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テュル活マガジン

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テュル活とは、テュルク的活動のこと。「日常に、ほんの少しテュルクがあると、少しだけ幸福感が増す。」という趣旨でやっている、趣味と実益を兼ねたライフスタイルともいえましょう。 こ…
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2022年1月の記事一覧

余はいかにしてテュル活民となりしか

余はいかにしてテュル活民となりしか

トルコ(語)との出会い長崎に生まれ育った私にとって、実生活ではトルコとも、ましてトルコ語とも全く接点はありませんでした。「外国語」といえば英語という世界。長崎という土地柄でありながら、中国語もオランダ語も身近な存在ではありませんでした。

私自身も、中学校ではじめて外国語として英語に触れ、両親が昔買ったであろう洋楽のカセットテープを聴いてビートルズいいね、と思うくらいで、受験のための教科としては得

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またトルコ語逃避の季節がやってきた

またトルコ語逃避の季節がやってきた

1点集中型の生き方というものに、長らくあこがれていました。あこがれというべきか、そういう生き方をしたいと思っていたというべきか。

ただ最近になって思うことに、「トルコ語ひとすじ」という生き方はやはり素晴らしい生き方であろうなとは思いつつ、長くやっていたり長くかかわっていたりすると、やる気を失うような出来事というのもわりかし結構な頻度で出てきますよね。

それでも何か信念のようなものをもって続けら

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言語学フェス2022でテュル活をキメてやった件

言語学フェス2022でテュル活をキメてやった件

昨日1月29日、オンラインで「言語学フェス2022」が開催されました。

不肖私もポスター発表に参加しまして、テュルク諸語版『星の王子さま』の蒐集とその利用のしかたについて思うところを語ってみました。

作ったポスターはこんな感じで、我ながらレイアウトもデザインも説明も、ほかの発表者と比べるとうまくないもんだねえ…とは思うのですが、まあこういう技術的なことは今後向上させていくとしましょう。

まだ

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「2つ目の教科書」を完成させよ案件

「2つ目の教科書」を完成させよ案件

おかげさまでいろいろな締切と原稿を抱えている私でございます。いつもご愛顧ありがとうございます!(超早口で)

さて、ようやく先日明日の言語学フェスのためのポスター作成を終わらせたと思いつつも、目の前にはさらなる仕事が待ち構えているのでありました。その一つが、アゼルバイジャン語の教材作りというわけです。

先に文法についての概説の教科書を作ってます、という話はここでも書いたことがありましたが、文法の

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アルタイがなかたい

アルタイがなかたい

今週土曜日は、言語学フェス2022というイベントがオンラインで開催されます。

先日も書いた通り、諸事情により全然本格的な話はできないのですが、不肖私もいちおう趣味を兼ねた近況を報告してみようと思っています。最近の私と言語といえば、これはもう『星の王子さま』の話しかありますまい。

テュルク諸語を『星の王子さま』を通じてみていくということをしたいです…という願望というか展望というかなんというか、そ

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「こんなすごいの、書けないわ」とあの時思った話

「こんなすごいの、書けないわ」とあの時思った話

10年以上前に初めての著書を執筆する機会を得たとき、編集サイドからはシリーズものであることを考慮してフォーマットは統一のもの、あとは自分のテイストが出るように書いてくれればよい、といった趣旨のことを言われていました。それで、出版社からのご厚意で「参考にしてください」ということで4冊だったか5冊だったか、同じシリーズの他言語の既刊の本を賜ったことを今でも覚えています。

当時はまだ「新版」は出ていな

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第三の故郷への(屈折した)愛着

第三の故郷への(屈折した)愛着

昨日、ちょっとした買い物の用事があって最寄りのショッピングモールに出かけましたら、そこの一角にあったケーキ屋さんに「アンカラ」と称する商品が置いてあるではありませんか。

なぜこのケーキの名称は「アンカラ」なのか。店員さんに思いきって尋ねてみるも(テュル活民でなければ、中年男がケーキ屋で店員さんに「これはどうしてアンカラという名前にされたんですか?」とかまず聞かないであろうな?)、要領を得た答えは

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チャイより始めよ

チャイより始めよ

一日のうち、朝か夕方のどちらかには1時間弱のウォーキングに外出するのが、長崎に帰ってきてからの日課となっています。その間の考え事というか、考えていることや自分の迎えている状況を整理するというのは気分転換という意味でも仕事を進めるという意味でも重要なプロセスとなっているように思います。

その他に何を考えているかというと、そういう時に限って言葉遊びというか、何かここやツイッターで披露できそうな駄洒落

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『世界の公用語事典』(丸善出版)が出る件と、「アゼルバイジャン語」の部分を見てほしい件

今日は久しぶりに仕事の宣伝を書きます。1月末に、丸善出版より『世界の公用語事典』が公刊されます。

この中に「アゼルバイジャン語」もありまして、今回お声かけを賜りまして拙稿を載せてていただくことになりました。

とりあえず、チラシのPDFもいただいたので、こちらでもシェアしようと思います。事典ということもあってちと高いですが、懐に余裕のあるみなさま、ぜひお買い求めを。懐に余裕があまりないみなさまは

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書店とネコチャン

書店とネコチャン

やはりねこについてのコンテンツはそこそこ読んでもらえることを再確認した私ですGünaydın! 味をしめて、今日も猫の話を、ただし手短に。

トルコはしばしばねこにとっての天国と言われるくらい、人々の動物(特に犬とねこ)に対する愛情と理解というか、大事にしようという共通認識が出来上がっているなという印象を持っています。家猫は言うにおよばず、いわゆる野良状態のねこにも、誰かが手を差し伸べている。

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来年度もトルコ語やろうぜの話と、ワイも何か受講してみたい話

来年度もトルコ語やろうぜの話と、ワイも何か受講してみたい話

Herkese selamlar. Nasılsınız? İyisiniz inşallah.
来年度、2022年度の東京外大オープンアカデミー春期間の受講案内が出たようです。

というわけで、公式でもアナウンスがありましたからここでも情報解禁ですね。トルコ語初級Iも開講されます。
2021年度に引き続き、不肖私がトルコ語を担当いたします。

トルコ語やりましょうトルコ語2021年度はどういうわ

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アゼルバイジャン語、じゃあいつやるか?

アゼルバイジャン語、じゃあいつやるか?

本当に今更な話ですが、新しく買った本がかなり溜まってしまっています。やはり先月のバクー遠征が大きく、渡航直前にだいぶ本棚に並んでいたもののうち不要なものや重複していたものなどを処分したり譲ったりしたのですが…焼け石に水でしたか…

オフィスぴの吉の本棚、および床はかつてない危機に瀕しているということだけ間違いないようです。特に床が危ないな…強化してもらっておく必要があったかもしれません。

ともあ

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タタール語辞典をすでに持っていたおじさんの勝ちでいいかな?

タタール語辞典をすでに持っていたおじさんの勝ちでいいかな?

タタール語『星の王子さま』ktkr2022年の年始に、さっそくうれしい本が届きました。そう、例の『星の王子さま』です。昨日届いたのは、タタール語訳。これもかねてより入手が難しそうだったので、方法を探っていたところでした。

そんな折、やはり持つべきはコレクターの知り合い(というかSNSのつながりがあるフォロワー)です。某所で売りに出ていますようという情報を年始ごろ聞きつけ、問答無用で1部発注してい

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お買い上げ御礼

お買い上げ御礼

ちょいと生々しい話を含むのですが…

毎年この時期は、確定申告前ということで源泉徴収票を賜る時期ですね。私も今年は数か所から源泉徴収票を賜る機会を得ております。

そのうちの一つに、10年ほど前に(もうそんなに時間がたつというんですから怖いですね!!)公刊したトルコ語の本の印税がございます。

初版の公刊が2009年、その後「新版」ということで2014年にリニューアルした改良版が公刊されていますが

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