なぜ働くのか？多忙は不幸か？　長期休暇明けに仕事の価値を考える

「今週は、かなりキツイ1週間だったな…」

そう感じる人が多いのではないでしょうか。先週はお盆休みでゆっくりされた人も多いと思います。こうした長期休暇明けの週は体が本調子に戻りきらない中で、仕事も立て込んでいる事が多く、かなり負担を感じがちです。

一方で、仕事を再開した時に毎回感じる「ある感情」があります。改めて仕事の価値について考えます。

仕事＝お金を得る事？

働くという意味での「仕事」という言葉の意味を辞書で引くとこう説明されています。

【仕事】
何かを作り出す、または、成し遂げるための行動。
 生計を立てる手段として従事する事柄。職業。

この2つ目の意味、つまり「仕事」＝「お金を得る手段」という意味合いだけで仕事に向き合うのは少し残念な気がします。1つ目の意味にある「何かを作り出す」、そこに価値を生み出すことに意識を向けて仕事には向き合いたいものですね。

仕事そのものに価値を見出すこともあれば、そのプロセスの中で自分なりの価値を見つけることもできます。その「価値」とは人それぞれ、職種や職業によっても違うと思います。「業績を上げる」という点に価値をおくだけでなく、例えばその過程で「たくさんの人と出会える」、「感謝される」、「スキルを身に着ける」ということに価値を置くこともできます。

「お金を得る手段」という意味合いだけで仕事をした場合、淡々と生産性高くこなすニュアンスが強くなり、それはもはや仕事というより「作業」という感覚に近くなるのではないかと思います。

「お金を得る手段」に加えて自分なりに見つけた「価値」を見出した時に、人は一生懸命働くのではないかと思います。

「仕事がある」という幸せ

長期休暇明けに毎回私が感じる感情が「仕事があるという幸せ」です。仕事自体は忙しく、ストレスもたまります。実際、今週はかなりハードスケジュールでようやく土曜日にたどり着いて少しほっとしているくらいです。でも、その中でも「仕事がある」ということはやはり幸せなことだと思うのです。

世の中には、仕事をしたくてもできない人がたくさんいます。少なくとも目の前に仕事がある。休暇から日常に戻った時に、「仕事があるだけ幸せ」と感じてしまいます。仕事で得られることは様々です。

・収入源がある
・生活に安定感が生まれる
・社会貢献できる
・スキルを磨ける
・人の役に立てる
・人とコミュニケーションがとれる
・人脈が広がる
・創造性を発揮できる
・体や頭を使うことができる
・世の中の変化を感じ取れる

仕事があることで、上２つの経済的なメリット以外にも、様々なメリットを得ることができます。もちろん、お金をいただく以上、その代わりに大変な事も多いです。人間関係で悩んだり、自分の無能さに落ち込んだり、身体的にも精神的にもストレスを感じることもあるでしょう。それでも、仕事があることは上記のようなメリットを享受できることを考えると「恵まれている」と言えるのではないでしょうか。

休暇明けによく聞くのは「仕事なんてしたくない」「月曜日が来てほしくなかった」という仕事に対するネガティブな言葉です。しかし、こうしたマインドセットは周りにもネガティブな情念を伝搬してしまいますし、本人としても「いやいや仕事をする」モードになってしまいます。

そうではなくて、悩みやストレスを笑って吹き飛ばし、感謝しながら仕事に向き合うことが、自分を前向きにさせるマインドセットなのではないかと思います。

仕事の価値を見つめ直すヒント

先日、仕事の価値を考える上で、ヒントになる言葉に出会いました。

「最も平安な、そして純粋な喜びの一つは、
労働をした後の休息である」
カント（ドイツの哲学者）

「人間が幸福であるために避くべからざる条件は勤労である」
　トルストイ（ロシアの小説家）

これらの言葉、月曜日から金曜日まで頑張った週の土曜日に触れると、心にしみる言葉です。ただただ休むだけの毎日は何の癒しにもなりません。やはり労働・仕事をした後にその心身を癒す休息にこそ価値が生まれるのではないでしょうか。

仕事の中で、ストレスや困難に直面しますが、その過程で知識や経験を得て人として成長する。その先に幸福というものがあるのかもしれません。

まとめ

今週はお盆休み明けで、仕事モードに頭と体を戻すのに苦労した人も多いかと思います。そんな時につい「仕事＝やりたくないこと」と思いがちです。しかし、見方を変えると、今目の前にある仕事はほかの誰かがやりたくてもできなかった仕事かもしれません。

そして仕事にはお金を稼ぐという側面以外にも様々なメリットがあります。その価値は自分の考え方次第で自由に価値を見出すことができます。そんな仕事に感謝して、仕事に向き合いたいものですね。

この週末、一週間の疲れを癒しながら、改めて仕事の価値を考えてみてはいかがでしょうか。月曜日からまた新しい仕事に向き合う準備をしておきましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。