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その17:万年筆の機械化
日本が世界に誇る万年筆メーカーのひとつ、セーラー万年筆にはロボット機器事業部がある。
この部署は、万年筆やボールペン等のプラスチック形成部品を生産する工程を改善すべく立ち上げられ、そこから組立装置や検査装置を経て、筆記具を超えて医療用具、食品容器等の工程機の設計と製造までも行っている。
あくまで生産工程の機械化である。決して万年筆のロボット化を図る訳ではないのだが、今やアナログ製品でもある万年筆が
その15:万年筆の怪人
男は誰しも少年だった。そして少年は、ヒーローに憧れを抱いて大きくなる。
1966年のウルトラマン、 1971年は仮面ライダー、 1975年には秘密戦隊ゴレンジャーと、 特撮ヒーロー番組のシリ ーズは2023年の現在まで脈々と続き、毎回手を変え品を変え、様々な怪人が地球(日本?)を脅威に晒し、ヒーローたちに都度打ち負かされている。この構図がもう半世紀以上続いていることになる。
怪人もユニークな着想か
その13:詩人の万年筆
今年(2023年)は、私が詩の神様と崇める田村隆一の生誕100年を迎える。
私淑やまない大詩人の万年筆と言えば、晩年のその書斎を彩った二本のパーカー。出版社から贈られたというその万年筆は、デュオフォールドのブラックとオレンジの二本のこと。
実際にはこの二本のうち、ブラックの一般的なデュオフォールドを自身が使い、オレンジの方は専ら夫人が使われていたそう。
そもそもこの詩人、筆記具にこだわるような人物
その6:万年筆の試し書き
近年の鉄ペンは金ペンに劣らぬ書き味になっているという話をネットで目にしたので、パイロットのコンバーターを買いに百貨店の万年筆売場へ赴いた際、鉄ペンの万年筆の試し書きもさせてもらった。
これには個体差もあるだろうから私見があくまでになるが、これまで鉄ペンを愛用したことがない私にはやはり硬さが気になってしまい、ちょっと厳しいと感じて購入を控えた。ただ今回はそれが話題じゃない。
ある程度の本数の万年筆を
その8:名探偵と万年筆
昨年の七月上旬、何気に目にした万年筆好きな方のSNSの投稿に驚いた。
昨年のモンブラン社の作家シリーズが、英国の作家コナン・ドイルのモデルと言うじゃないか。
ドイルについては言うまでもない。19世紀末に霧の街ロンドンを駆け抜けた名探偵シャーロック・ホームズを創作した小説家だ。
件の万年筆は、キャップのクリップにホームズの拡大鏡があしらわれ、もはやドイルモデルなのかホームズモデルなのかと苦笑したが、
その10:カメラ=万年筆
「カメラ=万年筆」という言葉がある。
1980年にムーンライダースが「架空の映画のサントラ」をコンセプトにリリースした5枚目のアルバムタイトルであり、またこのアルバムから名前を採った2010年結成のバンドもいたりするが、今回はそこではない。
正しくは(と言うと語弊があるが)、1948年に映画監督アレクサンドル・アストリュックが提唱した映画理論の論文『カメラ=万年筆、新しき前衛の誕生(Naissa
その4:ペンは剣より強し
「万年筆は男の武器である」と説くのは、池波正太郎の『男の作法』(新潮文庫)だ。
万年筆を男が外へ持ち出す場合、それは刀のような武器であり、若者でも高級なものを持ったほうが立派に見えるし、気持ちとしてもキリッとすると言うのが理由。
日本の武術には、江戸時代初期に夢想権之助勝吉という武芸者が編み出した神道夢想流から始まる杖術というものがある。
日常で使う杖で戦う武術であるが、では同じく日常で用いられる
その2:隕石と刀と万年筆
遥か昔から人々は空に対して畏敬の念を抱いてきた。
神は必ず空の上に居り、科学技術が発達して宇宙の仕組みが紐解かれて来た現代でさえ、未だにその敬いは止まらない。
そんな天から飛んできた隕石は、地層の化石と共に壮大なロマンで好奇心をくすぐり続けている。
隕石と言っても色々な鉱石で生成されているし、知らずに鉄製の武器になったり、知っていれば天から落ちてきた授かり物とされる。太古の昔のツタンカーメンの墓で