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2022北海道ツーリング

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2022年7月13日〜26日の期間中 北海道ソロキャンプツーリング中にアップした日記です。
有料記事でしたが、全編無料公開中です
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#ツーリング

北海道ツーリング10日前|まえがき2

北海道ツーリング10日前|まえがき2

で、YAMAHA XSR700(2019年式)を買った。
ネットサーフィンをしていたところ、このバイクが目に飛び込んできた。少し前から買い替えを考え始めたとき、カッチョいいな〜なんて思っていたバイクである。排気量は700cc(本当は688cc)。

  販売店は秋田市のバイク屋さんであった。まあ、通販可と書いてあったので握りしめた軍資金を震わせながら電話してみた。
 とても感じの良いスタッフが対応

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北海道ツーリング1日前|まえがき3

北海道ツーリング1日前|まえがき3

 バイクにとって気になるのは旅先でのお天気である。晴れた日を100とするなら、雨の日はマイナス100だ。0なんて生やさしいものではない。苦痛でしかない。
2018年に道東で雨に降られた時は最悪だった。ひたすら真っ直ぐな道、雨宿りできるような建物なんてない。バイクを停めて休憩しても体を叩き続ける雨雨雨。
 走ればシールドの撥水効果も弱まり、拭えば拭うほど視界が悪くなり内側の曇りが目立ってくる。とうと

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北海道ツーリング1日目|2022.7.13

北海道ツーリング1日目|2022.7.13

※ここから先の記事は北海道ツーリング中にリアルタイムでアップした日記となります。

ついに今日出航である。
“ついに”とつい書いてしまったが、実はあまり高揚感というものはない。まだ。
2年前の北海道ツーリングもそうだったのだが、出発してもいつもと変わらず平穏であった。これが旅慣れなのか、はたまた老いなのか。
最近、ツーリングに限らず僕の旅の気分はいつもスロースタート気味だ。昔は修学旅行に向けて靴下

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北海道ツーリング2日目|2022.7.14

北海道ツーリング2日目|2022.7.14

6:00起床
寒くて目が覚めた。冷房効きすぎだと思ったら空調が全開になっていた。

冷えた体を朝風呂で温める。

 風呂上がりに甲板に出てみると相変わらずの曇天だが気温は高く、じめっとしている(当たり前)。時間的には岩手県の魹ヶ崎の沖あたりに船はいるようだ。しかし陸のある方角はモヤで陸地は見えない。

夜こそ少し揺れていたが朝はベタ凪で白波もほとんど見られない。 静かな海面をぼうっとみていると海面

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北海道ツーリング3日目|2022.7.15

北海道ツーリング3日目|2022.7.15

ツーリングの朝は早い。
特に7月の北海道は高緯度のため、稚内では日の出が3:48、日の入りが19:26と日が長く、日の出と共に始動することで13時間以上も明るいうちに遊べるのである。
 また明け方は素晴らしい景色を拝める機会が多く、雲海や朝焼けを拝めるのは早起きしたものにしか見られないものなのだ。

ということで朝3:00に起きた。
風の音がうるさくて。
昨晩から風はあったものの、深夜は風がテント

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北海道ツーリング4日目|2022.7.16

北海道ツーリング4日目|2022.7.16

朝3:00起床。
マッハで撤収作業。
早々に野営場をあとにする。

北は美しい朝焼けであった。
朝イチからの活動の賜物である。
なにせ晴れているというのが前日までの出発とは違う。夢と希望に満ち満ちているのである。
 
べた凪の海の上、朝日に照らされる堤防灯台だって神々しく見えちゃうのである。

ちなみに堤防灯台の赤の意味は、港に向かって右端でその左側を通行するという意味である。もちろん反対左側には

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北海道ツーリング5日目|2022.7.17

北海道ツーリング5日目|2022.7.17

人は何かを得ようとする時、何かを失う。その覚悟をする時が来た。

今日は朝から雨。しかも一日中雨だ。ツーリングで1日雨というのはもはや「無」である。普通なら走りに出かけたりなんぞするわけがない。しかし数日間にわたるツーリングでは雨であろうが走らなくてはならない。いや、走らなくてもいいのだが、運良く昨日に網走駅前のルートインの部屋が取れたので、本日もホテル泊として網走に向かうことになった。まあ、雨で

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北海道ツーリング6日目|2022.7.18

北海道ツーリング6日目|2022.7.18

3:30に目覚めるとすでに窓の外が明るくなっていた。

雨は止んだのだろうかと窓の外に目をやった。空は灰色。道路は濡れている。しかし時折通る車はワイパーを動かしていない。雨は降っていなかった。雨さえ降ってなければ…と思った瞬間、雲の隙間に光が見えた。

あれは青空!

そしてみるみる雲がなくなっていき、朝日が街を照らし始めた。

昨日捨てた1日は今日取り返せるのだ。

網走市内を斜里方面に走らせる

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北海道ツーリング7日目|2022.7.19

北海道ツーリング7日目|2022.7.19

映画『マッドマックス 怒りのデスロード』が白眉なのは、主人公たちの行動がリニアではなく回帰する事である。来た道を「戻る」という行動は得てして「負け」という価値観に支配されがちだ。しかし本作は回帰することで開ける未来を描いている点で素晴らしい。ちなみに『マッドマックス2』のクライマックスでもマックスの運転するタンクローリーはUターンする。来た道を戻るのは勇気ある決断なのだ。

7日目。別海ふれあいキ

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北海道ツーリング8日目|2022.7.20

北海道ツーリング8日目|2022.7.20

夜明け。
8階から外を眺めている。
雨が降っているようには見えない。
車のワイパーの作動は高所からのためよく確認できない。
カメラを取り出し、望遠レンズで歩道の水溜りを覗く。
雨の飛沫が見える。

雨が降っている。

まあ、わかっていたのだが、やっぱり現実を目の当たりにすると大きなため息がでてしまう。

部屋でせっせとレインウェア を着込み完全装備でホテルをチェックアウト。
といっても暗証番号が記

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北海道ツーリング9日目|2022.7.21

北海道ツーリング9日目|2022.7.21

目覚めると稚内は曇天だった。
もう、この記事は朝の天気から書き始めるのが恒例になってしまったが、
予報では晴れ。それを信じたい。
早々に撤収し、キャンプ場を出た。

ハートランドフェリーのターミナルで6:30発礼文島行きのチケットを購入。バイクを乗船待機場へ停める。

 すでにバイクが一台停まっていた。
熟年のベテランらしいライダーは島巡りをしていて、礼文は30年ぶりという。待機している車のドライ

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北海道ツーリング10日目|2022.7.22

北海道ツーリング10日目|2022.7.22

 礼文島から利尻島へのフェリーが10:25発なので今朝はゆっくりしようと6:00に目が覚めた。買っておいた食パンにチューブバターをたっぷり塗り、フライパンに塗ったバター側を下にして弱火で焼く。バターの香ばしい香りがしてパンに焦げ色がついたらもう一枚。次に目玉焼きとハムを塩胡椒で焼いて、バターがしっとり溶け込んだパンに乗せ挟む。
そしてかぶりつく。半熟の卵が滴り落ちることに憂いはない。これはキャンプ

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北海道ツーリング11日目|2022.7.23

北海道ツーリング11日目|2022.7.23

今日は1日中雨である。
それまでの1㍉程度の雨ではない。そう、バイクでは1㍉程度であれば降ってないと同じである。もちろんレインウェアは着るが雨への抵抗感はない。

しかし今日はところによっては3㍉から5㍉の雨にも遭遇するだろう。
 3㍉の雨となると話が変わってくる。ヘルメットに当たる雨音が強くなり、レインウェアを着ていても裾や袖口から雨水がじっとりと侵入してくる。
 そしてひとつ問題があった。

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北海道ツーリング12日目|2022.7.24

北海道ツーリング12日目|2022.7.24

「早起きは三文の徳」

私の好きな言葉です。

朝2:00起床。朝っちゅうか深夜。なぜならここ帯広での日の出は4:10。ナイタイ高原まで1時間の距離。3:00にホテルを出れば彼の地で日の出に照らされた十勝平野の絶景が眺められるってワケ。(「ナイタイ」はアイヌ語の”ナイ・エタィエ・ペッ”が語源で「奥の深い沢」という意味)

 しかもホテルの窓から眺める帯広の空の向こうはすでにうっすらと明るくなってい

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