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私の日常-About My Days

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私が書いてきた記事のうち「私の日常」にまつわる記事をまとめています。
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記事一覧

つづきが気になる話。

つづきが気になる話。

お昼後は毎日おなじカフェでコーヒーを頼むことにしている。だけど今日に限って黒髪ボブの女性店員さんがカウンターで何かをじっと見つめて動かない。

気になって注文の列で順番が来るのを待っていた私は彼女の視線の先を追った。しかしそこには何もない。変だなと思って周りを見渡そうとしたら後ろからトントンと肩を叩かれた。

え、だれ? と思って振り向こうとしたら、さっきまで微動だにしなかった黒髪ボブの店員さんが

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店員さん「カレーの飲み方はどうします?」

店員さん「カレーの飲み方はどうします?」

カレーは飲み物ではない、という話が書きたい。

お昼前に休憩と昼食がてら、札幌市内中心部の瀟洒なホテルラウンジ『THE HOTEL(仮名)』に行った。

THE HOTELは数年前にできた自然派なホテル。2階に夜でもやってるラウンジがあるのだが私は日中ごくたまにここにやってきてコーヒーを飲んだりコーラを飲んだりする。

たまにカレーライスも食べるのだが、このTHE HOTELのカレーライスはルーと

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海色の瞳のチャーリーは、自転車のタイヤに空気を入れてくれる。

海色の瞳のチャーリーは、自転車のタイヤに空気を入れてくれる。

降り積もった雪がすぐに溶けたのでまたチャリに乗った。がしかし、タイヤに空気が入っていない。だからなのかチャリをこぐ足が重い。荷台に子泣きジジイが乗っているような重さである。ムカつく顔の。

空気を入れる必要がある。

なので検索した。自転車屋さんを。するとすぐそこに2つの自転車屋さんがあった。Googleで口コミを見てみると一つ目が「空気入れをしてくれるが有料」、二つ目が「圧倒的なホスピタリティ」

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疎遠になってしまった美容室にもう一度行ってみよう。

疎遠になってしまった美容室にもう一度行ってみよう。

2年以上通っていた美容室にいかなくなった。

もう半年いっていなかった。特に理由もなくいかなくなった。担当はずっと同じ男性美容師の大山くんだったが、何か嫌なことがあったとか技術に不満があったとかそういうことでもない。本当に理由なくいかなくなった。

髪の毛が伸びたので美容室にいくことにした。

美容室の予約はいつも妻に頼む。ホットペッパーの使い方をよく知らないからだ。引っ越した先周辺の美容室を妻に

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窓から星と雪が見えるよろこび。

窓から星と雪が見えるよろこび。

今日の札幌は夕方前まで雪だった。深夜から降り始めた雪は朝も変わらず降っていて、すこし雨混じりだったのだけど、すこしずつ本格的な雪になり、日中外に出るころには路面にべちゃべちゃな雪がつもっていた。当然、クツの中も濡れる。いやだ。

新しい家に引っ越して自分の部屋を持つことにした。前の家には自分の部屋がなかったから大きな変化である。夜眠る前、カーテンもまだないベッド脇の窓からは夜空がよく見えた。前の家

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オチが読める話。

オチが読める話。

うんこがしたくなったのでトイレにいった。がんばって踏ん張ったらちゃんとうんこが出た。急いで仕事に戻らねばならない。トイレから出た。チャリに乗る。

札幌は最高気温が7℃とかそこらですごく寒い。街路樹は色めきだっていて、特にイチョウの木はこの世のありとあらゆる黄色を全部かき集めたくらいに黄色い。

チャリを走らせる。道にはイチョウの葉が落ちている。銀杏の実もそこかしこに落ちている。チャリの前タイヤで

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ゴールデンレトリーバーのいる街。

ゴールデンレトリーバーのいる街。

しつこいようだが先日引っ越した。同じ札幌市内で引っ越した。前の家と今の家は距離的に1.5kmくらいしか離れていない。1.5km。すぐ近くだ。なのに全然ちがう。街の雰囲気がずいぶんとちがう。

きのう、妻に「ちょっと散策でもいきますか」と言った。それはいいね、ということで引っ越してから初めて外に出たわけである。

簡単な前提知識を2つ書いておく必要がある。

私と妻は田舎の出身である。それぞれ町は異

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頼まれてもないのにルームツアーをしたくなるようなクリエイティブな家。

頼まれてもないのにルームツアーをしたくなるようなクリエイティブな家。

きのうは引っ越し2日目だった。荷物をひたすらほどく。途中、前の家の退去立ち会いもおこなった。文字通り引っ越し完了である。完璧。

あとは部屋を作るだけ。

こんなもの1日で終わるわ、俺だぞ? と思ったら甘かった。部屋作り、全然終わらないのだ。本気を出せばマジで1日で終わると信じていた。

クソ。ムリだ。

頭の中には「理想の部屋」がぼんやりあるんだけど、なんていうか、理想はふわふわしていて、妻にも

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週末の夜に読む記事。

週末の夜に読む記事。

文章なんか読んでる場合じゃないぞ。

スマホを閉じるんだ。

週末は人と会うか映画をみるんだ!

もしくはお酒を飲め!

1人でいるなら今すぐ友だちに連絡!

【関連】ちょうどいま読んだほうがいい記事

メジャーリーグにハマりすぎた妻。

メジャーリーグにハマりすぎた妻。

米国メジャーリーグのニューヨークヤンキースには「ゲリット・コール」という投手がいる。

彼は9年総額3億2400万ドルでヤンキースと契約し、年俸は日本円で54億円。この数字は今季ドジャースに入団した山本由伸投手が更新するまで、メジャーリーグの投手史上最高額であった。メジャーを代表する剛腕である。

ちなみにこの選手は試合中にほとんど表情を変えない。最高球速159キロを投げるくせに、マウンド上での表

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華やかすぎる私の誕生日。

華やかすぎる私の誕生日。

昨日で私は34歳になった。
いくなんでもすばらしすぎる。昨日だ。

朝、目を覚ましてスマホに目をやると通知が5件。おお、これは今日が私の誕生日だからなにか賑やかになっているのだね? はいはい、と期待したのも束の間、すべてが仕事関連のメッセージ。何かのプロジェクトの進捗や、報告、確認事項など、誕生日の「た」の字もないし、おめでとうの「お」の字もない。

「まあ、まだ朝だしね」と自分に言い聞かせつつ、

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頼まれなくてもやる男。

頼まれなくてもやる男。

音が鳴った。

チャリに乗っていると少し遠くから「カチッ」という音が鳴った。

小さくて硬いものがおっこちて、道路にぶつかったようなそういう音だった。目をこらして30メートル先を見つめると、道路には茶色いクルミが落ちていて、上を見るとカラスが旋回していた。カラスの仕業だ。

カラスの知能は高い。あの人たちはクルミの中においしい実が入っていることを知っている。だけど彼らのクチバシではクルミの硬い殻を

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そんな気がする自転車。

そんな気がする自転車。

ふだん、折りたたみ自転車に乗っているんだけど、私のチャリをこぐスピードがとても遅い気がする。

朝、事務所に向かうために自転車をキコキコしていると、後ろからくるチャリの列に追い越されるのである。今日なんて、知らないおばあさんに追い抜かれた。腰の曲がった。

私は30代の男なのに、後ろからやってくるおばあさんに追い抜かれるなんてこりゃいったいどういうことだろう。しかも、追い抜かれて、どんどんと差をつ

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最近のかわいい悩み。

最近のかわいい悩み。

最近、漫画を買っても読まずに積み上げてしまう。それに対して私は悩んでいる。

新しい巻が出ると、表紙の美しさや物語の続きを楽しみにしてつい手に取ってしまうのだが、家に帰るとその熱意はどこへやら。気づけば本棚の一角が、未読の漫画でどんどん埋め尽くされている。読む時間がないわけではないのに、なぜか他のことを優先してしまう。

ふと振り返ってみると、漫画に限らず、最近は新しい体験そのものを避ける傾向があ

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