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380km歩き旅!ポルトガルの道

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2023年5月に、世界多分一周旅の途中に組み込んだ歩き旅。ポルトガルのポルトから、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラまで280km+さらに西の果てのフィステーラまでの10…
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#カミーノ

また戻る、サンティアゴ・デ・コンポステーラ【ポルトガルの道(終)】

また戻る、サンティアゴ・デ・コンポステーラ【ポルトガルの道(終)】

(注:いきなり最終回から書きました)

またこの場所に戻って来られるなんて夢みたいだった。

6年前は、大掛かりな改修工事中で青い足場が組まれていたサンティアゴ・デ・コンポステーラの大聖堂だったが、初めて全貌をはっきりと見ることができた。
まぶしい。
そして大きい。
あちこちで抱き合うペレグリーノ(巡礼者)たち。
「We made it!」
私もフェデリコと抱き合う。
少しだけ早く着いていたクリス

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ここは地の果て、世界の終わり【フィステーラの道#3終】

ここは地の果て、世界の終わり【フィステーラの道#3終】

スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラにつながる巡礼路を歩く旅カミーノが好きで、フランス人の道(フランスからスペイン、800㎞)、ルピュイの道(フランス国内、約300㎞くらい)、ポルトガルの道(ポルトガルからスペイン、280㎞)を歩き続けてきた私。
今日は、ポルトガルの道を歩き終えてサンティアゴにゴールし、ボーナスステージと称して歩き始めたフィステーラの道の最終日である。

ここで、フィステー

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ドラマティックな道【フィステーラの道#2】

ドラマティックな道【フィステーラの道#2】

朝5時半過ぎ。夜明け前に、ひっそりした山の上の宿を抜け出して出発。フィステーラの道2日目。全員まだ眠りの中である。

真っ暗な道を歩くからヘッドライトをつけて、昨日のうちに確認しておいた方向へ朝もやの中を歩き出す。
朝もやなのか霧なのか雲なのかよく分からないけど、なんにせよ、とても幻想的な風景である。空がだんだんピンク色になってきて、見下ろす景色には雲海が広がっていて、山並みが見えてきて、畑が広が

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サンティアゴに背を向けて【フィステーラの道#1】

サンティアゴに背を向けて【フィステーラの道#1】

ポルトガルの道280kmを歩き終えた私は、ボーナスステージへと進んだ。

ボーナスステージとは、私が勝手に名付けただけではあるが、サンティアゴ・デ・コンポステーラから更に西へ90㎞進んでたどり着く「この世の果て」という意味の地フィステーラまでの道を、また3日間かけて歩く追加のカミーノのこと。
6年前に800㎞歩き終えてサンティアゴにたどり着いた時、更に90㎞歩こうかどうしようか迷ったが、サンティア

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サンティアゴ・デイ【ポルトガルの道 休息日#2】

サンティアゴ・デイ【ポルトガルの道 休息日#2】

カミーノ・デ・サンティアゴの巡礼路、ポルトガルの道280㎞を無事歩き終え、サンティアゴ・デ・コンポステーラにあるサンティアゴ大聖堂に到着。
まだまだ歩き足りない私は、さらにボーナスステージとしてフィステーラまで90kmまた歩くことにしたが、サンティアゴの町で休息日を2日間とることにした。いろいろとやりたい用事が15個。1日目にいくつかミッションをクリアしたが、残りすべてのミッションを1日でやり切れ

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サンティアゴ・ナイト【ポルトガルの道 休息日#1】

サンティアゴ・ナイト【ポルトガルの道 休息日#1】

カミーノ・デ・サンティアゴの巡礼路、ポルトガルの道280㎞を無事歩き終え、サンティアゴ・デ・コンポステーラにあるサンティアゴ大聖堂に到着。

しかしまだまだ歩き足りない私は、さらに歩こうと思いボーナスステージにのぞむことに決めた。これについてはまた次回書くとして、そのボーナスステージにのぞむまで、サンティアゴの町で2日間休養をすることにした。
久しぶりの休息日。
いろいろとやりたい用事がある。やり

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サンティアゴへつながる最後の道【ポルトガルの道#12】

サンティアゴへつながる最後の道【ポルトガルの道#12】

歩き旅、ポルトガルの道の旅12日目。とうとう最終日となった。サンティアゴ・デ・コンポステーラのサンティアゴ大聖堂まで残り7.7㎞しかない。2時間もあれば着いてしまう。ゆっくりゆっくり進もうと思った。

昨日のはこちら↓

昨日21:30に見た夕日と反対の方向に、朝日が見えた。
朝日を眺めながら、こういう毎日を過ごしてきたのだなと振り返って思った。昨日作ったハンバーガー3個目を静かな森の中で食べる。

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船で進むスピリチュアルの道【ポルトガルの道#11】

船で進むスピリチュアルの道【ポルトガルの道#11】

歩き旅、ポルトガルの道の旅11日目。
これまでの巡礼旅で、最も遅く起きた朝である。いつもは夜明け前から歩き始める私だが、今日は、宿のすぐそばの船着場から朝8時に出る船に乗って、川を上って進むことから始まる。朝7時過ぎに目覚めて、船着場までクリスティーナと共にのんびり歩いて向かった。

昨日のはこちら↓

ここからは歩き旅でかなり珍しい行程になるが、1時間ほど船に乗って川を上って進む。歩くのではなく

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スピリチュアルな森の道【ポルトガルの道#10】

スピリチュアルな森の道【ポルトガルの道#10】

歩き旅、巡礼旅、ポルトガルの道も10日目、いよいよ終わりに近づいてきた。
昨日から「Variante Espiritual スピリチュアルの道」を選んで、少し迂回しつつ、聖ヤコブの遺骸が運ばれた道を歩いている。
今のところ、この道のスピリチュアルというものが何なのかはあまりピンと来ていないが、初日の昨日が、今までで一番ハードな道のりだったのは間違いなかった。

今日も今日とて、日の出前から歩き始め

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スピリチュアルの道へ【ポルトガルの道#9】

スピリチュアルの道へ【ポルトガルの道#9】

ポルトガルのポルトから8日間歩き続けてきて、本日9日目はいよいよ最終ステージに入ると言っていい。
今日は、大きな分かれ道があり、ポルトガルの道の巡礼路を歩く人の1割しか選ばないと言われている方のルートを、私は選んで進むことになる。
そのルートの名前は、「Variante Espiritual」通称「スピリチュアルの道」。
なかなか意味深そうな名前である。
そこから3~4日後にはゴールのサンティアゴ

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思い出のガリシア【ポルトガルの道#8】

思い出のガリシア【ポルトガルの道#8】

ポルトガルの道、歩き旅8日目。
昨日あたりから、ぽつぽつと歩いている巡礼者が増えてきた。2つのルートが合流したせいである。明日にはまた分かれ道があるから、昨日と今日が、一番歩く人が多い行程かもしれない。
夜明け前に出発したが、今朝に限っては、夜明け前から歩き始めている人が私の他にも数名いた。夜明け前の静かな道を独り占めして歩く私のささやかな楽しみは、残念ながらお預けとなった。

都会を抜けて、お祭りの町へ【ポルトガルの道#7】

都会を抜けて、お祭りの町へ【ポルトガルの道#7】

ポルトガルの道、歩き旅7日目。
今日でポルトガルのポルトから歩き始めて1週間である。
「ポルトガルの道」という名称だが、すでにスペインに入っている。
今日歩く道は、これまでとは少し趣が異なる。旅仲間の巡礼者たちもいつもよりも少しワクワクしている雰囲気があった。何が違うかと言うと、ルート上に大都市があるのだ。

スペインのガリシア州最大の都市、Vigo(ヴィーゴ)に立ち寄ることになる。前日に宴会をし

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道から外れてボカディージョ【ポルトガルの道#6】

道から外れてボカディージョ【ポルトガルの道#6】

ポルトガルの道、歩き旅6日目。
昨日は19kmしか歩かず、足や体的には物足りなかったが、その分宿でゆっくりと韓国人夫婦と話せて、宴会ができたので、楽しかった。それにしても、毎日毎日いろんな人と出会って仲良くなれるから、楽しいし不思議。

今日は予定では、昨日の1.5倍の30km以上は歩くし、泊まる宿は丘の上にあるようだ。「ようだ」と言うのは、適当に予約してみた後に宿の場所と標高を確認したら、少し巡

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スペインで食糧難とポゴシプタ【ポルトガルの道#5】

スペインで食糧難とポゴシプタ【ポルトガルの道#5】

歩いて旅するポルトガルの道5日目。
足が仕上がってきている。
これは、こういう巡礼旅等のロングトレイルを歩く人なら分かってもらえる感覚だと思うが、足が仕上がりまくってきている。
どういうことかと言うと、足の太ももやふくらはぎ、膝、股関節などの筋肉痛等に悩まされなくなり、スイスイと足が前に踏み出せて、足の裏も固く強くなってきて、靴擦れなどができそうなリスクを乗り越えられた頃合いがやってくる。それを「

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