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ぼくのポエム

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自分で書いた詩をまとめました。 過去作も含みます。 下書き的な側面もあります。 最後の方にその詩を書いた経緯なども載っています
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2021年3月の記事一覧

【ゴミ短歌】

夕暮れの
雨に煙る
散歩道
好きな花の
名は知らねど春。

(散歩中に書いたやつ。花に明るくないので好きな花の名前を知らないけど、それでも楽しむことが出来るのが花のいいところ。)

楽しいの
答えが何処にも
見当たらない
背後で聞こえる
声が答えか。

(『楽しい会話』と、『面白い会話』は全く違う。それに気づいていない愚かな若者(僕の事)を嘲った歌。斜に構えて、賢くなったつもりかい?少年。)

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【詩】 雨の街

夜が雨を呼んでいる
街は静寂とは程遠い。しかし閑散としている。

雨は街行く人々の視線を地に逃がし、
部屋にいる人々の視線を空に泳がす。

水溜りの上で滲み、歪み、融解する光に
僕は日々の面影を見る。

硝子の向こうで乱反射する街灯の光に
僕は涙の痕を重ねる。

天がもたらした無数の滴は
闇を吸って黒々としている。
アスファルトに生まれた無数の水面は
光を吸って絢爛としている。

雨音をかき消さな

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[詩] 野良猫

[詩] 野良猫

朝、鏡を見ると
黒い猫と目が合った。

猫は静かに
僕と僕の間を
何食わぬ顔して通り過ぎた。
余りに警戒しないので
悪戯に水をかけたら
猫は色を失ってしまった

大学に行くため
僕はバイクに乗る
冬場はエンジンのかかりが悪い
時の経過が暖気を奪うためである。

大学に着くまでに
僕は4回
猫を撥ねた。
どの猫もケタケタと嗤っており
縁石を枕にして
そのまま眠りについたようだ。

大学に着いた僕は

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[詩] 暮れの下

[詩] 暮れの下

僕は本が好きだった
また,売れないロックバンドが好きで,12粒で130円のガムが好きで,スポーツはそれなりに好きで,孤独が好きで,それ以外の事は少し嫌いな,どこにでもいる少年だった

4月の通学路。桜が咲いていた。
夏には深緑色の葉が覆う,あの無骨な焦げ茶色の幹の,どこにあんな優しい色彩が眠っているのだろう。
口の中を充満する薄荷の匂いに顔をしかめながら,そんなことを思った
ミントガムはイイけど薄

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[詩] 柔らかな堆積

[詩] 柔らかな堆積

奔放な光の縁に
流れた涙の軌跡を見た。

背中に春風の圧力を感じ
それを頼りに僕は歩く。

会話を飾り立てることが苦手な僕は
俯瞰で眺めることでどうにかその場に留まろうとした。
湧き出た感情の綺麗な部分だけを掬い上げて
彼等の作品と交換した。
醜い残骸は小さな部屋にしまっておいて、たまにこうして見返したりする。

草木が風に煽られてザワザワと身を寄せ合っている
荒々しく響くその音色は
静寂をより確

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【詩】 黄チャート

【詩】 黄チャート

どうすれば楽に死ねるかな。

そんなことを考えながら、僕は黄チャートをパラパラめくる。
数学は苦手だ。答えがあるから。
僕は賢くないから
曖昧なまま生きていきたいんだ。

どうすれば楽に死ねるかな。

そんなことを考えながら、僕は黄チャートの答えを探す。
数Ⅰと数Aの違いが分からない。
明日は数Aのテスト
僕が今、触っているのはどっち??

どうすれば楽に死ねるかな。

そんなことを考えながら、僕

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