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いわゆる前書きのようなそうじゃないような こんにちはStaccatoです。 この度は、多くの妄ツイ師様の作品を読者として拝見させて頂くうちに、 自分でも作品を書きたくなったため、妄ツイの投稿を始めました。 第1作品目として、 「坂道狂詩曲」という作品を書きました。 本作品は異能系の長編作品で、主に乃木坂46の3期生と4期生、日向坂46のメンバーを登場させる予定です。 登場人物の設定などは、また別の機会にお届けするつもりです。 前置きはこのくらいにして、 本作品を書
本作品の用語や世界観を、おおまかに解説したものです。 ・人間 …"現実世界"で生活し、魔力を感知できない存在。 ・魔術師 …魔力を感知でき、魔力を扱える存在。"現実世界"と"反転世界"を行き来できる。代々魔術師の家系に生まれた者、人間として生まれたが魔力を感知できる者など、種族は関係ない。 "発現者"と"非発現者"に分類できる。 ・発現者 …ある能力「ラプソディ(Rhapsody)」を身につけた魔術師のこと。 先天的に能力をもつ先天的発現者「プライム(Prime)」
深夜、 誰も居ない空き地の真ん中で、 俺は"ある本"を元に魔法陣を描き、 "召喚術"を詠唱した。 程なくして、 赤黒い血のような液体が魔法陣から湧き出て、 ある形をかたどっていく。 そしてそれは 2対の翼が生えたライオンの姿となり、 "妖霊"が現れた。 妖霊:チッ…誰だよ、俺様を召喚した奴は。 ◯◯:俺だ。 俺は妖霊の鋭い目を直視しながら言う。 妖霊:あ?どこだ?どこにいるぅ? 妖霊はわざとらしく辺りをキョロキョロする。そしてわざとらしく俺を見て驚く。
何の変哲もないある春の日、 「行ってきます」 そう言えば、キッチンの方から必ず母親の 「行ってらっしゃい」が聞こえる。 学ランを纏いリュックを担ぎ、 玄関のドアのレバーに手をかける。 "反転" 心で唱えドアを開けると、そこには… "現実世界"ではない、 "反転世界"が広がっている。 この世界には"魔術師"が存在する。 現実世界で暮らす"人間"、 反転世界で暮らす"魔術師"。 違いは、魔力を感知・使用できるか否か。 俺たち魔術師は"魔法"を使うことができる、
…"剣"が消滅する。 ◯◯:あ…い、以上です… 空気に耐えられなくなった俺は、 クラスメイトの視線を浴びながら 自分の席に戻る。 七瀬:…はい、次。 先生は顔色1つ変えずに、選抜を続行している。 席に着くと、 俺の隣の席の生徒も例外ではなく、 不思議そうに俺を見つめる。 ◯◯:…何か? ??:あ、いえ… 言葉を濁し俯くこの人は、 "小坂菜緒"さん。 2年で初めてクラスが一緒になり 隣の席だが、話したのはこれが初めてだ。 "小坂さん"はいつも無口で、
魔法陣の中には、 アレゴリアの制服を着て、 あぐらをかいて頬杖をつく"さく"の姿があった。 レオン:何だよ、これでも気に食わねぇのか? 声までさくだ… 妖霊は基本的に変身できるらしいが、これほどとは。 レオン:俺くらいの妖霊になれば声だって真似れるし、仕草とか話し方も真似できるぞ?まぁお前の意識の中のイメージを借りてるけどな。 そう言うと、レオンは咳払いをし、 レオン:私ぃ…みたらし団子がぁ…好き♡ さくら:ちょっと…やめて…!// レオン:お、とうとう喋る
"模擬戦"2学年の部、第1回戦当日。 前室にて。 菜緒:初戦、頑張ってね。ここから応援してます! ◯◯:うん、ありがと。 …俺と小坂さんが前室に2人っきり。 何故こんな状況になっているのか。 それは、模擬戦開会の初日に遡る。 ーーーーーー "模擬戦"開会、初日。 学校中、さらには教室までも装飾され、 廊下や外のバザー会場は 生徒の楽しそうな声でガヤガヤしている。 まさに、イレギュラーな雰囲気の中、 …今年第1回目の"模擬戦"が始まった。 初日からの3日間は1
選手名簿を見る小坂さん。 菜緒:"丹生ちゃん"だ! ◯◯:"丹生ちゃん"? ここから小坂さんの早口解説が始まったので、 …要点を俺がまとめて話します。 2年A組の5番手、いわゆる"大将"の "丹生明里"さん。 ラプソディは「力(Force)」で 日本刀「虎徹」を召喚し、 獅子奮迅のパワープレーで相手を捩じ伏せる。 魔術師の家系に生まれ、 先天的発現者(プライム)らしい。 実力は学年トップクラスであり、 丹生さんの他、2人の強者と合わせて "3強"と称される。
模擬戦第2回戦当日、 男1:なぁ、神代"大将"いけるか? ◯◯:な!…なんで俺が!? 男2:そりゃあ昨日勝ったのお前だけだし?"賀喜さん"に対抗できるのお前だけっていうか? 男1も大袈裟に頭を縦に振る。 だめだコイツら… 昨日の丹生さんの試合が、 トラウマになってやがる。 まぁ、その気持ちも分かる。 あんな圧倒的なパワーを見せつけられたら、 誰でも戦意は失う。 ◯◯:はぁ…分かったよ… そして俺の試合前10分前の前室。 小坂さんは興奮を隠せない様子だ。
審判:に…2年B組、戦闘不能。勝者C組"賀喜遥香"!よって、C組の勝利! 2人の光子は分散し、リンクを切る。 その時、リンクルーム。 さくら:◯◯っ!! さくらたち3人が入室すると◯◯は意識を失っていて、 スタッフに倒れないように支えられていた。 聖来:スタッフさん、先生呼んできて! スタッフ:わ、分かりました! スタッフは走ってリンクルームを退出する。 さくら:ねぇ…やだよ…起きてってば!! ◯◯を抱き、涙を流すさくら。 聖来:死んだわけやあらへんし、大
数千年前、 4人の"原始の魔術師"が存在した頃。 まだ不透明で発展途上の反転世界に、 彼らは新しい"概念"を生み出した。 「ラプソディ」と「アルカナ」である。 彼らは魔術師たちの能力を 20の「ラプソディ」に分け、 それらを「アルカナ」と総称した。 本来「狂詩曲(Rhapsody)」という 意味であるこの言葉を、 その超人的な能力を上手く 表現するために用いたという。 この概念は、現在の反転世界の根幹であり 基礎にもなっていることは言うまでもない。 その分類の
放課後、3学年会議室前。 俺とさく、 小坂さん賀喜さん早川さんが集合した。 5人:失礼します。 入室すると、そこには山下さんと、 おそらく"岩本さん"であろう人がいた。 美月:お、きたきた、テキトーに座って〜。 俺たちは長机を囲む椅子に、それぞれ座る。 岩本さんは椅子に腰掛け、 銃を解体し手入れをしているようだ。 しばらくすると、女子生徒が入室してくる。 ??:失礼しま~す! 聖来:あ、"丹生ちゃん"やないか! さくら:丹生ちゃん、こんにちは。 遥香:こ
俺は、さくにド突かれた脇腹を摩りながら、 自己紹介を始めた。 ◯◯:神代◯◯です。ラプソディは「〈四元徳〉正義(Justice)」で、俺自身もあんまりよく分かっていません。で、"妖霊"が… …… ◯◯:あ、出てこないみたいです、以上です。 蓮加:何で出てこないって分かるの? ◯◯:アイツ、俺の思考を一方的に読めるらしくて…呼んでも返事がなかったので。 美月:そんなことできるんだ、面白いね。 史帆:じゃあ、次の子! さくら:えっと…遠藤さくらです、ラプソディは「
"チーム"を結成してから2週間程経ち、 俺たちの戦闘スキルは 着実に向上している。 ある放課後、 ◯◯:「正義〈匡正〉」! さくら:「桜花」っ さくが薙刀、 俺がレイピアを召喚すると、 聖来:ふふ、「餓狼〈渇望〉」 明里:「怒髪衝天」っ!! これに答えるように、 早川さんは双剣、 丹生さんは日本刀を召喚し構える。 聖来:手加減せぇへんからな? そう言うと、双剣は紫色のオーラを纏い、 早川さんは瞬間的に距離を詰めてくる。 ◯◯:さく、頼む。俺は丹生さんを