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経験したことがないことに対して感じるノスタルジーについて
八幡平のある民宿について最近、「旅する少年」という本を読みました。
1961年生まれの作家である著者が、中学生の頃に日本中を(主に一人で)旅行した記録です。
その中に、1976年に著者が西十和田ユースホステルに泊まった時にペアレント(ユースホステルの管理者)であった「熊さん」から聞いた情報として、下記のような話が記載されていました。
これは、以前秋田に旅行に行ったときに、宿の候補の一つとして
「アカデミアを離れてみたら」を読んで思うこと
私はストーカー気質のある人間なので、昔の知り合いの名前を定期的にネット上で検索するという習性があります。以前仕事で関わり合いのあった大学の方を最近学会等で見かけないことに気づいて検索してみた結果、この方はアカデミア職(大学や研究機関などの非営利的な研究職)を離れて「アカデミアを離れてみたら」という本に寄稿なさっていたことを知りました。
(具体的に誰なのかということは、とりあえず伏せておきます)
今年の三冊(よそから転載)
わたしはもう10年以上、ある小規模な読書会に参加しています。
最近は参加者が減ってしまったのですが、私が昔試しに参加した他のいくつかの読書会と違って、異常に向上心にあふれているわけでもなく、だからといって読書そのものに興味がないわけでもなく、ちょうどよい空気感が気に入っています。
その読書会の参加者の方の一人が、毎年「今年の三冊」という企画を取りまとめてくださっています。これは、会員それぞれがその
ルーゴン=マッカール叢書と挿絵の話
「ルーゴン=マッカール」叢書をご存じですか?
19世紀を代表するフランスの作家エミール・ゾラが、ナポレオン3世の統治下(第二帝政)におけるすべての階層の市民を描くことを目指して、23年間をかけて発表した全20作のシリーズです。有名な「居酒屋」「ナナ」もこのシリーズの中の作品です。
当時のパリは今の日本と比べ物にならないほど貧富の差が激しく、最上層に位置する大臣、投機家から最下層の娼婦、炭鉱夫の間
ことばの意味の反転についていろいろ
高校生のころに、英語の「rent」という単語が「貸す」「借りる」両方の意味でつかわれることを知って、なんという欠陥言語だろうと衝撃を受けたことを覚えています。
I will rent a room to my cousin.
(私はいとこに部屋を貸すつもりだ)
I will rent a room from my cousin.
(私はいとこから部屋を借りるつもりだ)
「貸す」を意味する際に
note記事書くのに時間がかかりすぎな件
文章を書くときには、だいたい頭の中で内容が決まってから書き始めるやり方と、書きながら内容を考えていくやり方があるように思います。もちろん、この二つの両極端にはっきり分かれるわけではなく、その間には「8割がたは内容決めておきつつ残り2割は書きながら考える」とか、「書き出しだけは決めておいて後は成り行き次第」というように、両方のやり方を取り混ぜつつ文章書く場合がほとんどだと思いますが。
漫画家かつミ
古文漢文不要論について思うこと
定期的に発生する「古文漢文不要論」ですが、今年も共通試験の時期にちょっと盛り上がったようです。
この手の話題は、「社会にとっての必要性」「個人にとっての必要性」の二面を分けなければ混乱しそうに思っています。
「社会にとっての必要性」という意味においては、古文漢文の学校教育をやめてしまうと古文漢文が必要な学問の専門家が育たないという点があります。これはどの学問、というかどの専門分野でも同様で、裾