360日目 理想的だが現実的にできないからやらない
ただやれば良いだけのルーチンプロセスを部分最適化をした結果、全体で見るとめんどくさプロセスになってしまう事があります。
そのままのめんどくさいプロセスをずっと続けてきた結果、あたかもそれが正しいやり方に思い込んでいる事があります。
そのような場合は、改めて全体プロセスを描いて、
「部分最適になっていて、全体最適になっていない」
ということを共有する必要があります。
本来やるべき部門でない部門そのプロセスに入っていたり、やるべき部門がプロセスに入っていなかったりします。
理想的な姿をプロセスを共有した後、
「よし、これでやろう」
と一致団結できると良いです。
しかし、現実的には、
「理想的で、今よりいいけど、プロセスを変えたら、うまく運用できなくなってしまうのでは?」
と矛盾した意見を言う人達が出来てきます。
いわゆる、変更に対する抵抗、惰性や慣性というものです。
プロセスが正しい、正しくないではなく、
「今までのやり方を維持したい」
という無意識の願望です。
正しいことを言っただけでは、変化は起きず、
この慣性力にしっかりと抵抗していかないと、
理想的な状態にして、維持することはできません。
この慣性力を抑え込む戦略が必要になります。
戦略として考えられるものは2つです。
1つ目は、「飴作戦」です。
普段のルーチンでやっていても何ももらえないが、理想的なルーチンでやると飴がもらえるという仕組みにすることです。
本来は、理想的な状態そのものが飴になっている、つまりは「楽になる」ということを理解してもらえるのが1番良い状態です。
2つ目は、「鞭作戦」です。
理想的な状態をルール化して、そこから外れるとコンプライアンス違反となり、説教部屋で説教されたり、懲戒が出たりという痛みを伴うことです。
当たり前ですが、鞭より飴の方が良いです。
ただ、飴の場合は、「楽をしたい」「美味しい思いをしたい」という願望のある人にしか通用しません。
飴はいらないので、「怒られないように過ごしたい」という人は、鞭でいくしかないです。
大半の人は飴で動いてくれないので、鞭で動かす事になります。