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女性のゆらぎ④~排卵期・下り坂期の話

全4回シリーズを予定している、女性のゆらぎの話
第4回は最終回排卵期・下り坂期の話

もともとこのような女性の心身の不調をケアしていくことがコンセプトの中心だった私のヨガであるが、書きたいことを無計画に書いていたら、このnoteは色んな場所へと寄り道していた。旅は目的ではなく道のりが楽しいのでそれはそれで良いが、たまには原点に立ち返ろうと思う。

女性のホルモンバランスは、心身の状態と密接に関連しており、
一般的に大きく分けて4つの時期で成り立っている。

①PMS(生理前症候群)・黄体期(高温期・絶不調期)

②生理(月経期・ナーバス期)+更年期ケア

③卵胞期・絶好調期(月経後、排卵前)

④排卵期・下り坂期の話

第4回は④排卵期・下り坂期の話

女性のゆらぎに起因する不調は、各段階それぞれにおいて、
自分自身にとっても大変大きな課題がある。

昨年から今年初旬にかけて、陽のヨガと陰のヨガ両方、
それぞれ別のスタジオのヨガ指導者養成講座で
女性の心身のケアに特化した資格を取得した。

アプローチや表現は違えども、本質は同じこと。

私なりに両者の考え方をミックスさせ、
それぞれの資格取得後も自身の心身をケア、
観察することにより、対処法や変化に寄り添い、
女性のゆらぎについての勉強を続けてきた。

同じような状況で悩む女性たちが少しでも楽に生きていければ
という思いで、少し私なりにまとめていきたい。


下り坂って響き、怖いなと自分で書いていて思った。

私の場合、排卵の少し前が一番元気で(一瞬)、排卵でまたダルく重くなり、ちょっとだけ回復して(2~3日)そこから転がり落ちるようにまた不調の沼に陥るPMSの時期へと流れ込む。

心身身軽で前向きに動けるし、疲れることを気にせず活動する意欲があるのは月に多くて4~5日くらいだ。その時期にこの体調の良さを前提にして先の予定を入れてしまうと回らなくなるから、基本的には体調の悪い時期にも対応できるよう、ゆるくスケジュールを組むようにしている。

女性の体調の良い時は、私に限らずとても短い。春夏秋冬が1か月の中で高速に過ぎていくような、そんな激しさに襲われながら、それでも何事もなかったかのように、家事や育児、仕事をこなしていくのはとても大変だ。

そのため、女性特有の心身の性質を理解し、それに合った選択を行っていくことが、ひとりひとりが豊かに人生を楽しむために必要であるように思える。


④排卵期・下り坂期の話

卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌がピークになり、排卵が起こる。

排卵日によく見られる不調は、お腹や下腹部に痛みが出る排卵痛である。
卵子が排出される時に卵巣に傷がつくことがあり、炎症を起こしている状態であるため、排卵日の前後2~3日にわずかなの出血がある場合もある。

排卵直後から、子宮内膜の厚みを維持する作用と体温を上げる働きがある黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌されて高温期に入る。排卵によってホルモンの変化が急激に起こり、身体に負担がかかってしまう。

骨盤、肩甲骨、頭蓋骨が最も閉じ、子宮頚が上がり、柔らかくなる。

陰から陽へと転化する時期
であるが、ストレス過多や冷え、瘀血、痰湿などにより、それが上手くいかないと排卵がスムーズに起きないことがある。

背骨を中心に全身を動かしながら、ホルモン分泌を助け、自律神経を整える運動を行うことや、腰回りや背骨、内臓への刺激、激しすぎないが、全身の代謝を上げながら気分を高め、やる気を出し、熱を生み出す活動が有効とされる。

身体:むくみ、吐き気、肌荒れ、便秘、おりものの変化
精神:倦怠感、眠気、不安定さ、やる気低下、落ち込みやすい
ヨガ:ツイスト系のポーズ、太陽礼拝、開脚前屈など
ウジャイ呼吸、片鼻呼吸、前向きな気分になれる瞑想


先日、仕事の先輩であり同僚のある男性と話していたら、私と1つの案件に対する単価は同じなのに、月収では1.5倍ほど差をつけられていると分かって驚いた。聞いてみると1日の労働時間が違った。私が休憩したり自宅で家事やヨガをしている間にもその男性は働いており、その差が収入に現れていて複雑な気持ちになった。

月に4~5日ある好調な時期なら、その男性と同じくらい働くことも出来る。そして、同じ額を稼ぐことが可能だ。しかし、月経期やPMS期、そして一般的には絶好調と呼ばれるが私は貧血でふらふらしている生理後にそれだけ働いたらパフォーマンスが下がり、顧客満足度が低下し、結果として仕事を失うことになるかもしれないし、どうにか乗り切っても今以上にストレスや負担がかかり、心身の不調に拍車がかかって本格的に病気になるだろう。

だから私は男性と同じ能力はあるが、男性と同じだけ稼ぐことはできない。セルフケアが上手く、体力的にも男性と同じだけ働ける女性たちも確かにいるので、私の不調を言い訳とか甘えと言って批判する人がいるかもしれないが、私にはこの波を無視することができない。子育てをしながら働くとなると、更に混沌とした生活になるだろう。それをこなしている女性たちには本当に頭が上がらない。

若い頃なら勢いで乗り切れたことも無理が出来なくなる。たまにちょっと頑張る日があるのは仕方ないし前後で休んで調整すれば良いが、中長期的なライフスタイルは持続可能で余裕のあるものにしていきたいと個人的には思う。同等の能力を持つ年上の男性に稼働時間の差で月収に差を付けられた私は、年収でも、そして生涯の収入でも間違いなく差を付けられている。

とは言え、もう男性に対抗するために肩肘張って頑張る気力もないし、そのような血気盛んな時期はとっくに過ぎた。しかも、これから年齢を重ねるにつれて更に衰えが出てくることは分かっている。だからと言って完全にネガティブになるわけではなく、自分の体力のなさと体調に向き合いながら、自身の人生と選択に責任を持ちながら身の丈に合った生活を選んでいくしかないと思う。

そのような自分の立場と経験から学んだことがたくさんある。収入につなららない休憩時間や家で過ごす時間に気付いたこと、学んだことがたくさんある。そして、今、私の内側に蓄積された、そのようなお金では買えない価値のあるものを有効に使い、どんな立場にいても、どんな生活を送っていても、ケアを必要とする女性たちが、必要なケアにアクセスし、快適に生活できる環境を作っていきたいと強く願っている。


4回シリーズ、お付き合いくださり、ありがとうございました。

以前勉強していた時の資料やノートを見返したり、たくさん調べものをしながら自分自身も学ぶ事がたくさんあった楽しい連載でした。

ひとりひとりの女性が自分らしく幸せに人生を楽しめますように。

Mi


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