北海道ツーリング4日目|2022.7.16
朝3:00起床。
マッハで撤収作業。
早々に野営場をあとにする。
北は美しい朝焼けであった。
朝イチからの活動の賜物である。
なにせ晴れているというのが前日までの出発とは違う。夢と希望に満ち満ちているのである。
べた凪の海の上、朝日に照らされる堤防灯台だって神々しく見えちゃうのである。
ちなみに堤防灯台の赤の意味は、港に向かって右端でその左側を通行するという意味である。もちろん反対左側には、白色の堤防灯台があり、港の入り口にペアで建てられている(ない時は浮標など)
そして朝日が、もう、なんちゅうかこう、痛いほど眩しいけどずっと見ていたいくらいに愛おしい。朝日って体に当たると暖かいですよ。
🏍
今日はひたすら北上である。
増毛を出発し、1時間ほど走ったところで留萌に入った。朝5時。ガソリン残量がふたメモリほど。
留萌くらい大きければ早朝営業のセルフスタンドくらいあるだろうと思ってたら無かった。
北海道ツーリングで「だろう」は禁物だ。
昨日、余市でガソリンをいれてから給油してなかった。野営地までにいくつかガソリンスタンドがあったものの、ふたメモリほどしか減ってなく、今いれても5リットルくらいしか給油しないので、あまりに小額でガソリンスタンドにもうしわけないなぁ、という根の優しさが裏目に出た。
セルフなら気兼ねしないのだが、北海道のスタンドでセルフはそんなに多くない。
留萌で走行距離は230キロを示している。だいたい250kmくらいがこのバイクの給油の目安と聞いているが、本当のところは走ってみないとわからない。280kmは余裕なのか、はたまた300kmまでいけるのか・・・まだ買ってまもないバイクなので航続距離が掴めてなく、このメモリは消えたらそこでハイおしまい(ガス欠)なのか、この後警告灯がついてワンチャン走れるのがまだわからない。バイクのガソリンメーターはけっこうアバウトなのである。しかし北海道でぶっつけでひとメモリがなくなるまで試しに走り続けるのはリスクが大きい。北海道、それも日本海側の道の真ん中で動けなくなるのは避けたい。
Googlemapで留萌にあるガソリンスタンドの営業時間を全部チェックするが、どこも8:00オープン。早くて7:30。オープンまでの2時間半
いまのガソリン残量を見積もっても、よくてあと50km走れるくらいが目安だろう。ということは走行時間としては1時間程度。北海道基準でも1時間30分くらい。
現在は5:00。ということはガス欠のリスクを回避して留萌でスタンドオープンまで2時間30分待ち続けるか、それとも1時間でも走って苫前や羽幌のスタンドで待つか(それだと待ち時間は1時間30分。そして北上する距離も稼げる)。
なんかごちゃごちゃ書いているが、ようはスタンドが開くまでその場で2時間半待つか、それともガソリンがなくなるギリギリまで北上してから給油すかの選択なのだ。
ということで僕は北上を決心した。
🏍
晴天である。
だれがどう見ても晴天である。晴れなのだ。
今日だけの晴天。
天気予報では午前中だけが晴天という束の間天国。
もちろんライダーが一度は必ず通る道(比喩でなくて)オロロンラインを通らずに北上するルートがあるだろうか、いやない。
そしてついに羽幌でガソリンメーターのメモリはひとつに・・・。
時間は6:30。これ以上のリスクは犯せない。町内のスタンドのオープンが7:30だったので、1時間ほど仕事をして待つことにした。
ばっちり1時間で仕事に区切りがついたので、スタンドに向かう。メーターは273.8キロを示していた。ガソリンを入れると9.16ℓ入った。二桁いかなかったのに驚いたが、燃料タンクの容量が13ℓなので、まだタンクの中に4ℓ弱残っていたことになる。
上記の走行距離とガソリン使用量(給油量)から、燃費は1ℓ当たり29.89kmということになる。
と、いうことは・・・ガス欠まで約120km走れたということことである。
ギリでも、90kmは行ける。つまり一回の満タン給油で360kmは走れる!
ということで、今更ながらこのバイクの燃費感覚を掴んだのであった。
🏍
さて、北上を続けた。
途中、金比羅岬灯台に立ち寄る。隣接するキャンプ場の駐車場は車でいっぱい。さすが三連休初日である。
新しいバイクのパッキングなので、道中何度か荷崩れのチェックとパッキングの修正をしていく。バンドの位置とか、フックの位置を変えることでもっと安定安心できるようになる。パッキングのコツはバイクによって変わるので、乗り始めは必ずチェックする。荷崩れだけは命に関わることもあるのでかなり慎重にする。
🏍
で、まあ晴天のオロロンラインの素晴らしいこと素晴らしいこと。
オロロンラインは小樽から稚内までを結ぶ幾つかの国道と道道を指して「日本海オロロンライン」と呼ぶ。特に天塩からの道道106号線は絶景ロードとして有名なのだ。
また遠別以北は国道232号線からすこし道を逸れた農道も絶景ロードばかり(しかも交通量が少ない)なので最高なのである。
そして天塩川を渡り、道道106号に入る。
すぐに右手にアイヌ語で「浜にある道」という意味のオトンルイ風力発電所の巨大な風車が立ち並ぶ景色が目に飛び込んでくる。高さ99mの風車が28基。横一列に並ぶ。
2023年に建て替えで大幅に数を減らすか、また撤去という話がある。
道道106号がこちら
奥には利尻島がみえる。
実はこの時点で利尻、礼文の両島に渡ることを考えていたのだけれど、この先二日間の天気が雨の予報であったため今回は見送ることにした。また来年にでも来ようと思う。
🏍
さて、楽しい時間はあっという間である。
ノシャップ岬に近づくと雲が垂れ込め、強風が吹き荒れる。前の走っているスクーターの人は風に煽られ左右にフラフラしていてハラハラした。
それにしても寒い。パーカーに防風インナーでも寒い。すかさずレインウェア の上着を着込む。それでも寒かったが我慢できないことはなかった。
稚内市内では、ガソリンメーターがまだふたメモリしか減ってなかったが、その後のルートから早め早めに給油した(学び)、市内はそのまま素通りして宗谷岬へ。
宗谷丘陵はガスっていてほとんど印象に残らず、お目当ての宗谷岬灯台に立ち寄る。その眼下には宗谷岬が。
ひと通り灯台を撮影したのち、坂道を降って宗谷岬にバイクを停めて写真を撮り、最北端のステッカーと証明書を購入してそのままオホーツクへ向かった。滞在時間5分。
曇天のオホーツクラインほどつまらないものはない。
途中、エサヌカ線に立ち寄る。日本海側が道道106号線ならオホーツク側はエサヌカ線である。
入り口すぐの直線で撮影を始てる人がいたが、本番はもう少し先です(僕も初見で勘違いした)。
天気も悪く交通量も少ないので、またもバイクを真ん中にして撮影した。
その後もトロトロと直線道路を走る。
途中、恐ろしいスピードでかっ飛んで行ったバイクがいたが、さすがに危ないのでやめた方がいいです。
眠くなる曇天のオホーツクを走り、浜鬼志別灯台に立ち寄る。
続けて北見神威岬灯台にも。
崖に立つ灯台はなかなかに壮観。
🏍
さて、ここで明日以降の天気を見てみる。
退路なし。
しかも帯広は10mmもの大雨。周辺のライダーに同情。
枝幸、網走周辺は明日の朝まで天気が持つ予報だったが、どうやら朝から雨らしい。キャンプはさすがにめんどくさい。
以前絶景のキャンプ場だった日の出岬キャンプ場でテントを張ろうかと思っていたので、その近所のホテルの温泉で立ち寄り湯をいただく。
ロビーで空室を聞いてみたがもちろん満室。さすが三連休。
そしたらキャンプをする心は完全折れた。
この先の紋別のホテルというホテルに片っ端から電話を欠けて空室を聞いて回った。結果全部ダメ。
念のため民宿にも問い合わせてみる。
5軒目でようやく空室があるとのことで被せ気味に「お願いします」と返事した。
どうやらキャンセルの連絡が入った直後に偶然にも僕が電話を掛けたらしい。そのあとも問い合わせの電話があったそうだから、なんと運がよかったのだろう。飛び込みなので食事なしで素泊まり。
そういえば、朝からなにも食べていなかったことに気づいた。なにかに追い立てられるかのように今日1日、ガソリンスタンド以外に立ち寄らず。そういえば北海道にきてから一度もセイコーマートの「すじこおにぎり」を食べていないことにも気がついた。
それもこれも晴天が今日しかないということが原因だろう。もう、今日しかツーリングができないみたいな感覚であった。
ふと気がつけばまだ北海道にきて三日目なのである。
素泊まりなので、夕飯をセイコーマートのすじこおにぎりしようと固く決意して訪れたが売り切れであった。
かなり渋い民宿であったが、料理の評判が良いらしいので、また機会があれば料理込みで泊まりたい。
明日は朝から1日雨である。
覚悟を決めて就寝したのであった。
本日の走行ルート
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