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2024年3月9日 19:00
●夢の中、線のように不確かな海辺で、ルアーを付けた釣り糸を水面に垂らす一握りの憂鬱と釣り上げたいのは、魚ではなく言葉ふいに潮風に似た風が髪を揺らし、風の行き先を目で追えば、遠くに走り書きのような高層ビルの輪郭が見える暮れると夜は無機質じみていて、かつてときめいた記憶の隙間から美しさを思い出せば、グラフィックで飛び出してくる・ ●思い出せば、それ以上は砂上の楼閣砂を握るよう
2023年2月23日 18:07
陽が深く当たり 紅い色が街を染める家を求めて 人は帰路を行く海辺からも人気はなくなり微かに聴こえる波の音耳に付けたイヤホンからこの景色の様な曲を流すものすごく遠くを行く鳥も哀愁漂わせ過ぎていく今日の陽は沈んでいき薄暗くなっていく周りとそんな空を見上げればそこには半透明の月即興で作った詞と今流れている音楽を合わせて日没の歌を歌うよそれを口ずさむよ"夜に
2022年12月25日 19:01
晩夏の道に麦が笑う帰り際に会釈する狗尾草摘んで、いつも手に振る私たちみたいな人と 半透明の月と滴る夕景祠の傍で変わらず眠る猫同じ街、何れの光景途端、俄雨 若い雨 一夏の終焉と しずかな気楽とそよいだのは 馴染みの声繰り返す“ただいま” どこか憂いの漂う外と 翌月へと継ぐ淡い波長呟く 暮らしの音鳴らした“ただいま” タ凪の様に 心を撫でたなつかしさ春を急いで
2022年12月11日 19:41
眠れない夜に魚が天の河渡る想像してる眩い鱗は冬の星源流まで白く色めく私も透明傘に映る記録を束ねては名も付けずに風に乗せ現世に似た地のあの人へ魂を撫でる様に都市部の蛍光がなびいてるスワロー憩う夜の畦から浮かべた願い魂を撫でる様にテーブルの上 言葉が踊ってるスワロー似た絵を野原へ儚いしゃぼんに手を振るみたいに喩え虚空も恋しく感じるよ枝分かれのあの葉はい
2022年11月19日 18:30
読みかけの本を僕は棚に仕舞ってペンを持ち 紙に文字を綴っていく何の捻りもない徒然を書き起こし古ぼけた箱のなかに溜めていった偉そうにしていたんだ 仕舞いこむ所くらい中身は全くの薄っぺらさ愚痴の掃き溜めさまだ読みかけの本の影響受けて構想も無しにその日なりの気分で綴ったからさ自分に備わってない可笑しさ誰かを網羅し 零れる笑みが見たい頑なでつまらない僕の頭のなかにユーモアが
2022年10月30日 17:50
今、遠い 遠い 遠い土地のまた、何も 何も ない土地の今、深い 深い 深い空とまた、長い 長い 長い海の味を知る味を知るまるで此処は底のない底のない哀愁 漂ってまるで残像を揺らしてそこに歩く人々がいるまるで此処は底のない底のない哀愁 漂ってまるで残像を揺らして今心踊らす人々がいる今、遠い 遠い 遠い土地のまた、何も 何も ない土地の今、深い 深い
2022年10月29日 17:30
窓の外 同じ景色にほっとしたりする何気ない毎日 変わらぬ儘で在れる様に言うほど欲張りはしないよこの暮らしが続けばいいと浮かぶ月 祈る様にふと一句詠んでみたり灯りが幾つか灯りが幾つとおもかげに似た灯りがゆれては鳴る鼓動 自分の心が過ぎる季節にまた年をとっていく大きすぎる程の楽しみは別に求めてはいないのですほどよいサイズの部屋と何気なく漂う言葉や顔を見てたい
2022年10月27日 18:00
傘を出して 傘を開き雨粒の それぞれのリズム雨に濡れたい 雨に触れたい 無邪気なこども 自分の横目傘が並ぶ 街を回る 雨音の それぞれの唄よ雨に濡れたい 雨に触れたい その内 そう想う 視界は雨に溢れている 心は雨には触れている言葉を水に流している それは戯言も掻き消してふりそそぐ世界に しゃら しゃら しゅら しゅら 言葉 河に流しているしゃら しゃら
2022年10月19日 18:00
雫を求めているんだろうと誰かの優しさから零れる雫を求めているんだと同じ様に歩幅合わせて行ければいいな他人行儀にあなたを見るけどそれも終いにしようとちょうど秋風の便りよ心で描いた手紙を送ってくれないか赤黄色 空に鳥たちがイネが揺れる 窓を開けてあの花の匂いも来るでしょう乾いた天気に祈るでしょう垢抜けたい 自分たちも凪の様に 夕日に揺れるその花を渡すでしょう天気
2022年10月16日 17:00
空気に乗った あるはずのない想像が遠くに浮かぶ空気に乗ったもどかしい行動、言動 遠くに浮かぶ空気の流れ ふと彼方へ大きく伸びた背で あの頃空気のなかで 振り返ってみたちいさな歴史ゆらっゆらっゆらっ からの ふわっふわっふわっ笑ってみても 泣いていてもゆらっゆらっゆらっ からの ふわっふわっふわっ有るのよ空気の流れ ふと彼方へ大きく明けた空に あの頃空気の
2022年10月10日 11:10
この空の下火が堂々巡る赤は空虚に添って春を読み返すあの空の下趣のある古さと廻る生き物の縁秋風に載って砂嵐舞う 生き急ぐ素質を確かめる砂埃舞う 生き急ぐ樹木が霞むなか陸で得た愛は水の色叙情的な水彩の色予見を測る 果ては遠い虫の蜜舐めて泳ぐ陸で得た愛は水の色叙情的な水彩の色予見を測る 果ては遠い虫の蜜舐めて泳ぐ君が風に仰いだ 掌の汗の純粋陸を味見し
2022年10月7日 19:32
次の季節色付く、僕は何もかも 刹那に感じるカランと鈴 鳥はさえずるカフェが開くもう1度 葉脈の様に伸びる街の構図を塊にせずに 1つ1つもう1度 葉脈の様に伸びる街の構図を塊にせずに 1つ1つ読み出すのは螺旋なアートの側どこへも続いてない段差螺旋なアートの側どこまでも続いてくダンサー久々の詩です!
2022年9月27日 19:10
純文学の方に行った猫僕の横目に風の種が笑ってます純文学の方に行った猫書店の扉 開けて僕の論理や感情は蕾です起床して読む本に君を感じます僕の論理はいまだに未熟です深く炒って その時を見出してます見上げる 果実の時雨 雨予報瓶に入れて 飲み干す人たちよ俯く 思わぬ暗幕 曇天の実が空に生えていく いきます夏終い 笹舟がひとつ浮かんでる純文学の方に行った猫僕の横目
2022年9月22日 21:19
"あの星座の名前は何?"夜空に指を向けて話す君細かく星を見ることはそういえばなかったな蠍、魚、羊たち流れ星を手に遊んでる星の刹那の更なる刹那くらいの僕やこの陸は透き通った形だけれども時々、暗がりが沁みていく笑った顔も むかしの方へ行ってしまいそう"哀しい顔しないでよ"そう横から君の声夜空の星とどこへ行こうどれくらい遡れば僕は星々を知れるのだろう永い永い髪の様な銀の河しずかに見上げる透き通った形だけ