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いぶし銀のマエストロたち

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秋山和慶さんが引退を発表されました。秋山さんのほか、小泉和裕さん、飯守泰次郎さん、外山雄三さん、汐澤安彦さんら、いぶし銀のマエストロたちのコンサートレビューです。
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巨匠と名匠 秋山和慶/シティフィルの「法悦の詩」

巨匠と名匠 秋山和慶/シティフィルの「法悦の詩」

オペラシティでシティフィル定期を聴いてきた。

リャードフ:交響詩「キキーモラ」作品63
プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第2番
《アンコール》
シュニトケ:ア・パガニーニから抜粋

スクリャービン:交響曲第4番 作品54「法悦の詩」

指揮:秋山和慶
ヴァイオリン:周防亮介

感想の前に愚痴を…

念願の初・秋山和慶!😆

これで、今年の目標だった「小泉・外山・秋山を初聴きする」を達成!🙌

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お金を払って聴くべき音楽とは 汐澤安彦/足立シティオーケストラのチャイコフスキー

お金を払って聴くべき音楽とは 汐澤安彦/足立シティオーケストラのチャイコフスキー

ギャラクシティ西新井文化ホールで、足立シティオーケストラ第71回定期演奏会を聴いた。

メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」
リスト(ミュラー編):ハンガリー狂詩曲第2番
チャイコフスキー:交響曲第4番

【アンコール】
チャイコフスキー:組曲「くるみ割り人形」から「花のワルツ」

指揮:汐澤安彦

御年85歳の長老、汐澤安彦が聴きたくて出かけた。足立区のホールに行ったのはたぶん初めて😅

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手綱を握った音楽の面白さとつまらなさ 秋山和慶/フィルハーモニック・ソサィエティ・東京

手綱を握った音楽の面白さとつまらなさ 秋山和慶/フィルハーモニック・ソサィエティ・東京

東京芸術劇場コンサートホールで、フィルハーモニック・ソサィエティ・東京第13回定期演奏会を聴いた。

モーツァルト交響曲第39番 変ホ長調 K.543
R. シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」 作品40

指揮:秋山 和慶
管弦楽:フィルハーモニック・ソサィエティ・東京

オーケストラ・ダスビダーニャの公演の帰りに、池袋駅構内でこの公演ポスターを見かけた。こちらもアマオケ。

おそらく小澤征爾が亡

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類まれなる音楽鑑賞会 飯守泰次郎/シティフィルのシューマン

類まれなる音楽鑑賞会 飯守泰次郎/シティフィルのシューマン

オペラシティでシティフィルの定期演奏会を聴いた。
初・飯守泰次郎。

今まで評判を聞きながらも聴く機会のなかった名匠三羽烏の一人(他の二人は秋山和慶と小泉和裕)。
怪我をされたという情報があり、お元気なうちに聴いておこうと思った。

完売公演なので飯守泰次郎人気あるんだなぁと思ったが、行ってみたら高校生の団体が。
音楽鑑賞会だったようだ。

学校の音楽鑑賞会なら短い名曲を集めたトーク付きのコンサー

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外山雄三の思い出

外山雄三の思い出

先ごろ亡くなった日本の偉大なマエストロ、外山雄三の思い出を書きたい。

外山雄三を生で聴いたというクラオタは案外少ないのではないか。

N響の正指揮者ながら同じポストの尾高忠明と違って定期演奏会を振らせてもらえていなかったし、クラオタの評価は必ずしも高くなかったはずだ。

指揮者より作曲家としての評価が高い。「管弦楽のためのラプソディ」はいまも頻繁に演奏される名作だ。

日本のオーケストラが海外公

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ヴァントのブルックナー級の衝撃 小泉和裕/名古屋フィルのエロイカ

ヴァントのブルックナー級の衝撃 小泉和裕/名古屋フィルのエロイカ

最近すっかりコンサートがご無沙汰だった。1月のカーチュン・ウォン/日本フィルのオケコン以来だから2か月ぶり。
久しぶりのコンサートで柄にもなく緊張してしまった。

おまけにここしばらく体調が悪く、金欠でもあるためコンサートに行く余裕がなかったが、今年の目標として「小泉和裕と秋山和慶を聴く」を立てたので、今日ほど絶好の機会はあるまいと思われた。

何せ、小泉和裕は名古屋フィルの音楽監督を7年務めて、

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