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人質司法サバイバー国会に参加してきました ①

「ひとごとじゃないよ! 人質司法」


これは、今回のシンポジウムのテーマです。

本日は国会議事堂に併設されている参議院議員会館講堂で行われた「人質司法サバイバー国会」に参加してきました。

人質司法とは

否認供述や黙秘している被疑者や被告人を長期間拘留(いわゆる「人質」にすること)をしたり、長期間の接見禁止(弁護士以外の者との接触を禁ずる)を設けた上で、遠回しで自白等を強要する日本の独自の刑事司法制度を批判する用語

と一般的には言われています。

報道されている事件だけでも酷い話ばかりですが、この日は報道されていない事件にも沢山の司法被害者が集まりました。

私の事件もそうですが、一般の人がいつこういった被害に遭うかわかりません。ちなみに私の事件は会社で起きた窃盗事件について、内部犯行を前提に私が犯人だと勝手に決めつけられているものです。私はこの事件の犯人ではありませんので、当然ですが犯行を推認できてもそれを断定する証拠は何一つ出てきていません。捜査機関側は間接証拠だけでも有罪にできるというおかしな理屈で私を犯人に仕立て上げようとしてきています。

さて、この人質司法サバイバー国会ですが、参加された人の数もさることながら、出席された方もそうそうたるものでした。

有名国会議員の方も党の垣根を越え、沢山いらしていました。また報道機関も複数取材に来ており、テレビカメラも入っていました。

冤罪事件での被害者として有名な元厚生労働省官僚の村木厚子さんやプレサンスコーポレーション事件で無罪判決を勝ち取った山岸忍さんのパネルディスカッションも大変有意義でしたが、他にも我が国の司法判断に一石を投じた方々からもそれぞれ非常に有意義なお話を聞かせていただきました。

私の勾留期間は30日でしたが、それでも気が狂いそうになりました。犯罪を犯していないのなら尚更です。

人間は理不尽さに耐えられないように出来ているようです。警察検察はそれが分かっています。早く出たい心理を巧みに利用し、長期間勾留することで自白させようとする。これが人質司法たる所以です。

私自身、30日間の勾留でも気が狂いそうになったと書きましたが、プレサンス事件の山岸さんも勾留1ヶ月で頭がおかしくなりそうだったとお話ししていました。村木さんもまだ判決が下っていないのにどうしてこんなに刑罰同様の拘禁をされなくてはいけないのか?と深く疑問に思ったそうです。

逮捕されたら勾留されるのは基本的に10日間です。捜査を尽くした上で逮捕しているのですから、取り調べは10日もあれば全然充分です。
しかし勾留された被疑者の大多数はそこから勾留延長となる訳ですが、実際に10日目以降は大した取り調べはせずに世間話の割合が多くなります。その世間話の中でも人格を否定したり、黙秘してると捜査官も黙った状態が7時間も8時間も続くのです。これって拷問と一緒です。否認すればするほど保釈は認められないのが、今の司法制度の現実です。

私の勾留期間は可愛いもので30日でしたが(それでも、長い!)、今回お話し頂いた方ですと村木さんで164日、山岸さんで248日、他500日、966日・・・と異常なまでの勾留期間なのです。これは別に重大犯罪ではありません。ただ単に否認しているだけでこうなってしまっているのです。

他にも現に有罪判決が確定し、社会で大変な思いをしている人や有罪確定している人が再審請求しているなど、その人それぞれの戦いがあることを知りました。

司法制度の問題は本当に根が深いです。
次回以降も少しだけこの人質司法のことについて綴ってまいります。

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