食事で心の状態が変わる?
何を食べればいいのか?
「食事内容でマインドフルネス瞑想の質は変わりますか?」という質問を頂きました。
結論から言えば、何を食べても変わりません。
どんな食事内容であっても目の前の食べ物を、しっかり味わい、心をオープンにしてマインドフルに食べれば、心と身体が本当の意味で整うからです。
そして同時に「この食べ物は身体に悪い」といった囚われを手放すことが出来ていれば、何を食べても問題ありません。
とは言ってもこれはあくまで理想です。
忙しい我々にとって毎回の食事でこの状態を実現させるのは簡単ではないでしょう。
そこそこのレベルまでマインドフルネスを習得しないと、目の前の食べ物をしっかり味わい、囚われを手放すことは難しいと思います。
ある程度は食事内容も考えた方が良いでしょう。
なぜなら何食べたものによって心の状態が変わるからです。それは瞑想の質も左右することを意味します。
糖の摂取が重要
積極的に取って欲しいのは糖です。
糖が不足すると、脳がエネルギー不足に陥ります。脳がエネルギー不足だと感情のコントロールが難しくなります。
その結果、不安や怒りなどに囚われやすくなります。囚われるのでストレスも必要以上に大きくなります。
一般的に「糖は太る」「病気の原因」など、悪者にされている印象があります。近年は特に。
糖質制限が流行り、糖質オフや糖質カットの商品が売れているそうで、お米を食べるのを控えたり、タンパク質と脂質の摂取割合を増やす人もいます。
しかし糖を悪者にするのは完全に間違いです。
糖が不足するとストレスが増える
糖が不足すると血糖値が低下します。血糖値の低下は命に関係する危機です。
私たちの身体は命の危機に対応するために、コルチゾールなどのストレスホルモン分泌量を増やし、血糖値を上昇させます。
お腹が空いた時にちょったした事でイライラしたり、不安を感じたりした経験はありませんか?
ストレスホルモン分泌量が増えることによって、イライラや不安が生じやすい状態になっているからです。
また糖の摂取が足りないと、脳がいち早くエネルギー不足に陥ります。
脳は糖をメインのエネルギー源にしており、その消費量が大きいためです。
「糖を摂らなくても脂質をエネルギー源にした時に生じるケトン体が、脳のエネルギーになるから問題ない」と言う人がいます。
しかし脳全体で消費するエネルギーをケトンで補うのは無理です。
ケトンだけでは脳が必要とするエネルギーの8割しか賄うことが出来ません。糖を摂取しなければ2割のエネルギー不足が生じるということです。
脳はエネルギー不足に陥るとその機能が低下します。つまり思考力や判断力、集中力の低下を招くのです。
集中力が低下した状態での瞑想は、雑念が増え囚われやすくなります。
糖をしっかりと摂取しないと瞑想の質も低下するのです。
糖の摂取はとても大事です。もちろん身体が必要とする以上の糖を摂取すれば、肥満や病気のリスクを高めることにつながります。
身体の声を聴き、自分に必要な量の糖をしっかり摂取してください。
糖の代謝が重要
ここで落とし穴があります。
糖を上手く代謝できない身体の人は、糖を摂取してもエネルギーに変換しにくいと言われています。
現代は糖を上手く代謝できない人が増えていることがわかっており、その原因は「運動不足」「高脂肪食」「ストレス」です。
糖を代謝できない身体の人は、少しの糖の摂取でも必要以上に血糖値が上がります。そして上がった血糖値がなかなか下がりません。
細胞が糖を取り込むことが出来ないため、糖が血液中に余るのです。この末期状態が糖尿病です。
糖尿病は糖を代謝できない病気なのです。
糖尿病の患者に対して、血糖値を下げる治療や血糖値が上がらない食事指導などが行われています。
しかし血糖値をコントロールしたところで、糖が代謝できない身体をどうにかしなければ糖尿病の根本的な解決になりません。
血糖値が高いのは原因ではなく、結果だからです。
ここを間違うから、糖質制限が流行ったりするのです。
健康な身体も手に入る
糖の代謝能力と健康は密接に関係しています。
例えば、免疫システムは糖の代謝と大きく関係しています。免疫システムはエネルギー源を糖に依存しているからです。
糖の摂取量が不足したり、糖をエネルギーとして利用できないと免疫システムの働きが悪くなります。
免疫システムの働きが悪いと、病気の発症リスクが高くなります。体調不良もそうです。
最近増えているアレルギーや自己免疫疾患も関係しているでしょう。
糖尿病患者はコロナに感染すると、重症化しやすいと聞きますが、糖を代謝できない結果です。
大阪マインドフルネス研究所が提供するマインドフルネスのレッスン内で、糖の代謝を高める方法もお伝えします。
糖の代謝は身体だけでなく、心の健康にも影響するからです。