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北海道ツーリング8日目|2022.7.20

夜明け。
8階から外を眺めている。
雨が降っているようには見えない。
車のワイパーの作動は高所からのためよく確認できない。
カメラを取り出し、望遠レンズで歩道の水溜りを覗く。
雨の飛沫が見える。

雨が降っている。

まあ、わかっていたのだが、やっぱり現実を目の当たりにすると大きなため息がでてしまう。

部屋でせっせとレインウェア を着込み完全装備でホテルをチェックアウト。
といっても暗証番号が記入された紙の入室カードを手作りのボックスにいれるだけ。こういうの大好きである。

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 しかしホテルを出ると雨が止んでいた。しかし僕は騙されない。これが北海道の気まぐれであることをこれまで身をもって知ったからだ。
 バイクへの荷造りが終わりさあ出発ということで降り出した。ほらみたことか。もうお見通しなのだ。
雨が強くなり本降りとなった、雨の旭川市内を抜け、国道40号で北上する。旭川を抜けると雨が弱まった。和寒では完全に雨は止み、名寄では道路も乾いており雨が降った形跡がない。それでも油断はできない。雨具を装着したままひたすら北上する。
  美深、音威子府、幌延・・・雨は降らない。しかし雨具はまだ脱がない。どこでどう天候が激変するかわかない。
結局稚内から30分の距離の豊富町の温泉まで雨具を装備したままだった。

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バイクはもうかなり気合の入った汚れかたになっている。北海道ツーリングしている感が滲み出ている。しかもタイヤがきれいに真ん中だけ減っている。いわゆる「北海道減り」というやつだ。直線道路ばかりなので中心部だけが減ってしまう。これは北海道で走っている分にはあまり気にならないのだが、いざ地元(関東)で走りだすと、バイクを傾ける際に違和感が発生して乗りづらいったらありゃしないのである。帰宅したらタイヤ交換しなければならない。

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 そしてバイクを買ってすぐにセットしたスライダー(本来はレースなどで転倒した場合に車体を滑りやすくしてコース外へ出させるためのものだが、僕の場合は立ちゴケの際のエンジンガード的に付けた)の左側ヘッド部が取れていた。

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もう、いつ取れたのかわからないが、立ちゴケのリスクは左側が高いので右のスライダーのヘッド部を左に付け替える。
 北海道ツーリングは必ずどこかでこういう失せ物が発生する。

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「萌える天北オロロンルート」に入り、豊富町の「町営温泉入浴施設 ふれあいセンター」で石油の香り漂う温泉に立ち寄り疲れを癒す。大正15年にここ豊富町での石油試掘時に天然ガスとともに噴出した温泉で、この独特の石油の匂いがする温泉は「油風呂」とも呼ばれている。一般客のほかに湯治用のお風呂もある。

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稚内に到着。
ついに稚内に戻ってきた。
一度の北海道ツーリングで2度稚内に訪れるのは初めてである。
しかも晴れているのである。
これを勝利と言わずしてなんと言おう。

 稚内のソウルフード「炒麺(チャーメン)」を食す。炒めた麺にあん掛けと魚介がふんだんに入ったボリューミーな麺。熱々で体があったまるのである。

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 稚内のお土産屋さんでホタテを買い、宗谷ふれあいキャンプ場に向かう。無料の稚内森林公園キャンプ場も考えたが(稚内にはこの二つのキャンプ場がある)、北海道ツーリングでの大きな課題としてゴミの問題がある。実はセイコーマートにはゴミ箱がない(閉鎖)のである。そして無料キャンプ場は基本的にゴミは持ち帰りである。すると途中で買った食材や飲料のゴミをツーリング中に持ち歩かねばならず、捨てる場所がないまま持ち続けることになるのだ。しかし有料キャンプ場でならゴミステーションが完備されているためゴミの処分に困ることはないのだ。
 人気のキャンプ場なので早めの午後3時には受付に訪れた。受付は済んだものの、この時間ですでにフリーサイトは残り一つになっていた。水曜日の平日であるのに。
 聞くところによると、無料の森林公園キャンプ場はクマが出たということで臨時閉鎖中になったとのこと。それでキャンパーがこちらに流れてきたというのだ。とにかく早めに受付にきておいて良かった・・・。


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 快晴の下テントを張り、しばしぼうっとする。キャンプでのこういう時間がとても大好きである。

そして、さっき買ったホタテを焼いた。チューブタイプのバターと持参した醤油をたらしてカブリついた。ひとくちでは入りきらいないホタテをハフハフと味わう。濃厚なホタテの甘味、そしてバター醤油の香ばしさがたまらない。次々と焼いては食べ、焼いては食べを繰り返した。

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 ちなみに殻付きのホタテを焼く場合には洗濯バサミが殻付きホタテのためにあつらえたように便利なのでオススメである。

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 ホタテの最後のひとつはカップ麺の函館塩ラーメンに投入して食しカップ麺をラグジュアリーなものに変え、そしてトウキビを焼いた。

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デザートはメロンゼリー。この食感とメロンの風味は本物のメロンよりも好きかも。と思わせるほどの逸品で、これを発明した人は天才だと思う。

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怒涛の北海道グルメである(安上がり)

ということで今日はこれで終了。
明日は晴れの予報。もちろんその予報を信じて二日もかけて根室からここまで走ってきたのだ。
 そう、すべては4日前に天候不良でスルーした礼文島へと渡るためである

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キャンプ場上空を低空で飛行するボルバルディアDHC-8ダッシュ8(JA461A)

本日のルート

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2022年7月13日〜26日の期間中 北海道ソロキャンプツーリング中にアップした日記です。

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