インテグラル理論の究極型パラダイムについて最低限言えること
これまで、ティール組織以降の組織形態や、インテグラル理論のティール以降のパラダイムについて細かく説明してきた。
このうち、究極型パラダイムはあくまでアイデア段階であり、本当に全てがそうとは断言できない。
しかし、それでもこれは確実だろうと今考えていることについて今回はまとめる。
究極型パラダイムのブレイクスルーは、パラダイムコントロール、協力主義、IDロジック(順序転換)、Being経営、CAIサイクルであるとした。
このうち、まず初めに言えることがある。究極のパラダイム、発達段階である、ということはそこには究極の思考があるという点だ。
これを究極思考と呼ぶ。これは単に「究極だから究極、1=1、A=A」だと言っているに過ぎない。
問題はこの究極思考が何に対して究極的な思考なのか、ということに尽きる。
そこで出てくるのが、限界まで広く考えるという視点だ。インテグラル理論では、「自分中心的→自己集団中心的→世界中心的→宇宙中心的」と考え方のパラダイムが推移する。
ということは、宇宙の中で一番広いのはオムニバースのため、オムニバース思考をすることができる、とは言える。
これが示すのは、この宇宙だけでなく、別の宇宙のことも考えるような視点を持つということ。
これはつまり、別の時代や、パラレルワールドや、フィクションの世界のことも考えることができる、ということに繋がる。
これは、SFプロトタイピングや別の世界のストーリーで考えることに繋がる。パラレルワールドのことも考えるので、確率論的思考を持つとも言えそうだ。
ここから導き出されるものが、飽和的思考、オムニバースエントリー、being経営である。
この世界の自分では上手くいかないかも知れないが、他のパラレルワールド全てを考えると良い選択をするというのが、飽和的思考である。
特にコストは掛からないが宝くじに当たるような確率で達成できるものにエントリー試しておくというのがオムニバースエントリーである。
そして、最後がどれだけ最悪のユニバースに鉢合わせたとしても、これだけは変えないことを決めるbeing経営だ。一番分かりやすい例で言うと、明日死ぬにしても、数十年後に死ぬにしても変わらない選択肢を選ぶ、という意味になる。
しかし、これらのアイデアは究極思考やオムニバース思考とは違い自由選択式だ。それを究極型パラダイムだと使うというわけではなく、究極型パラダイムの者はそれが使えるであろうという予測になる。
他に確実にあるだろうと考えているものは、価値順序の変更だ。
オレンジ型パラダイムの思考では、
自己投資をする→出世する→お金を稼ぐ→旅行に行けるようになる→旅行先での体験を得る→幸せになる
という順序で思考するが、究極型パラダイムでは、
先に幸せになってしまうことで、それこそが本来それを得るために必要だった順序をこなす最短ルートになると思考する。それができない場合は、よほどそこに理由があることを知る。むしろそう考えることで、なぜその順序で物事を進めるのかの理由づけをする。と言う考え方だ。
最低でも、オレンジ型パラダイムではこの順序は確定的なものであるが、その順序が変幻自在となること自体は、どうやら究極的なもののようだ。
一方で、生きがいが中心になる、協力主義は確定的ではない。たしかにその傾向は見られるが、絶対にそうと断言できるレベルではない。
以上から、究極型パラダイムで確定していることは、
究極思考、価値順序の変更、オムニバース思考である。
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