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本からの学び

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#小説

『マチネの終わりに』を読んで

『マチネの終わりに』を読んで

読書感想文

はぁ~(溜息)
こんな話があるんだ……と思ったと同時に、運命の悪戯と言って良いのか、あらゆる出来事に翻弄され、すれ違い、実話を元に書かれた本だと書かれていたが、読み進める度に、私は精神的に疲労困憊していった。

「ギターリストとジャーナリストとの恋愛話」と簡単には片付けられない、人間の心情がありありと描かれた小説だった。
大人だから選ばなければいけない選択、恋愛、仕事、結婚、出産等が

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『大丈夫になるまで、どうせまた生きるしかない』

『大丈夫になるまで、どうせまた生きるしかない』

朝井リョウさん著『どうしても生きてる』に書かれていた言葉。
凄く心に響いた。

大丈夫じゃない時でも、大丈夫になるまで耐えて耐え続けて生きるしかないのだ。そうしてる内に、いつの間にか大丈夫になっているものだ。

耐えている間の時間も、お腹は空くし、喉も渇くし、排泄もするし、眠気もくる。そして、次の日もやってくる。

それがまさに、   生きている

『生きている』という事実に、大丈夫だとか大丈夫じ

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親である私達が忘れてはいけない事

親である私達が忘れてはいけない事

親というものは、子供に多大な影響を与える。だからこそ親の普段からの言動が大事になってくるのだ。影響を与えるものが、親の毎日の何気ない一言かも知れないし、一瞬見せる眼差しかもしれない。
子供は良く親を見てるし、特に幼い頃は親の言うことが絶対だと思っている。
たとえ親が傷つけようと発言した訳ではなくとも、子供は親から傷つけられた言葉などはしっかり覚えているものだ。
私も申し訳ないが、今まで子供達にいく

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この障害を抱える人達の辛さを痛感した

この障害を抱える人達の辛さを痛感した

『自閉症を生きた少女』を読んだ。
きっかけは図書館でたまたま見つけたのだけれど、娘の現状を自閉症を抱えた他の人はどう乗り越えたのか気になったからだ。
今、娘は幻聴や幻覚に悩まされており、私はどうしようもできないでいる。娘はそれにより頭痛、睡眠障害が起き、毎日毎日生きるのに必死だ。

この本は自閉症スペクトラムの筆者が経験し感じた回想録(小学校篇)であり、筆者も生きるのに必死だった。周りに自分の行動

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他人の苦しみや辛さを正確に理解する事は難しい

他人の苦しみや辛さを正確に理解する事は難しい

今回は、有川浩著『レインツリーの国』を読んで、大変共感した文章があったので、ここで紹介したいと思う。

この本では、聴覚障害者が障害の例として挙げられている。聴覚障害者は見た目障害を持っているかどうか判断されにくい。だから、健聴者と同様に話しかけられ困ることがあるのだそうだ。

娘の場合も同じだ。ASD(自閉症スペクトラム障害)や強迫性障害、境界知能(IQ70〜84)も見た目では分かりにくい。

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親子関係における『Bestな関係』

親子関係における『Bestな関係』

親子の関係って、どういう形がベストなのかわからなくなる時がある。。。

先日、母が私に叱ってきた事がある。
子供との距離を置く事、
親と子の間には一線を引いて、親の威厳を保つ事が大事だ、と、
そして、
私の子育てには、子供との間に一線がない、距離が近すぎだ、と。



我が家の子供達は普段から、自分の気持ちをバンバン私にぶつけてくる!

「大好き!」
「ギュウして〜」
「お母さんて変わってるけど

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