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行動心理学的に目標は人に宣言した方が達成しやすいのか?
こんにちは。
今回は目標は誰かに宣言した方が良いのか?について、心理学や脳科学の記事や本を元に方法と答えを解説した記事となります。
◇心理学に宣言効果なるものがある。
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1947年に亡くなっててかなり昔ですが、現代心理学に大きく影響を及ぼしているクルト・レヴィンという心理学者が提唱したパブリックコミットメントという、日本では宣言効果とも言われています。
自分の目標を周囲に伝えて行動した方が成功率が上がると行動心理学ですが、実は意見が真っ二つに割れており、目標を宣言することで達成率が上がると提唱する人たちの間でよく使われる研究結果では
2019年のオハイオ州立大学の学生171人を対象にした実験があります。それは尊敬出来る人と、どうでも良い人に自身の目標を宣言した場合にどのような差が生まれるか?調べたところ
やはり尊敬出来る人に宣言した学生の方が、目標達成の成功率が上がったそうです。(詳しい%はなぜか見つけることがは出来ませんでしたが…)
どうも、宣言効果は誰にでも宣言すれば良いという訳ではないのと、それと同様に効果を発揮するにはいくつかの条件が必要な感じがします。
▢脳科学者の茂木健一郎さんは全く逆の意見
目標は言ってはいけないと、脳科学者の茂木健一郎さんは全く逆を行っております。その根拠となる研究がアメリカの起業家のデレク・シヴァースのスピーチで話題になった実験で
45分間目的に向かって作業をする場合に目標を言った方と、目標を言わなかった人たちで、どのような思考、行動傾向に違いが生まれるか?を調べた所
目標を言った方のグループは45分を使い切らずに早々に作業を切り上げたのに対して、目標を言わなかった法の人たちは45分間フルで使い切った上に
自分せかの目標達成までの努力が足りないという意味合いの感想を持つ人他多々いたという研究結果になったそうです。
これは目標を言った方のグループが目標を言ったことで、目標に近づいた気分になり努力を怠ってしまったのと、目標を言わなかったグループは気持ちを内に秘めたことで
行動から満足を得ようとした傾向が強まったと考えられるそうです。
宣言した相手の種類や作業の進み具合など不明な点も多く、ザックリした条件下での宣言効果の実験内容なので、これ1つで無言実行を推奨する材料になるのか?私の中では少し疑問を感じますが…確かに
友達同士で、『恋人出来たら水族館行って、ゲームセンターでUFOキャッチャーして個室居酒屋行って…』とか、色々話しただけで満足して、恋人いなくても話せる友達がいるし、まぁいいや!となるみたいな感じも分かるので
良い線行ってて、あながち間違ってはないと思います (なぜか偉そう)
◇宣言効果が発動させる為には前提条件がある
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いきなりですが、物事は大枠で捉えて白黒はっきり答えを断言すべきではないと考えます。
どのような人が、どのような状況で、誰に対して、どのような目標を宣言したか?により宣言効果の成功率が変わって行くはずだからです。
なので、読んでる方によって宣言効果を発揮するか?否か?と、宣言効果の効果を最大化するにはどのようにすれば良いのか?を自身に一つ一つ当てはめ、条件を整える必要があります。
まず宣言効果するにあたって、当然その人の資質が宣言することによりモチベーションが高まるのか?満足してやらないのか?を左右して行きます。
責任感が強く、真面目で、努力家の方なら、宣言効果を使えば言ったことを成功させないと偽り、嘘になってしまうという不快感から、自身にプレッシャーをかけて何とか宣言したことを誠にしようと努力するはずです。
逆に思ったことをホイホイと口にしやすい、大らかで、のんびり屋さんの方であれば、思ったことをホイホイ口にして来た中で言ったは良いが、自分の能力では出来なかった、やらなかった事柄が含まれている可能性が高く、又
それら宣言した決意したことを途中で投げ出した過去の記憶が、宣言したことをやらないで終わらせる自身の中のハードルを下げている場合があり
要は一回『この人、この前も宣言したけど出来なかったし、どうせ思いつきでしょ』のように周囲に思われている自覚が少しでもあると、言ったことを覆しても自分の信用を失うことも無く
前もやらなかったし、今回も良いか!となりやすいです。(周囲の信用のみを挙げていますが、他にも恐怖、不安も責任感が強い人と比べ薄いと考えます)
そして、もう一つはどのような状況下で宣言したか?の条件にもよります。
大した不足も感じず、誰かが補助してくれるであろう、最悪尻も拭ってくれる環境下で一念発起し、負荷が高く長期的にかかる目標を宣言し、遂行するのは難しいと感じます。
お金がない、アパートがぼろい、狭い、生活に必要なものですら満足に買えないなど物質的な困窮に晒されている状況や、人から求められない、愛されない、孤独を感じる、人に対する不足
過去に気が弱く、腕力もないからいじめられていた、仕事が出来ないから裁量権や給料を減らされた等の能力による不足
人間は相補性の法則という自分の不足を何とか他人で埋めようとします。自分の収入に不足を感じていれば、結婚相手にその不足を補ってくれる相手を選ぶ傾向が強いように
不足を不足のままにすると不快が続くので、放置しようとしない性質が人には生き残る為に本来備わっています。(放置したくないけど、不足が維持されてしまうと持続的な悩みになります)
それが他人で埋め合わせ出来ないとなると、自分でどうにかするしかありません。
なので、どうにかしないと不快を感じ続ける焦燥感、不安などから生まれる、鬱積した思いが目標を作り、それが他人に声として発せられた場合にモチベーションを維持して努力を続けやすい
そして、誰かが補助してくれるであろうことが脳裏に常に存在すると、あとひと踏ん張りの部分が弱くなったりします。それは仕事でも自分の生活かかってる場合と、実家で暮らしてたり、同居者の収入が十二分にある場合で
嫌なことや壁にぶつかった場合に踏ん張って負荷を押し返すか?そこから離れて行くか?の精神的な差の積み重ねが目標成功率に関係して行くと考えられるからです。
ちなみに筋トレのベンチプレスでも、補助が入る場合と補助なしで安全バーだけが自分を守ってくれる場合、補助も安全バーも何も自分を守ってくれない場合で同じ重量をやった場合に、潰れる回数が1回~2回変わったりもします(上級者の方は追い込みが上手なので変わらないかもしれませんが)
このように人間には心理的ストッパーが大なり小なり働いてしまうので、その人の状況が目標の遂行率に少なからず影響を及ぼします。
だからと言って背水の陣で追い込まれ過ぎると、脳の理性や論理性を司る前頭皮質の働きよりも食う、寝る、子孫を残す怒る、泣くなどの本能を司る大脳辺縁系の原始的な脳の部位が危機感から強く働いてしまうので
逆に騙されやすくなったり、衝動的な行動をとって大失敗する確率も上がるので、自分にとって目標を遂行するのに前頭皮質と大脳辺縁の働きがバランスよく保たれる、安全過ぎず、危機過ぎない、状況下というのが宣言効果を最大化させます。
もう一つ、冒頭にも出て来た誰に対して宣言をするか?にでも、もうお分かりだと思いますが効果が変わって行きます。
言い方を選ばず説明すると、自分にとってどうでも良い人に宣言した所で効果は薄くなります。上司など宣言したことを達成出来なかったことで不具合が生じる相手や家族や恋人などの大切な相手に対して宣言した場合に
その宣言した目標を現実に変える為に行動エネルギーが生まれます。
例えば顔も知らないSNSだけで繋がってる人に約束した所で、実際に付き合いのある人間に宣言したのと比べ、失敗した場合のリスクというのは
せいぜいコメントでなんか書かれるぐらいで、ブロックするか、そのアカウントを止めてしまえば終わりの話しなので、宣言した目標に向けてのモチベーションが実際に付き合いのある人間と比べ効果が期待できません。
もちろん、めちゃめちゃフォロワーが多く、アンチが大量に発生するような有名人レベルでしたらSNSで宣言することで、失敗の仕方によって叩かれまくるなど不具合が大きくなりますからモチベーションに繋がりますが、そうでない場合は
例えば奥さん、旦那さんに目標を宣言したとして、相手の期待を裏切りまくれば信用を如実に落とし、宣言した事柄の重要性によっては離婚の危機に繋がり兼ねません。
上司や同僚も『こいつ簡単に諦める上に平気で裏切りやがるな…』となり、評価が下がり、重要な仕事を任せてもらえないなどの不具合が発生する恐れもありますし、リアルで深い付き合いの人に宣言した方が効果は高いです。そして宣言する相手が
とても尊敬する相手だった場合、例えばイチローの大ファンの人がイチローに直接今日から一生禁煙する!と宣言した上で『今日から禁煙するって約束だぞ!』と固い握手を交わして約束されたら
禁煙はとても難しいことですが、、、タバコ止めてやろう!という意志が強く生まれると思います。持論ですが、尊敬する人を裏切るというのは過去の自分の価値観、思想、主義すらも裏切ってるような感じになるので
精神的二重苦になりますから、そうならないように一生懸命になれると考えます。
そしてラストの条件は宣言する目標内容です。
これは運も多少ありますが、完全に自身の能力を客観的に見て判断した目標難易度に依存します。
単純に鉄の剣と気の盾を装備したレベル10ぐらいの主人公が、いきなりハードモードに挑み、ドラゴンやハイドラと対峙しても一撃でゲームオーバーになるように、無理をしても一撃で挫折します。
だからこそ,自分の現在の能力に応じた無理のない目標と達成方法を具体的に考えて行く所から始まり、大本の目標の過程に小さな目標達成を設けて自身のモチベーションを保つなどの工夫をしながら
確実に近づいて行く必要があります。
そこを全てすっ飛ばして、思ったことを情動的に言っただけの目標宣言だった場合は根性や努力など精神論でどうにかなるうんぬんの問題ではなく、能力と難易度が釣り合ってないので達成率が著しく低くなり、結果的に目標を達成出来ず宣言効果は薄かったという事になります。
なので最後は正しい目標難易度の基にというのが、宣言効果を十二分に発動する上で必要な条件となります。
■目標を共有した方が良い事柄も存在する
![](https://assets.st-note.com/img/1680808503885-QtQwDfNYGj.png?width=1200)
ここまで長々と書いてきましたが、独りで無限実行で目標を達成しようとするよりも他人と目標を共有した方が成功率が確実に上がる事柄も存在します。
それは禁煙、禁酒などの何かを止める決意をした時です。
これは目標宣言と趣旨は少し違いますが、同じ禁煙、禁酒している人たちとお互いに共通の目標を持ってることを確認した後に、禁煙、禁酒することを決定づけた理由やデメリットを
他人の経験談を元に客観的に聞き、そのデメリットを自分に置き換えて考えてみることが出来るからと、随時禁煙の進行状況をお互いに共有することが出来る。他人の成功体験を見聞きすることで、自分にも出来るような感覚を持つことが出来るなどの理由が挙げられるからです。
だから薬物依存(ギャンブル、買い物依存でも)を止める人たちが集まる自助会などが機能しているという訳で、そこまで大げさではなくとも、近くに自分と同じような何かを止める目標を持った人がいれば、一人よりも二人、三人とお互いに情報を共有して
みんなで目標に向けて走っていった方が、長い長い道のりでもゴール出来る人が増えますので、是非そういう目標を持った方がいればそうしていただけると幸いです。
ということで今回はこの辺で終わりにしたいと思います。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
そんな優しい真面目な皆さんがより豊かになりますように☆またね!(●´ω`●)
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— 🍃NANAGAGA🌿猫、ブログ、note、筋トレ、音楽、ゲーム好き (@117sparkingBAKA) April 3, 2023
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