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大河ドラマ「光る君へ」感想

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大河ドラマ「光る君へ」の感想をまとめています。
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#古典

大河ドラマ「光る君へ」第37回~『紫式部日記』よりドラマを読み解く

大河ドラマ「光る君へ」第37回~『紫式部日記』よりドラマを読み解く

こんばんは、もちまるです。
今回は「光る君へ」で出て来た2つの場面を『紫式部日記』から読み解いていきたいと思います。

考察にあたり、『ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 紫式部日記 紫式部/山本淳子=編」を引用、参考にしています。

製本の場面

まず始めは、出産を終えて天皇のもとに戻る中宮彰子が、
お土産にと『源氏物語』を製本する場面。

内裏へのお帰りが近い時期、かなり忙しい時にも関わらず

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大河ドラマ「光る君へ」第29回~『枕草子』と文学観について考える

大河ドラマ「光る君へ」第29回~『枕草子』と文学観について考える

こんばんは、もちまるです。

今回も大河ドラマ「光る君へ」の考察です。

今回は、『枕草子』についてフォーカスしていこうと思います。

印象的だったのは、まひろ(紫式部)と清少納言が話している場面。
2人の文学観が見て伺えました。

興味深い記事を見つけたので、引用しつつお話させてくださいね。

記事はこちら。

『源氏物語』は、影が多くあるように感じます。

人間の色々な感情(光や影)が垣間見れ

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大河ドラマ「光る君へ」第16話~香炉峰の雪を振り返る

大河ドラマ「光る君へ」第16話~香炉峰の雪を振り返る

こんばんは、もちまるです。

今回は、大河ドラマの感想です。
ネタバレありますので、ご注意ください。

今回は、『枕草子』の「香炉峰の雪」の場面が出てきました。

「香炉峰の雪」といえば、高校の古典で出てきた場面ですね。

定子が、清少納言に向かって「香炉峰の雪はいかがであろうか」と問うと、清少納言は簾を上げる。

これは、白居易の詩「香炉峰の雪は簾(すだれ)を撥(かか)げて看る」の一節がもとにな

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大河ドラマ「光る君へ」第7話〜打毬と『源氏物語』そして道長

こんばんは、もちまるです。

今回は、「光る君へ」第7話の感想です。
ネタバレありますので、ご注意ください。

今回の見どころといえば、「打毬(だきゅう)」でした。

藤原道長を始めとするイケメン貴公子たちが
馬に乗ってボールを杖で打つ、とってもかっこいい姿が印象的な場面でした。

柄本佑さんを始め、出演されている俳優の皆さまが、
馬に乗ってボールを杖で打つというのは、どれ程大変な事かと思いました

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大河ドラマ「光る君へ」第6話〜和歌を考察する

大河ドラマ「光る君へ」第6話〜和歌を考察する

こんばんは、もちまるです。

今日は大河ドラマ「光る君」第6話の感想です。
今回は、和歌をキーワードにドラマを振り返りたいと思います。
ネタバレありますのでご注意ください。

まず、一つ目の和歌。

主人公まひろが、源倫子たちの勉強会にて、
『蜻蛉日記』について話す場面がありました。

その際に、登場したのがこの和歌。

この和歌は、『蜻蛉日記』の作者道綱母が『蜻蛉日記』の中で、
詠んだ和歌とされ

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大河ドラマ「光る君へ」第4話感想〜平安の歴史と文化〜

大河ドラマ「光る君へ」第4話感想〜平安の歴史と文化〜

こんばんは、もちまるです。
今回は、大河ドラマ「光る君へ」第4話の感想です。
ネタバレありますので、ご注意ください。

今回も印象に残った場面をピックアップして書こうと思います。

まず、印象的だったのは平安時代の政治の黒さ。
藤原兼家を中心に、天皇に毒を盛って早く退位させたり、
権力を持ってのしあがる為の策略がすさまじい。

道長の父、兼家はこんなにも黒い存在だったのだろうか…
と改めてドラマを

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