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三文小説

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#短編小説

宇蛍人(うちゅうじん)①

秋の日曜。 気温は下がって、空気が澄んでいる。 月夜の中、空気が揺らぐ。 まっすぐ歩いてみ…

カワック
3年前
21

宇蛍人②

私が探している宇蛍人は「ネコーム」という名前であることが分かった。2121年では、金さえ出せ…

カワック
3年前
32

君の包丁を投げたい (800字小説)

1 包丁を投げたい 包丁を投げたい。この数年、そんな妄想に取りつかれていた。 ダーツみた…

カワック
3年前
32

『善と悪』 (1000字小説)

≪ゾロアスター教≫ ペルシャの民族宗教を善悪二元論で体系化したもの。 光の神・善神アフラ…

カワック
3年前
28

影_滅裂 (1500字小説)

悔いが残る1日だったな、と思いながら虫に向かって唾を吐いた。 虫が飛んだ。 地面に映った影…

カワック
3年前
36

透明と爆弾のかけら (2000字小説•ノンフィクション夢小説)

夢を見ました。 僕は高校2年生でした。 高校の制服はブレザーだったはずなのに 僕はなぜか学…

カワック
3年前
44

ツッキーと私  (1800字小説)

ツッキーは人の話を聞かない。 いつも うんうんと言って聞いている風だけど、実は全然聞いていない。長い付き合いではないけど、もう彼のことは理解した。 「聞いてる?」と聞くと、とりあえず「聞いてるよ」と答える。 この間も、話をしているけど全くかみ合わない。きっと適当に、あてずっぽうで返事をして、あてずっぽうで会話をしているのだ。こんな調子だ。 私「おはよう」 ツ「どういたしまして」 私「今日は暑いね」 ツ「ほんと、足が筋肉痛だよ。」 私「最近面白い事あった?」 ツ「うん、ちゃん

堕山菜  (1300字小説)

「 山菜になりたい 」と思っていたら、本当に山菜になってしまった。 山菜に幻想を抱きすぎ…

カワック
3年前
31

シン・エリック・デレラ(3000字小説)

※このお話は「自分の子供が主人公になる絵本の作成サービス」を始めた友人(下記リンク参照)…

カワック
3年前
37

逃走と初恋 (2000字小説)

 中学2年生のタクトは同じクラスのナナミに恋焦がれていた。2人は友達というほどの関係では…

カワック
3年前
42

白い夢  (800字小説)

昼間の夢は背景が白い。夢の中で私は世界の理想を聞かれた。夢の住人は名をユメといった。この…

カワック
3年前
35

アオ  (1500字小説)

私の言葉を分かる人がいない。 仲間がいない。 私の孤独や、どこかに消えていく言葉を 見える…

カワック
3年前
41

おばあちゃんとおにぎり  (1800字小説)

 僕には一緒に住んでいるおばあちゃんがいた。やさしくて大好きだった。おばあちゃんは僕を「…

カワック
3年前
39

夜を歩く  (1500字小説)

 子供の頃は、悪い人間じゃないといけなかった。「真面目な奴は面白くない」というのが彼らの決めたルールで世界の常識だった。多くの友達は世の中に自然に反発していた。「自分を偽って付き合わないといけないような友達は本当の友達じゃない」とか言う人がいるかもしれない。そう言う人にはきっと、本当の友達しかいないのだろう。僕にとっては、本当の友達も嘘の友達もない。ただ「友達」だ。それに、後から振り返ってあれこれ言うのは彼らに酷だ。  小学生のころ、夏のある日、水たまりの水に油が混じって、