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『ピアニストの脳を科学する 超絶技巧のメカニズム』古屋晋一著
楽譜を見て指が動く、楽譜を見て音が聞こえる、指を猛烈な速度で細やかに動かせる、膨大な量の鍵盤やペダルの動きを記憶する、など、ピアニストの指先(とペダルを踏む足と、実は体全体をダイナミックに使っているのだが)や耳、脳は、訓練によって、特殊な状態になっている。
そうした仕組みを、科学の観点から一般向けにわかりやすく解説した本。
フォーカル・ジストニアという、ピアニスト(やほかの楽器の演奏家)に多い病気(練習のし過ぎなどで発症するらしい)などについても原因や治療法を紹介し、注意を喚起している。
著者はピアニストでもあり、科学者でもある。
バレエでも、訓練を重ねるうちに、いわば身体が「変形」していく。どんな技も同じなのだろう。人間の身体の驚異への興味は尽きない。