マガジンのカバー画像

介護のこと

16
パーキンソン病を発症した80代の母を介護施設にいれるまでの記録
運営しているクリエイター

記事一覧

葬儀社に会員登録してきた話

葬儀社に会員登録してきた話

わたしは50代だが、自分の身辺整理は還暦を目処にざっくりと進める予定だ。

少し前に両親のために葬儀社に登録をしておこうという記事を書いた。

そして本日、現地に行き、説明を聞いた上で充分に納得できたので会員登録をしてきた。

わたしが葬儀社に伝えたことは

・ざっくり家族葬になるであろうこと。
・人数は10人以下であること。
・付き合いのあるお寺さんは無いこと。
・市営の墓地が最終地点であるので

もっとみる
介護タクシーさん

介護タクシーさん

母の通院日は介護タクシーを利用している。
わたしが利用している介護タクシーさんはとても人気で忙しい。結構、分刻みでスケジュールをこなしているようだ。

だいたい通院日の1ヶ月前に予約を入れるようにしている。

今回はわたしの予約した日がスケジュール的にかなりタイトだったようで、確実に送り迎えできるようにという配慮で、仲間の介護タクシーさんを紹介してくれ、手配をしてくれた。

新しく紹介してもらった

もっとみる
父と冷蔵庫と昭和のもったいない精神

父と冷蔵庫と昭和のもったいない精神

父から電話があり、冷蔵庫を小さいものに買い替えたいという。

お?いいね!一人暮らしに400リットルの冷蔵庫は大き過ぎるもの。今も実家の冷蔵庫はいつ買ったかわからん賞味期限切れだらけだもんね。管理しやすくなるのは良いことだ。

父は100リットルくらいでいいんじゃないか?というが、たぶんそんな小さい冷蔵庫は無いのではないかな。

家電量販店に行って一人暮らし用を案内してもらうといいよ、と言っておい

もっとみる
次の面会は昔の写真を持って行こう

次の面会は昔の写真を持って行こう

母の入所している特養だが、自由面会となり面会の予約をしなくて良くなった。

午前午後の面会時間内ならいつ行っても良いのだ。さらに今までは面会の用紙に名前や体温などを記入したのち
受付で面会に来た旨を伝える必要があったがそれもしなくて良くなり、面会BOXにポイっと入れて母の部屋まで直接訪問できる。

一回に部屋に入れるのは3人まで。それ以上の場合は交代で面会してくださいとのこと。

随分と自由になっ

もっとみる
私はありがたいと思っている。特養という場所。

私はありがたいと思っている。特養という場所。

どのSNSで見たか忘れてしまったが特養にやっとの思いで親を入所させた家族から退去の依頼があったというのを見た。

「特養にいたら寝たきりになってしまう」という情報をどこかで仕入れたらしい。だから退去させるだと?
なんかモヤモヤしたので書く。

特養は介護が必要な方が日常生活を送る終の棲家だ。

そもそも。
特養に入れるには条件がある。
要介護3以上。
これはまぁまぁハードルが高い。ほぼ下の世話を誰

もっとみる
だんだん不穏になってきた

だんだん不穏になってきた

わたしの公休日は月と金だ。
5連勤2連休という働き方がキツイので連勤はなるべく3日までにしている。
平日を休みにしておいて本当に良かった。

母の介護施設から連絡があり、救急搬送されたという。

結果的にわたしが病院に駆け付けたときには母はケロッとしており、介護施設からのお迎えの車を待っている状況だった。

パーキンソン病はドパミンを補う薬を飲むのだが、数年経つとドパミン切れを起こしやすくなるよう

もっとみる
月1面会がツラい。

月1面会がツラい。

母が入所している特養だが、コロナ禍で行われていた月2回、1回30分までという面会制限が撤廃になった。
今月から何回でもOK。予約無しで時間制限も無い。

私は月に1回ペースは変えないつもりだ。
正直億劫なのだ。面会に行く前の日、つまり私の休日の前の日はどんよりした気分を彷徨っている。

母と2人で30分も話す話題が無い。父は面会制限が無くなって喜んでいるが。
正直、父が一緒でないと話題が持たない。

もっとみる
介護のはじまり⑨特別養護老人ホームというところ

介護のはじまり⑨特別養護老人ホームというところ

特別養護老人ホーム。略して特養。
母が入所したのは特養と呼ばれる施設です。

特養とは?

そう。特養は積極的なリハビリは行わない。あくまで介護で日常生活を営む場である。レクリエーションも無い。リビングには常にテレビが点けてあるのでテレビは見れるし、自分の室内にテレビやラジオ、操作が可能なら携帯電話も許されている。

お風呂は週2回。最初の説明を受けたときは「週にたったの2回?」と驚いたが、週2回

もっとみる
介護のはじまり⑧レスパイト入院の退院から施設へ

介護のはじまり⑧レスパイト入院の退院から施設へ

レスパイト入院で母を病院に入院させた。「栄養不足とリハビリ」ということで母には話した。

レスパイト入院→介護者を休ませるための制度。1回につき最大60日まで。母の入院先は退院後3ヶ月空けたら再度利用可能とのことだった。1度入院手続きしているため、再度入院するときは手続きがラクだそうだ。

そうか、辛ければまた預かってくれるんだ。少しだけ希望が持てた。預かってくれる病院があるのだ。

父も私も母の

もっとみる
介護の始まり⑦通帳の整理

介護の始まり⑦通帳の整理

母の介護が始まり、なんやかんやと自腹を切ることが多くなった。

こちらはまだ大学生に仕送りをしている身である。正直痛い。

ヘルパーさんから「リハビリパンツの残りが少なくなっています」「使い捨ての手袋を用意してください」など連絡が入る。とりあえず買わざるを得ない。

母の栄養補助にメイバランスなどの飲み物であったり、好きなおやつやジュースであったり、父に頼まれたものであったり、と小出しになかなか痛

もっとみる
介護の始まり⑥レスパイト入院

介護の始まり⑥レスパイト入院

母のショートステイの日を楽しみにしていた父。やれやれやわ。とその日を指折り数えていた。

そしてショートステイ当日。

なんとあろうことか、父はショートステイをキャンセルしてしまった。

理由は「やっぱり可哀想だから」

ちょっと待って。自分の時間が無い無いと言うてたのはどの口や?

ショートステイの施設さんは「当日キャンセルはよくあること(体調的に)またいつでもいらしてください。」とのことだった

もっとみる
介護の始まり⑤デイサービスで激怒した母

介護の始まり⑤デイサービスで激怒した母

母の介護度は明らかに上がってきた。
介護サービスを充実させるには介護度を上げてもらわないと要介護2の範囲では実費負担が増えてしまう。
再度、市の認定調査員さんに来てもらった。

要介護4。

1年で二階級特進である。ガンダムじゃないんだ。全く嬉しくない昇級だ。

この頃から母はトイレが間に合わなくなった。

デイサービスからリハビリパンツを履いてきてください、と言われる。
ケアマネさんからも電話が

もっとみる
介護の始まり④毎日誰かが来る

介護の始まり④毎日誰かが来る

母がパーキンソン病と診断されて父の生活は180度変わってしまった。

家事などしたことがない82歳は悲惨である。自分の妻が寝込んでいても「俺の飯は?」と言うタイプだった父。
Xなどでたまに話題に上がってくるやつだ。

パーキンソン病を患った母は歩行困難で手が震えるため家事が出来なくなった。

父は妻に手料理を作るために奮闘するタイプでは無い。
肉を焼いたこともないのだ。フライパンに油を垂らすところ

もっとみる
介護の始まり③薬が余るの巻

介護の始まり③薬が余るの巻

母はパーキンソン病と診断された。

パーキンソン病は指定難病になっている病気である。

神経内科で母はドーパミンを補う薬など3種類を処方された。

これをきちんと飲めば症状が緩やかになるはずだ。先生も薬を飲めば落ち着くとおっしゃっていた。

私は父にも母が食後にパーキンソンの薬を飲むようにしてほしいと伝えた。

最初の頃はきちんと飲めていた。
震えの症状が少し落ち着く。良かった。
このまま落ち着い

もっとみる