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「大学4年間のマーケティングが10時間でざっと学べる1~3」を更に短くする。 補足:Thinkers50&CAIサイクル
まえがき CAIサイクルについて
今回は、CAIサイクルを使って「大学4年間のマーケティングが10時間でざっと学べる」をより短い記事にまとめる。
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まず、CAIサイクルとは、
CがCollaborationの協力主義、
Aがaggregationの知の集約・統合
IがIkigai・生きがいである。
(他の単語ではIntegrateが挙げられる。似た単語ではあるが、Aggregationは集める意味が強いが、Integrateは集めたものを統合するという意味が強い。)
これがPDCAサイクルのようにサイクルとして使うことができる。
つまり、
「C→A 知を集めるために協力する」
「A→I 生きがいのための知を集める」
「I→C 人々と協力するための生きがいを作る、仲間や顧客の生きがいを考える」
という順になっている。
そして、これが多くの自己啓発本や、経営本を置き換え可能であることを示した。実際に知識創造のカギとなるU理論や、SECIモデルもCAIサイクルで置き換え可能だ。世界を変えた四人イーロン・マスク、リチャード・ブランソン、ジェフ・ベゾス、ラリー・ペイジのエクスポネンシャル起業家に必要な精神要素8つも、七つの習慣も、世界標準の経営理論も全体的にCAIサイクルは置き換えることができる。
そもそも、CAIサイクルはPDCAサイクルとSTPDサイクルを合わせたものと捉えることもできる。
CAI 「Collaboration→Aggregation→Ikigai」
PDCA「Plan→Do→Check→Act」
STPD 「See→Think→Plan→Do」
このうち、「See」「Think」「Check」は知の集約Aggregationと捉えることができ、Planは生きがいと協力Collaborationをまたがっている。Doは他人と協力する、影響を及ぼすことなので協力Collaborationを指す。
このCAIサイクルの圧倒的な強みは要素が3つしかない点だ。
七つの習慣は七つもあり、世界標準の経営理論であれば800ページもある。そこまで長いものを覚えても使いこなすのは困難だ。
例えて言うならば、スーパーサイヤ人になりながら、写輪眼と卍解を発動し、全集中常中をし、覇気と呪力と念を拳に込めるようなものだ。
問題は「正解か間違いか以上に、正解が多すぎることにある」
そこで、今回は「大学4年間のマーケティングが10時間でざっと学べる」をCAIサイクルで置き換えることとする。またその都度、Thinkers50の著書からも言及を行う。
1 マーケティングへの招待
01 マーケティングとは愛である(I→C)
マーケティングとは顧客の生きがいを考えることである(I→C)。
このことはドラッガーがイノベーションと企業家精神の中で特に強く主張していたことでもある。
顧客が何を買うかを考える者は必ず勝てるにもかかわらず、それが稀にしか見られないのか。競って考えるということをしないのはなぜか。
02 売れるものをつくるという考え方(I→C)
マーケティングのコンセプトは、生産志向→製品志向→販売志向→マーケティング志向の流れを汲んでいる。作ったものを売るのではなく、売れるものを作るという考え方である。
そしてその最後にあるのが、生きがい志向だ。顧客に生きがいを与え、なおかつ売れるものを作ることになる。そこで参考になるのはジョブ理論だ。
顧客の片付けたい仕事をこなすものが顧客が真に必要とするものである。
なかでも顧客が望む生きがいと与えるものが一致した製品やサービスは、時代を超えて残り続ける。これを恒常的イノベーションと呼ぶ。
03 マーケティングの進め方(CAIサイクル)
マーケティングは、
『事業機会の発見(リサーチ)→マーケティング戦略の構築(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)→マーケティング戦術(製品、価格、プロモーション、流通)の決定→実施→軌道修正→事業機会の発見』のサイクルで回っている。
これは「顧客の生きがいを考え、これを実施し、そこから顧客の生きがいに関する情報を収集し、さらに顧客の生きがいに向けた製品・プロモーション・戦略を練る」という流れだ。
CAIサイクルを使えば、03の流れも置き換えることができる。