八百屋ノムさん

お初の方も「いいね!」押してくださると大変喜びます。書く原動力です。都内23区隅の美味しい野菜売り/八百屋歴20年超/埼玉秘境出身/音楽&クラフトビール愛好家 #小売 #野菜 #流通 #経営 #個人事業主 #農業 #食 #食生活 #オーガニック気にしない #おいしい #八百屋

八百屋ノムさん

お初の方も「いいね!」押してくださると大変喜びます。書く原動力です。都内23区隅の美味しい野菜売り/八百屋歴20年超/埼玉秘境出身/音楽&クラフトビール愛好家 #小売 #野菜 #流通 #経営 #個人事業主 #農業 #食 #食生活 #オーガニック気にしない #おいしい #八百屋

マガジン

  • 食の不安&こじらせ解消編~キケン情報バスターズ~

    ちまたに溢れる“食の情報”。みな閲覧数稼ぎたいがために、流行りのコトバで大袈裟に専門家のようにアブナイキケンと好き勝手なことを言います。さも本当かのように誇張されたチープで根拠レスな情報発信に踊らされないトレーニングはお客さん側にも必要です。不安にならずこだわり過ぎずこじらせない食生活をサポートする記事です。

  • 野菜・食材の買い物ヒント

    野菜は旬・高い/安い・農薬あれこれとニュースになりがち。でも日々の食事に必要な野菜。ちょっとした心積もりで悩まず楽しく日々の食生活を豊かにできます。そのお手伝いをする記事達。

  • 八百屋編~2030年の食と農と食生活を考える~

    生産者&お客さんと20年以上コミュニケーションとりながら営業する八百屋。会話の中で話題にのぼる「農や食の時事」あれこれについて、思い込み文章ではない個人的見解を書いています。

  • 八百屋の現在地

    世相やニュースを見ながら、八百屋(農と食)の現状に照らし合わせた記事。

  • 店舗経営編~時代を先読むチカラ~

    小さな店は【先手を打つ】に限ります。小さな店の運営を20年以上続け、売上もそれなりにあります。運営/経営/店の切り盛り/世相とこれからにについて書いてます。

最近の記事

11月も野菜の高値が続く理由【八百屋から見た“食”no.68】

11月も中盤に入ります。 ようやく最低気温1桁の日も出始め、秋らしい陽気になりました。 毎年11月12月は秋冬野菜もりもり、溢れんばかりボリュームたっぷりの野菜売場そこかしこなのですが、現状は野菜全般、かなりの品薄と高値。野菜売場を見回しても根菜以外の品揃えが寂しい状況です。 他業種同様、野菜ももちろん生産・物流・店舗運営コストがあがり物価上昇局面なのはまちがいないですが、現在の高値は理由が異なります。 今年は11月に入っても 野菜出荷を“夏の産地”に頼る状況。 端境期

    • 都会暮らしの食と八百屋【八百屋から見た“食”no.67】

      今回は、都市生活忙しすぎ問題を取り上げます。 ・食事の時間取れない ・自炊の時間取れない ・外食で済ます ・食べずに済ます ・カロリー満たせば良い ・カロリー抑えられれば良い ・糖質抑えられれば良い ・タンパク質取れれば良い ・コンビニで間に合わせる ・菓子パンで間に合わせる ・野菜ジュースで間に合わせる もちろん私もその渦中。こういう食生活になる場面、多々あります。 ただ、繰り返して日常化すると… 食事に興味がなくなる無限ループへ。 食べるまでの時間やマンパワーを消

      • 八百屋虎の巻ーその1ー

        はじめての有料版です。八百屋&スーパーの従業員皆さん、直売所や小売店運営のおさらいを含め、今回の内容は農業・食品販売に関わる皆さんの気づきになるはずです。市場出荷/直売所出荷農家の皆さんにも、販売現場でどのように値付けして売られているかの参考になれば幸いです。 はじめましての方、閲覧ありがとうございます。ざっくり自己紹介を。 2003年に素人(大学院生)がとあるベンチャー企業・八百屋事業部の一員になり、いろいろ経て独立。八百屋通算22年目を迎えました。個人で産直青果店を運営

        ¥800
        • 100→95点の売場【八百屋から見た“食”no.66】

          八百屋・スーパー等、売場に並ぶ野菜が「100点満点の状態」で売られていることはまずありません。 ※貯蔵後に食味があがる一部野菜(じゃがいも・かぼちゃ等)を除く 100点で入手できるのは、農園の現地販売や、いちご狩りのようにもぎたて体験できるところのみ。生活者は原則「現地で食べる・入手する」でしか100点満点は叶いません。現地で100点で入手しても時間が経つと鮮度劣化とという減点が生じる生鮮野菜や鮮度品。 現地に行き100点の状態で購入をするには時間と費用がかかります。売場に

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        • 野菜・食材の買い物ヒント
          32本
        • 食の不安&こじらせ解消編~キケン情報バスターズ~
          28本
        • 八百屋の現在地
          33本
        • 八百屋編~2030年の食と農と食生活を考える~
          45本
        • 店舗経営編~時代を先読むチカラ~
          25本

        記事

          不揃い野菜について【八百屋からみた“食”no.65】

          そもそも平時に 「不揃い野菜を買いたい」ヒトなんていません。 不揃いという“安さ”が紐づいただけです。 もしくは、社会的な言い訳に過ぎません。 よほどの不足局面or災害を救済する状況や理由でない限り、正規品を定価で仕入れ適価で売ることが商売人の務め。正規品を仕入れ続けてこそ農家も収益見込みが立ち、生産基盤や経営が安定します。商売上の道義・マナーと言ってもいいかもしれませんね。 購入者も同じ。生産者/製造元の発信でない限り「不揃い品や規格外品では農家は潤わない(経営できな

          不揃い野菜について【八百屋からみた“食”no.65】

          オーガニックというあやふや【八百屋から見た“食”no.64】

          初見の方にたいがい聞かれます。 「この店、オーガニックではないんですか?」 週1以上聞かれますので、20年も店やってると累計千回はゆうに越えましたか。 私は、つぎのようにお答えしています。 「農薬を使わないからイイモノ、というステレオタイプな解釈をしてほしくないので、誰が作って届いたかを大切にしています」 「誰が作ったかがいちばん大切で、農薬使う使わないで買い物するのは好き嫌いの範疇に留めてほしいんですよね。表記あるかないかなんて言ったもん勝ち(そもそも表示NG)です

          オーガニックというあやふや【八百屋から見た“食”no.64】

          2024年以降の「農と食」は昭和を忘れること【八百屋から見た“食”no.63】

          最初につけたタイトルは【今後の「農と食」は昭和を“捨てる”こと】だったのですが、ちょっと語気強いかなと思って直しました(忘れるでも強いのか) ◇売場の“昭和”◇スーパーに代表されるように、生鮮食品売場が従来のまま(今までの仕入・陳列・販売方法・お客さんの買いかた)ではどんどん廃れるだけです。ここ30年-40年、キャッシュレスとレジ袋有料化以外、惰性の流通(仕入/販売も購入/消費も)を続けた結果、生鮮売場/農産物売場の面積は年々狭くなり、すぐ食べれる惣菜/弁当/寿司/揚げ物/

          2024年以降の「農と食」は昭和を忘れること【八百屋から見た“食”no.63】

          最低賃金引き上げ“だけ”では悪手【八百屋からみた“食”番外編】

          2024年秋。衆議院解散→選挙がはじまりました。 投票には毎度行きますが、ハッキリ言って関心がありません。 今回投稿の内容に先立って、私はどこの党も推してません。 毎度毎度、議員の就活・仲間づくり・政党の勢力争い・議論築論でもなんでもない足の引っ張り合いの国会にうんざりしているのは皆同じ。政策を作り実践しつづけてもらわないと国内の未来もないし、世界に見放されます。 個人的に真っ先に実践してほしい政策(制度改定)は1つだけ。雇う側の切実な思いです! 給与所得控除の最低限度額

          最低賃金引き上げ“だけ”では悪手【八百屋からみた“食”番外編】

          野菜もくだものも“個”の時代【八百屋から見た“食”no.62】

          野菜・くだものが美味しい=“当たり“のとき。 産地でもなく 農法でもなく ブランド名でもなく 品種名でもなく 「人」=生産者名で覚えましょう。 他は覚えなくていいです。 「〇〇農園(生産者・農園名)」の「トマト(品目)」だけでOK! 誰が作ったか。 目利き・こだわり・品種・産地・土壌・農法・農薬使用不使用・オーガニック表示・鮮度や熟度・ブランド・ストーリー… あまたある“微細な情報”を覚えたところで活かされる場はありません。無駄です。たとえば表紙の「橋本梨園・かおり梨」

          野菜もくだものも“個”の時代【八百屋から見た“食”no.62】

          説明不要の食材が並ぶ八百屋【八百屋から見た“食”no.61】

          農家・小売同業・飲食店・お客さん。いろんな想いやこだわりがある各方面の皆さんとたくさん会話して改めてわかったことがあります。 私は、商品説明に対してヒトが関わる要素を極力小さくしたいんだなと。 販売する商品を説明・評価する際、結果的にヒトの関わりはバイアスでしかなく、顧客の商品評価を妨げると考えているようです。 「究極の対面販売は何もしないこと」 余分な情報や情念を省いて、モノの良し悪し/好き嫌いでのみ、お客さんが判断できる“場”があればよいと。店員はそのサポートをする

          説明不要の食材が並ぶ八百屋【八百屋から見た“食”no.61】

          八百屋仕事の本質【八百屋から見た“食”no.60】

          新規開業ピカピカの新人も 永年親しまれるベテランも その道ひとすじ、熟練のスペシャリストでも。 昔も今も変わらず 毎日ずーーーーーーーーーーーーーーーーーっと 野菜/くだものの食べかた&扱いかたを伝える。 何百何千と繰り返し、 同じ内容を伝えるのが八百屋/食材屋の仕事です。 八百屋/食材屋の仕事の本質は、モノを通じて野菜や食材の扱い方の基礎基本を伝えることです。モノの良さ+基礎基本を知ってもらってはじめて、美味しさ楽しさといったポジティブ要素を2倍3倍に感じてもらえる(

          八百屋仕事の本質【八百屋から見た“食”no.60】

          簡単に「直接販売・購入」というけれど【八百屋から見た“食”no.59】

          「生産者と消費者が直に繋がればよい」という話は簡単ではなく、はっきり言えば生産に注力したい農家にとって直販はまったく別の労力(普段の生産管理+追加労働)であり、出荷と異なる販売向けの別部隊を作る必要があります。多くが奥様が窓口になるパターン。もしくは旦那が目立つか。 窓口に寄せられる期待と支持と信頼と押し付けと思い込みと誹謗中傷の荒波に翻弄されない方法はただ1つ。「実際に会った・商品購入を繰り返した」人だけにフォーカスしましょう。 すべてにつき合うと疲弊します。ヒトは好き

          簡単に「直接販売・購入」というけれど【八百屋から見た“食”no.59】

          稚拙なコメ騒動がなぜ起きたか【八百屋から見た“食”no.58】

          8月後半のある週末。 普段当店でみかけない(少なくとも店主の私は見たことない)目の血走った人が何人か来て「オタク、お米ある?」と2㎏や5㎏の米を買っていきました。 至近のスーパーのコメ売場はガラガラ。一切なかったようです。 テレビニュースが東京/大阪の出来事(≒日本全体の出来事と勘違い)として全国に拡散します。国会に話題がのぼるほど。 肝心なコト忘れてません? 毎年8月9月は、全国的にコメの在庫が少ないorありません。 なぜかって? 日本の稲作は、9月10月に収穫し

          稚拙なコメ騒動がなぜ起きたか【八百屋から見た“食”no.58】

          猛暑と闘わない運営〜個人商店の実験と実践【八百屋から見た“食”no.57】

          決めました!猛暑回避します! 真夏の営業体制変えます!いわゆるサマータイム導入です! お客さんにも勤務するスタッフにも負担の少ない運営と、最小限の売上&収益確保を目指します(あと私の健康維持・体力消耗回避) 究極の「開いてる日・開いてる時間に来てもらう」スタイルで営業します。いかに短い営業日・営業時間で、同レベルの収益取れるか考えた方がいろんな意味で健康的ではないでしょうか。 理由①:今年も熱中症になってしまいました 毎年どこかでダウンします。振り返っても思い当たるフシし

          猛暑と闘わない運営〜個人商店の実験と実践【八百屋から見た“食”no.57】

          キッチンに立つ。一緒に食べる【八百屋から見た“食”no.56】

          ※夏野菜の象徴“オクラ”が今回の表紙です※ 真夏です。梅雨明けです。 猛暑酷暑がやってきてしまいました。 東京は午前中から実測35度。夕方18時でも35度。22時で30度の日々。 2週間先までずっと同じ予報。その強烈さにゲンナリしてしまいます。 真夏はキッチンに立つ時間をなるべく減らしたい。 真夏に食事を作る全員、同じ感情同じ思考を持っているんじゃないかなと勝手に思ってます。 なにせ暑いし熱い。 八百屋店内でも「(暑すぎて)何作ろうか迷う/考えたくない」の話がおのずと多

          キッチンに立つ。一緒に食べる【八百屋から見た“食”no.56】

          トマトから透ける生産・流通小売・消費の実情【八百屋から見た“食”no.55】

          個人農家、特に少量他品目栽培の農家は、少人数の家族(チーム)経営・少ない労働力総量で多岐にわたる品目&工数をいかに効率的に合理的に労働投入少なく効率よく、栽培管理・収穫・調整・袋詰・梱包・受発注・出荷準備といった作業がこなせるかに、営農の継続(量✕単価≒売上)がかかっています。 生産や栽培にどんな理想や信念があっても結果的に上記に抗えません。 栽培品目&品種選択も、理想と作業合理性の狭間で揺れます。 大玉トマトほど形が暴れず、ミニトマトほど量が暴れない。 ヘタが残った状態

          トマトから透ける生産・流通小売・消費の実情【八百屋から見た“食”no.55】