最低賃金引き上げ“だけ”では悪手【八百屋からみた“食”番外編】
2024年秋。衆議院解散→選挙がはじまりました。
投票には毎度行きますが、ハッキリ言って関心がありません。
今回投稿の内容に先立って、私はどこの党も推してません。
毎度毎度、議員の就活・仲間づくり・政党の勢力争い・議論築論でもなんでもない足の引っ張り合いの国会にうんざりしているのは皆同じ。政策を作り実践しつづけてもらわないと国内の未来もないし、世界に見放されます。
個人的に真っ先に実践してほしい政策(制度改定)は1つだけ。雇う側の切実な思いです!
給与所得控除の最低限度額を上げてくれ!!
良い記事がありました(リンク切れしないために同内容2記事)
私は最低賃金(時給)が上がることに賛成で、年々着実に上がり続けています。雇用主(経営者=私)は大変ですが働いてもらった対価を支払うのは当然のこと。商品やサービスの値上げで利益を確保し、人件費(給与)支払いの財源に充てます。農業/食品産業だけ物価安定(低価格安定)を求められるのもなにか違う気がします。食や農にも背景には生活するヒトがいて収入に直結しています。物価も時給も上がっていい。
にわとりたまごの話であり、収入の上昇は値上げを生みます。その繰返し。近年の最低賃金上昇(特に今年)を見るに、インフレのスピードがもう少し上がるのかもしれません。
それよりも103万の壁。
なんとかしてくださいよ。
(私が高校1年でバイトを始めた1995年以降)30年間ずーーっと、給与所得控除の最低限度額103万のまんまじゃないですか。時給600円台だった1995年当時から変わってないんですよね…
いわゆる【扶養控除の壁】
当時と現在を比較します。
アルバイト1人採用すると上記の時間だけ給与所得控除の最低限度額内で働けたわけで。
そりゃ、アルバイトの人手足りなくなるわな。。
1994年の労働時間に2024-25年基準の最低時給を掛け合わせると188.8万円(の壁)換算。最低賃金上昇に見合うよう現代は180-190万に“控除の壁”を設定しないと。ずっと103万上限のままでは、雇用主(経営者)にとって1人あたりのアルバイト採用時間が減る可能性が高いです。扶養されている方(被扶養者)の多くは、収入103万円以内の労働に留める傾向にあります。上限を超えると本人に加え親or夫の扶養者数も減り、所得税が増えます。アルバイトの最低時給が上がるほど採用時間が減り、採用人数を増やさなければならない矛盾。
↓最低賃金 1994-95年(30年前)↓
↓最低賃金最低賃金 2024年-25年(現在)
全雇用主、今の時期の“あるある”で、毎年10月11月はアルバイト雇いたくても、スタッフが(控除の壁≒103万限度額超えないよう)シフト提出をセーブするのです!
働きたいスタッフがいるのに私のワンオペ営業の日も…涙
最低時給があがるほど、10月はスタッフの勤務時間が減るだけ。時給が30年前のおおよそ倍なのに扶養のボーダーが変わらない。労働力は実質半減。
上限額は変更できるでしょう。扶養控除のボーダーライン(合計所得48万円)を変えるのは手続き上ややこしい。であれば、給与所得控除額の最低限度額を上げる方が容易では。法律ではなく制度面の改定で済むはずですから。給与所得控除の最低限度額改定を真っ先にやってもらえませんか?
裏金追及とかアレコレ補助金だとか減税だ賃上げだ最低時給1500円だ現金給付だオーガニック給食だみどりの戦略だとか言う前に、やることあんだろ!
これ前面に選挙戦ってくれるだけで、生活感密着でぐぐぐっと得票数増えると思うんですけどねー(票集めのネタにされても困るけど)
以上、
国内の経営者・アルバイト勤務者の声を
零細八百屋がまとめてお伝えしました!
選挙でどの党が勝つにしろ(政党自体に本当に興味がないので店でもWebでも勧誘は一切お断りします)、現代の生活感に合う“控除の壁”にすぐ改定してください!それだけで少しは経済が活性化しますよ。