マガジンのカバー画像

歌・音楽

33
歌や音楽について思うこと、気付いたこと。
運営しているクリエイター

記事一覧

オペラ『さまよえるオランダ人』新国立劇場

オペラ『さまよえるオランダ人』新国立劇場

何も知らない状態で見に行ったら、オープニングがいきなり、誰もが聞いたことのある有名な曲だった。

ワーグナーが28歳のときの初期作品で、ワーグナーの割にはわかりやすいオペラらしい。演出もわかりやすくスペクタクルな感じで、ディズニーリゾートのショーを連想した(悪い意味ではない)。

演奏がよかった。

メインキャストの「オランダ人」役は直前に代役の人が出ることになり、20分程度開演が遅れた。代役の人

もっとみる
ヌトミック『何時までも果てしなく続く冒険』吉祥寺シアター

ヌトミック『何時までも果てしなく続く冒険』吉祥寺シアター

舞台上での生演奏を伴う「音楽劇」と称する作品。

冒頭とエンディングにみられる音楽と言葉にならない声を組み合わせた場面は、20世紀の実験音楽の焼き直しを思わせながらも可能性を秘めているが、陳腐な物語とせりふによって全体として台無しになっている。

意図なく(と思える)気持ち悪い演技も見ていて・聞いていてきつかった。

音楽、せりふ、動きのタイミングがずれると成り立たないので、出演者全員、極度の緊張

もっとみる
プッチーニ『トスカ』マウリツィオ・ベニーニ指揮、ジョイス・エル=コーリー主演(新国立劇場)

プッチーニ『トスカ』マウリツィオ・ベニーニ指揮、ジョイス・エル=コーリー主演(新国立劇場)

オペラ『トスカ』を始めて見た。フィギュアスケートでよく使われる『トスカ』の曲は、第3幕の曲だったのか。

舞台美術がかなり豪華で、転換も見事。指揮者がおそらく素晴らしく、オーケストラの生演奏がとてもよかった。

トスカ役とカヴァラドッシ役の歌声はすごい。スカルピア役は直前に変更となったが、演じた歌手の声はオーケストラの音量にかき消されるときがあった。歌自体はよかったと思うので、もったいない。(これ

もっとみる

『からだで変わるピアノ』宇治田かおる著

脱力して弾くようになどといわれるピアノ。しかし、どのように脱力できるのか?ピアノに弾いてもらうとは?など、ピアノ演奏時の身体の使い方について書かれた本。

心構えのような感じだが、どういうイメージを持つかによって身体の状態や動きは変わってくるので、参考にできる部分があると思う。でも実行するのは難しいのだが。

「HANAGATA」歌舞伎町劇場:日本舞踊を邦楽の生演奏で気軽に鑑賞

「HANAGATA」歌舞伎町劇場:日本舞踊を邦楽の生演奏で気軽に鑑賞

東京・新宿歌舞伎町にある、大衆演劇も上演する小規模のきれいな劇場で、日本舞踊を邦楽の生演奏で鑑賞できる。

毎週木曜に16、18、20時の3回公演。各回約1時間。チケット4000円。

日本舞踊の生の舞台を見たのはたぶん初めてだったが、楽しめた。

演奏は、能と同じ楽器もあったと思うが、もっとにぎやかな感じの演奏。歌も入る。

舞踊は2演目。演奏のみが2演目。花道でも踊る。

お囃子
長唄
舞踊 

もっとみる
サー・アンドラーシュ・シフ ピアノ・リサイタル 2023

サー・アンドラーシュ・シフ ピアノ・リサイタル 2023

英語(日本語通訳)によるピアニスト本人によるトークとピアノ演奏。演奏が完璧過ぎ、素晴らし過ぎて・・・。

特にバッハ、ベートーヴェン2曲、アンコールがよかった。

20分間の休憩を挟んで、3時間ほどの贅沢な時間だった。

サー・アンドラーシュ・シフ 演奏曲目 & アンコール

9月29日(金)19時 東京オペラシティ コンサートホール

J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻から 前奏曲とフ

もっとみる
「東京JAZZ 2023 NEO-SYMPHONIC JAZZ at 芸劇- Mirage Future -」

「東京JAZZ 2023 NEO-SYMPHONIC JAZZ at 芸劇- Mirage Future -」

ジャズ×クラシック音楽の演奏会。スティーヴ・ライヒがよかった。サックスがかっこよかった。歌は以前聞いたことのある曲でまあよかったのだが、ジャズと銘打った公演に登場したのにはやや疑問符が。フィーチャーされていたピアノの人はあまり上手な演奏ではなかったように思う。

作品情報プロデュース・指揮:挾間美帆
出演:東京フィルハーモニー交響楽団
featuring:
BIGYUKI (Keys)、Awich

もっとみる
「STOMP ストンプ」イギリス発の音楽パフォーマンス来日公演

「STOMP ストンプ」イギリス発の音楽パフォーマンス来日公演

デッキブラシ、バケツ、ごみ箱、ビニール袋、タイヤチューブ、紙、スーツケースなどを「楽器」として、パフォーマーたちが身体全体を動かしながら演奏を披露する舞台。タップのように足を使った動きも多用。

打楽器のような使い方が多いので、基本的にはリズムが中心になるが、柔らかいゴム状の(?)棒(タイヤチューブを切ったもの??)や鍋のようなもの(ごみ箱の蓋??)は、所々メロディーを奏でているかのようだった。後

もっとみる
「イリテアンナダンスホール -2nd night-」カフェムリウイ

「イリテアンナダンスホール -2nd night-」カフェムリウイ

飛べない機械仕掛けの水鳥が、心の中では広く羽ばたいていくようなイメージを受けたダンス公演。

入手杏奈さんは手が大きく足の指が長く、脚・足が別の生き物のように見えることがある。

チェロ演奏は、電子的な仕組みと組み合わせたり、物をチェロに投げつけたりすることでも音を出すというものだった。楽器を「物質」としても扱い、エレキギターのようにも扱う(?)斬新な試みなのかもしれないが、また、言われがちなこと

もっとみる

「パッヘルベルのカノン」ピアノ楽譜:初心者向け

いつかこの曲を弾きたいと思い、初心者向けとして無料公開されている楽譜を見てみた。

鍵盤の位置はなんとかわかったが、指使いがわからない・・・。指番号も書いてあるといいのだが。(たぶん、基礎的な運指がわかっていれば、書いていなくてもわかること?)

無料の音楽学習オンラインコンテンツ

無料の音楽学習オンラインコンテンツ

音楽初心者も使えそうな、無料で音楽について学べるオンラインコンテンツのリンクです。

洗足オンラインスクール・オブ・ミュージック小学校音楽における学習支援コンテンツ中学校音楽における学習支援コンテンツ洗足学園音楽大学が運営する洗足オンラインスクールのサイトは、音大志望者の受験対策にも対応しているとのこと。充実していそうなので、大人の楽器初心者なども使えるのではないかと思います。

文部科学省のサイ

もっとみる
勅使川原三郎、佐東利穂子:アップデイトダンスNo.95『月に憑かれたピエロ』シェーンベルク作曲

勅使川原三郎、佐東利穂子:アップデイトダンスNo.95『月に憑かれたピエロ』シェーンベルク作曲

カラス・アパラタスで上演されたダンス公演。

シェーンベルクの曲『月に憑かれたピエロ』を使用した再演作品。ドイツ語の言葉の部分は、佐東利穂子さんが朗読する日本語訳の音声が入っていたりする。

歪曲した金属片が天井からつり下げられ、照明によって光る月に見えるのも幻想的でよかった。月夜の少し怪しい世界へといざなわれる。ラストも秀逸だ。

公演情報「月に憑かれたピエロ」

「月に憑かれたピエロ」シェーン

もっとみる
国立能楽堂「月間特集 近代絵画と能」:狂言『釣針』、能『枕慈童』

国立能楽堂「月間特集 近代絵画と能」:狂言『釣針』、能『枕慈童』

国立能楽堂の2023年2月主催公演。毎年行われ、8回ほど続いているという月間特集で、テーマは「近代絵画と能」。3点の作品を取り上げて、各作品で1回、計3回の公演が行われている。

私が鑑賞したのは、『枕慈童』がテーマの「普及公演」。土曜日の13時開演で、3点の絵画に関する30分の解説の後、狂言30分、休憩20分、能1時間の公演で、計2時間半弱、15:30前に終わったので、初心者でも行きやすかった。

もっとみる