様に頂きたいです」
と説明しました。

テレビで観たMCI

この『手指デバイス』の内容だったのかまでは、途中から観たので分からないのですが、先日MCIがニュースで特集されていました。

その中で、俳優の山本學さんが紹介されていました。

山本さんは、2年前に「幻視」の症状が現れ、検査した結果、MCIの診断を受けました。

「どうにかしないといけない」と思い、たんぱく質が多く入っているバランスの良い食事や、病院での筋トレなどの適度な運動をこの2年間、続けて来られました。

2年後の2024年、再度MCIかの検査を受けました。代表的な検査方法の2つ、「ミニメンタルステート検査」、「長谷川式認知症スケール」、どちらも正常で、MCIの診断は無くなりました。

今後も山本さんは、MCIに戻らない様に運動や適切な食事を続けていくそうです。

探したら、この日のニュースの記事がありましたので、詳しくは参考文献を観て頂きたいと思います。

参考:『大奥』『白い巨塔』山本學さんがMCI軽度認知障害に 症状 治療は?予防に取り組んだ結果は…チェック項目も NHK首都圏ナビ(2024年)

この参考文献の中で、MCIのチェック項目
(※70歳以上を基準とした場合。年齢で基準レベルは変化します)

▽一分間に動物を何個挙げられるかチェックして下さい
正常は13個以上、MCIは11~12個、認知症は10個以下が目安
です。

▽前日の夕食を挙げて下さい
5品のうち、3品以上思い出せば正常。MCIは1品。一つも思い出せなかったら認知症を疑います。

との目安となるチェックシートもありました。

母もこのニュースを観ていて、「山本さん、知らない間に、年取ったね。でも、これだけ運動して、食事もしっかり摂っているところがイイネ。貴方(※私の父)も、寝てばっかりいないで、山本さんを見習って身体を起こしたりとか、もっと動かないとダメだよ」と言いましたが、相変わらず父は寝てばかりでした。

2024年5月、MCIに関して、国は初めて将来推計を明らかにしました。現在、560万人いるとされるMCIの人は、2040年には610万人まで増加すると推定されています。

私の父も、よく母と同じものを気付かず買っていて、買い物から帰って来て、エコバッグから取り出す時に、「また同じものが入っている!」と、母が言う時はしばしあります。

MCI含め、認知症はかからないリスクは低く、誰だってかかる恐れのある病気。『手指デパイス』が開発されたことで、認知症まで悪化させず、MCIを何もない状態まで持っていく。

現代病の1つで、世界中が課題を抱える、この病気と少しずつ対話し合える様な、怖くない病気になっていけばー、と思いました。

参考サイト


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