【刑事裁判】99.9%の壁に挑む「元」会社員

現在、私の刑事裁判は佳境の段階となりました。今まで行った投稿については今後における公判…

【刑事裁判】99.9%の壁に挑む「元」会社員

現在、私の刑事裁判は佳境の段階となりました。今まで行った投稿については今後における公判の進行を鑑み、1本の記事を除き一旦非公開とさせていただいておりましたが、順次再掲してまいります。

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最近の記事

第7回公判

集中審理中である、私の裁判は7回目を迎えました。 この回で、今年の分は終了です。 本日は、科捜研が行った鑑定に対する被告人側からの証人尋問です。 結論から先にお伝えしますと、証人は科捜研が鑑定した証拠にはその証明能力がなく、証拠品(私の自宅から発見された塗膜片様のもの)と試料(同種の金庫から採取した塗膜)は「異種である」というご判断をされました。 これだけでも大変な事態です。 法廷において科捜研の鑑定における信用に揺らぎが生じてしまったのです。 どうして、このような事

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    • 第6回公判

      今回も朝から晩まで証人尋問でした。 午前の部は元の職場から2名。 ひとりは会社側、ひとりは私の味方である元部下です。 会社側証人は偽証の嵐。 よくもまぁ、ありもしないことをそこまで言えるな・・・といった展開に、我々も唖然。最終的には、相手側の証言における矛盾点を突いて終了。 おそらく裏で何かあるのでしょう。向こうは保身で必死です。 反対尋問を行う中、そこまで事実と異なる証言をされるとは夢にも思っていませんでしたので、公判は予定を変更し一時中断。今日も荒れた展開です。

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      • 第5回公判

        この裁判も早いもので5回目となりました。 期日未定のものもありますが、おそらくこのあたりが折り返しかと思います。 まだまだ先は長いですが、ここまであっという間でした。 弁護士先生も同じように申しております。それだけ我々の戦いも密度の濃いものとなっています。 さて、本日も2人の検察側証人を尋問する公判廷です。 1人目。 検察官の主尋問を聞いていると、質問と回答の内容がおかしく感じます。 弁護士先生が何度も異議を申し立てます。その原因はすぐにわかりました。 それは、検察官

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        • 第4回公判

          今日は朝の5時半に家を出まして、某地方裁判所に出廷。終了後、弁護士先生との打ち合わせを終え、ただ今、帰宅しました。 2023年12月11日23時10分です。 我が家と裁判所は往復で千数百キロありますので、それなりに疲れます・・・笑。  というと「だったら拘置所にいたら楽じゃん!」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、やはり自由に勝るものはありません。 歳のせいか体はしんどいですが、自由のありがたさを心の底から感じています。 本日の公判は私がいた会社の従業員に対する証

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        • 刑事裁判
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        • 逮捕されてから私が感じたこと
          13本
        • 保釈
          35本
        • 留置場での生活
          8本
        • 取り調べ
          8本
        • 私が逮捕されてから保釈されるまで
          19本

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          第3回公判

          証人尋問2日目が終わりました。 前回の証人尋問においては捜査の杜撰さが露呈されましたが、今回もその延長です。 検察側の証人である捜査官2名に対して、被告人側弁護人からの質問は1名にとどまり、2人目はなし。それくらい捜査の内容が薄っぺらいものであるという我々のメッセージを無言で叩きつけた格好となりました。 当然、どんな質問が来るのだろうと構えていた証人も【質問なし】という展開に拍子抜けの表情。証人尋問で法廷に呼ばれているのに、反対尋問がない状況に「そりゃないでしょ!?」と

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          第2回公判

          今は2023年12月5日の23時45分。 遠く離れた裁判所から、たった今帰宅しました。 そして、このnoteを執筆しています。 皆様にちょっとお伝えしたいことがございます。 本日の公判は事件捜査を担当した警察官の証人尋問だったのですが、実を言うと法廷はかなり荒れてしまう結果となりました。 と言いますのも、警察の捜査があまりにも杜撰だったことが裁判で露呈してしまい、尋問を受けた警察官は被告人側の弾劾に窮する場面が多々。その結果、味方である公判検事からもこの警察官に対し、か

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          第1回公判(初公判)

          いよいよこの日がやってきました。 不思議と前日はぐっすり眠ることができ、心身・体調共に完璧な朝を迎えることができました。 裁判所へ向かう前に弁護士先生の事務所へ。 少しだけ時間がありましたので、先生とお話しを。 間接証拠の積み上げだけで起訴された私ですが、弁護士先生には犯罪の事実がないことに対しての立証活動を精力的にやって頂きました。判決はまだまだ先ですが、ここまでの活動について感謝してもしきれないくらいです。 犯行を確実に裏付ける証拠もなければ、犯行を確実に否定す

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          初公判を前に思うこと

          先日も事件現場近くで弁護側実況見分を行いました。 裁判で証拠提出する可能性がありますので詳細は書けませんが、少しでも無罪に向けての追い風になってくれるといいなと思っています。 この日は事件発生からちょうど3年目に突入し、私も弁護士先生も変な感慨深さを感じた日となりました(笑)。 月日の流れは早いものです。 ここまで本当にあっという間に思えたりもしますが、振り返って見ると否認の刑事事件を戦うのはすごく大変なんだということに気付かされます。 逮捕直後からやってもいないこ

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          召喚状

          午前10時を過ぎた頃。 自宅の呼び鈴が鳴りました。 「書留でーす」とインターフォン越しの郵便局員さん。 久しぶりに裁判所からの特別送達。 中身は公判前整理手続期日通知書と公判期日召喚状が2通届きました。 約1年半続いた公判前整理手続の『打ち合わせ』が来週27日でやっと終了です。 そして、初公判はこの3日後に行われます。 スケジュールを見ると、ちょっと驚きました。 その開廷前に初の公判前整理手続が行われます。で、公判前整理手続自体はこの1回で終了。それも初公判前の法廷

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          人質司法サバイバー国会に参加してきました②

          前回の続きです。 今回のシンポジウムでは人質司法もさることながら元来の司法制度が本当にこれで良いのか?という疑問にも焦点が当てられました。 私の経験で述べますと、無実であっても逮捕された直後から警察検察そして裁判所までも「推定有罪」という考え方で事が進みます。残念ながら、これが現実です。 大した証拠がなくても裁判所は逃亡や証拠隠滅を理由に逮捕状を発行し、その執行後48時間以内に送検という手続きというのが通常の流れです。 「大した証拠がなくても」と書きましたが、だからこ

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          人質司法サバイバー国会に参加してきました②

          人質司法サバイバー国会に参加してきました ①

          「ひとごとじゃないよ! 人質司法」 これは、今回のシンポジウムのテーマです。 本日は国会議事堂に併設されている参議院議員会館講堂で行われた「人質司法サバイバー国会」に参加してきました。 人質司法とは と一般的には言われています。 報道されている事件だけでも酷い話ばかりですが、この日は報道されていない事件にも沢山の司法被害者が集まりました。 私の事件もそうですが、一般の人がいつこういった被害に遭うかわかりません。ちなみに私の事件は会社で起きた窃盗事件について、内部犯行

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          人質司法サバイバー国会に参加してきました ①

          退職

          ここまで、保釈されてから1年半の月日が流れました。 今の会社もお世話になって1年になりました。 前回のnoteにも書きましたが、私の初公判は今月の終わりに開かれます。 それから、ほぼ毎週開廷で公判は一旦クリスマスまで計8回開かれます。 審理される裁判所は私の居住地から遠く離れたところですので、ほぼ毎回『前泊』しなくてはなりません。よって前回の記事にも書いた通り、今の会社で仕事を続けられるかどうか相当悩みました。 12月は殆ど出勤できない上に、公判は今のところ3月まで続

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          ようやく初公判の日取りが決定

          このnoteも「裁判編」を立ち上げたところまでは良かったんですが、なかなか公判日程が決まらず、今年もあと2ヶ月少々となってしまいました。前回からの投稿からも1ヶ月ほど日が開いてしまいました。。。 久しぶりにダッシュボード(noteの閲覧数を集計したもの)を見ました。 沢山の人が私の投稿をご覧になってくれており、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございます。 先日、私の事件を担当する弁護士先生が公判前整理手続に出席した際、裁判所から公判の日程について協議があったと連

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          ようやく初公判の日取りが決定

          保釈中の刑事被告人の近況

          少し、前回の投稿から時間が空いてしまいましたね。 サボってた訳ではなく、本当に書くことがなかったんです。マイペース投稿ですので、どうぞお許しください(笑) 私の起訴からあとに起こった事件もどんどん初公判が決まっていってるようです。(保釈金額が私と同じ●之助被告も10月20に決定とのこと) ちなみに、私の初公判は現状未定です。(おそらく10月?) これはどうしてかと言いますと、実は我々の戦略という部分があります。 検察側はこの事件に関しての直接証拠は一切持っていません

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          遅い初公判と推定無罪

          ここ最近、私の知人達からこんな質問を度々受けます。 「裁判っていつ始まるの?」 保釈されたのが昨年の3月。そこから16ヶ月経過しました。この期間はずっと刑事被告人のままです。これは検察・被告人側の双方が万全の準備をしているためで、仕方のないことでもあります。 とは言っても、推定無罪である私においては憲法が保障されている基本的人権が制限されており、この事件の犯人ではない私にとっては実に歯痒い話でもあります。 私はこう思います。 裁判所が保釈を許可するのであれは、基本的人

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          誤認逮捕と裁判

          また、大阪府警で誤認逮捕の事実が明るみになりました。 大阪府警だけの話ではありませんが、検察・警察は真犯人が誰なのかは特に関係なく、逮捕した被疑者が有罪になればそれでよいのです。それが私が刑事事件で被告人になってからの感想です。 勿論、本当の犯人が判ることに越したことはありません。しかし実際にはある程度犯人の目星がつくと、まずは被疑者を逮捕して捜査機関が描いたストーリーを無理に押し付けてみることから始まります。そこには確実な証拠がある場合とない場合があります。 ニュースで

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