2024年2月の記事一覧
教員採用制度の根本的な問題を「教員の代役への研修」へと矮小化すべきではない
教員不足問題毎日のように報道されているのが教員不足の問題です。以前も書きましたが、実際にはほとんどの自治体において正規採用教員の採用倍率は1倍を切っておらず、数字上は不足していません。
では何が不足しているかというと、病休や産休といった欠員を埋めるための代用教員ということになります。
代用教員は一般には臨時的任用職員、会計年度職員と呼ばれ単年度契約で教員をする人のことを指します。
代用教員
YahooニュースにあるSPA!の記事が分析できていない、進研ゼミの“会員離れ”の真の理由とは?
ベネッセの減収、減益少し前から教育産業は斜陽産業であるという言葉が方々から聞こえてきていました。少子化が進む中で市場規模は必然的に縮小するからです。
ところがここ数年の教育産業市場の動きとコロナ禍の影響で、どうにも予想と異なる動きがみられるようになりました。
確かに教育を受ける子供の数は減少したのですが、一人当たりの教育費は増加し市場規模は縮小しない、という状況になったのです。
その一方で
進学先の選定が合格実績からマッチングへと変化しつつある受験業界
スパルタor自主性重視上位進学校の話題で常に上がる2つのキーワードがあります。
それはスパルタ型か、自主性重視型か、ということです。
スパルタ型は学校が課題などをしっかりと課し、学習管理を行ったり長時間の課外授業が行われているイメージです。新興の私学に多いのがこの校風です。
一方で自主性重視型はどちらかと言えば伝統的な有名進学校に多いイメージで、自由や自主自律を旨とした学校です。
伝統の
プールの水を個人賠償させる川崎市の出張旅費の不正受給について考える
出張旅費の不正受給神奈川県川崎市の学校教員の出張旅費不正受給問題が話題になっています。
136人が自家用車を利用して、公共交通機関の旅費を受け取ったということです。
この事件を一見するだけだと、多くの教員が不正に手を染めあくどい小銭稼ぎを行った、教員の質が下がっている、という印象を持つ人も多いのではないでしょうか。
教員の出張の実態私が勤務する私学の場合、必要であれば自家用車使用願を出せば
「とある男」が成した業績は社会的価値が十分にあるが、内容そのものを過大評価をすべきでもない
「とある男が授業してみた」「とある男が授業してみた」で知られている葉一氏。
教育系Youtuberの代表格と言っても過言ではない方です。
彼の上げた授業動画の数は2000本を超え、チャンネル登録者は200万人、総再生回数は7億回にも上るという化け物配信者です。
そんな彼のことが少し前にニュースになっていました。
彼の配信している内容は小中高の教科書レベルの基礎的な算数、数学が中心で、授業
授業をしない令和の教育における、一斉授業の「使わない授業力」の重要性
カリスマ講師の時代カリスマ講師の授業がもてはやされた時代がありました。1990年代の予備校ブームはその代表例です。
私のような40代の人間の高校時代などはその時代真っただ中で、そうしたカリスマ講師の存在が最も輝いていた時代だったかもしれません。
私の住む熊本にも当時は代々木ゼミナールの校舎が存在し、福岡校を中心にした有名講師が講義に訪れていました。
当時、九州の代ゼミで数学講師として最も有
東京都スクールカウンセラー「一斉解雇」問題に見る雇用制度問題と、文科省と教育委員会の教諭職以外の軽視の姿勢
東京都スクールカウンセラーの一斉解雇東京都は本年度末に都内のスクールカウンセラーの3割を解雇するニュースが流れています。
今回の問題の原因は東京都が2020年度より会計年度職員(単年度採用の非常勤職員)の雇用に関して、連続で「公募によらない任用は、4回を上限とする」という規則を設定したためのようです。
しかし、記事によれば往々にして多くの自治体では回数をリセットし、再度1回目という形で公募、