北海道ツーリング5日目|2022.7.17
人は何かを得ようとする時、何かを失う。その覚悟をする時が来た。
今日は朝から雨。しかも一日中雨だ。ツーリングで1日雨というのはもはや「無」である。普通なら走りに出かけたりなんぞするわけがない。しかし数日間にわたるツーリングでは雨であろうが走らなくてはならない。いや、走らなくてもいいのだが、運良く昨日に網走駅前のルートインの部屋が取れたので、本日もホテル泊として網走に向かうことになった。まあ、雨でキャンプだけが避けたいので意地でもどこかに泊まる気ではいたが。それにしてもよくホテルが取れたなと。いつも「灯台を巡る」というような大まかな目的は決めるものの、ルートや宿泊先は現地当日に行き当たりばったりで決めている。理由は“目的地に到達することが目的”となってツーリング本来の楽しみである“走り”が手段に成り下がってしまいがちだからである。まあ、なんとかなっているので、問題はない。
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朝から雨だが網走までは3時間も有れば余裕で着くので、のんびりと朝8:00に出発することにした。民宿の部屋ですでにレインウェアに着替えて女将さんに挨拶する。
雨は止んでいたが、束の間だろう。
覚悟を決めて出発する。
そう、今日は捨てる日なのだ。ということで今回はあまりネタがない。
オホーツクラインを南下し始めるとすぐに雨が落ちてきた。
海と草原に挟まれた雨の道は、ただただ寂しい。寂しさしかない。
そして手始めに紋別灯台に立ち寄る。
灯台としては珍しく街中にある。
ポタポタと雨が降る中、ヘルメットを脱がない方が顔が濡れないのでヘルメットを被りながら灯台を撮影する。昨日満室で取れなかった紋別のホテルを一瞥して紋別市内から抜け出す。雨の日は市中の坂道や狭い交差点の右左折はなるべく避けるようにする。立ちゴケやスリップの転倒の可能性があるからだ。
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続いてサロマ湖口灯台に。
サロマ湖口の突端にあるキャンプ場で行き止まりになっていたが、キャンプ場の係の人がいたので聞いてみると「徒歩ならよい」というのでと通行止め地点から徒歩で灯台まで歩いた。しかし片道30分はきつかった。
そしてサロマ湖沿いをぐるっと周って我ながらダサい記念写真を撮り、能取岬灯台に向かう。
能取岬灯台には3年前の晴天時に訪れているが、その時のエドワード・ホッパーの絵画のような景色に感動した。雨中ということで前回の感動ほどはないだろうが、せっかくなので再度立ち寄る。ここは中でもお気に入りの灯台なのだ。
白黒のストライプは雪や波浪の多い場所でも視認しやすいようにということから塗装されている。北海道の灯台は、防波堤灯台以外はだいたい赤白が多い。
途中、干潮時にアオサギが干潟で餌を取ってるところを撮ったりした。
なぜかというと、この時点で13:00なのだが、ホテルのチェックイン開始が15:00からなのだ。雨の止んでいるので意味もなく鳥とか撮ったりした。
ホテルまで10分の距離である。
もうブラブラするのも面倒なのでホテルに行ってチェックインの時間までロビーで仕事でもするかとバイクにまたがると雨が強まりだし、本降りとなった。
ホテルに着くと前の道路を車が水飛沫を上げながら走り抜け、パトカーに「ここは40kmですよ!スピード落として!」と拡声器で注意されていた。
15:00を待たずにチェックインが出来たので、早々に部屋に入り、お風呂に入り着替えてひと仕事する。
17:00になり、雨の日はもう網走で暴食しかない!と食事に出かけるが、網走駅前は「すき家」しかなく、飲食店がならぶ繁華街はここから歩いても15分ほどかかる場所にあるという。
網走駅前であるからして、駅タクシーくらいはあるだろうとタクシー乗り場で待つが一向にタクシーが来ない。たまに来るタクシーは「予約」か「送迎」である。
しかたなく雨の中歩いて繁華街へ向かう。
しかーし!
居酒屋、炉端焼き、寿司、焼肉、どこも満席である。
中には「おひとりさまの席は今日はご用意できないです」とまで言われる。
三連休!
結局またセイコーマートでごはんを買ってトボトボとホテルへ戻った。
「すじこおにぎり」は今回も売り切れであった(涙)
しかしホテルに戻れたお陰で『鎌倉殿の13人』が見られたので良しとする。
今日という日を失って得られるものが大河ドラマとは思いたくないので明日に期待。
しかしニュースでは明け方から大雨注意報。場所によって土砂災害の恐れという。
マジですか…。暗澹たる気分で就寝。
本日の走行ルート
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