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彼に変わってほしい、彼はいつか変わるかもしれないという期待


DV(ドメスティックバイオレンス)の被害者が加害者に対して抱く「変わってほしい」という期待や、「いつかは変わるかもしれない」という希望は、被害者が関係を続ける理由の一つになりがちです。

私自身夫から激しい暴力を受けていて、いつもこのように願っていたので被害者の気持ちはとてもよくわかります。
夫が優しい時もあるので、そんな時はつい期待してしまいますよね。

しかし、この期待には注意が必要です。この記事では、DV加害者が変わる可能性や被害者の心理について考え、それに対する現実的な視点と対策を私の経験も含めて書いていきます。



1. 「彼に変わってほしい」と思う理由

被害者が加害者に対して変化を望む背景には、さまざまな感情や状況が絡んでいます。

  • 愛情: 暴力的な一面を持つ加害者にも、時々見せる優しさや愛情深さがあるため、それを信じたい。

一度好きになって結婚して子供までいる相手に対して信頼するのは当たり前ですよね…

  • 子供:子供が父親を好き。父親のいない子供にするのは可哀想、子供の父親が犯罪者になったら子供の将来に影響するかもしれないという心配。

まだ自分では判断のつかない子供を、自分の決断で父親と離してしまっていいのか…?
子供が将来結婚したい、就職する時、父親に逮捕歴があることにより子供の将来を邪魔することにはならないか?

  • 共依存: 加害者と被害者の間に感情的な依存関係があり、離れる選択が難しい。

一緒にいた時間が長ければ長いほど依存関係は強いですね。
私は夫と海外で出会い、色んな国で彼と暮らし言葉もよく分からない国で二人で子供を守り、色んなことを乗り越えてきたので同志のような感覚もありました。

  • 経済的な理由: 経済的に自立するのが難しい。

まず被害者にとってこれが一番の問題です。
何の生活の保証もないのに子供を連れて家を出るなんてことは恐ろしくてできませんよね
かと言ってこういう暴力夫は妻を働くことを許さなかったり(逃げられることを恐れて働かせない場合もあり)

  • 社会的なプレッシャー: 「家庭を守るべき」「離婚は避けるべき」といった周囲の声や文化的な価値観。

アメリカでは離婚している夫婦がそこら中にいるので社会的なプレッシャーは日本よりはまだ緩いような気がします。

それでもアメリカは父親参加のイベントや、イベントの際に両親そろって参加している家族が多いので気になるときもあります。

男性が家にいないと防犯的にも不安ですよね。
その家にいる男性が一番危険なんですけど…..

  • 脅し:彼から逃げたら危険な目に合う、被害者の家族に危害を加える、子供を奪う、SNSに個人情報を晒すなどと脅迫されている。


2.DV加害者が変わることは可能か?

DV加害者が本当に変わるかどうかについては、専門家の間でも意見が分かれていますが私は変わらないと思います。

変わるとしたら年老いたときです、それまで待ちますか?待てますか?
お子さんがいるとしたら、間違いなく何かどこかでお子さんに迷惑をかけたり傷を負わせることになります。

加害者が変わる可能性がある場合

  • 本人が問題を認識している: 暴力行為が自分の責任であると自覚し、それを改めたいという強い意志がある。

私の場合、夫自身で自覚していて自身で暴力を振るっていることを私に対してキレた勢いで、彼の親族に告白してしまっていました。笑
今ではバカなヤツと笑ってしまいますが、当時の私は完全に洗脳されていたので逆に他人に知られて警察にでも通報されたらどうしよう?!
と訳の分からないことを考えて焦っていました。
今思えば本当にどうして??良かったじゃん、なのに。

私はその時会話の内容を聞いていましたが、全部私が悪いからそれを私に分からせるために親切に殴ってやったのに、まだ理解してなくて救いようのないバカだと説明していました……

下に詳しく書きますが、コイツ(夫※思い出したらムカついてきたので)が自覚していた事実は暴力を振るっている自分、、の部分だけです。

  • 専門的な支援を受ける: 加害者向けのカウンセリングやプログラムを継続的に受けることで、行動の改善が見られる場合があります。

世間の常識がある人であれば、まず警察に逮捕されることを恐れて他人に何も話したくないので買ううセリングに行くヤツなんていないと思います。
(※思い出したら本当にムカついてきたので時々アイツとかコイツとかヤツとかになりますが、全部夫のことです)

加害者が変わりにくいケース

  • 責任転嫁する傾向がある: 暴力の原因を被害者や外部環境のせいにする場合、根本的な行動の変化は難しい。

ずっと前から夫の親族は、私にあたりがきついことを察していてやめるように怒られて(いくつだよ?)いましたが、私が悪いからだと妄想の話をでっちあげて逆切れしていたのでまさに責任転嫁のプロです。

”妻(私)が悪いから辞めない!俺は悪くない!”

そしてしつこく注意されるとさらに逆切れしてその親族との連絡を絶ち切ってしまいました。

信号が赤なのも、渋滞も、電気が切れたのも、店員の態度がわるかったのも、お財布を落としたのも、家賃が上がったのも、、

全部私のせいでした。

  • 継続的な暴力の履歴がある: 暴力が長期間続いている場合、パターンを変えるのは非常に困難です。

最初の数年は言葉の暴力だけだったので、命の危険は感じていませんでした。
しかし言葉の暴力も激しくなってきたころ、手が出始めました。
頻度も1年に一度、半年に一度、1か月に一度、1週間に一度、最後は1日に何発殴られたかカウントできない程です。

  • 環境が変わらない: 暴力を助長するストレス要因や社会的な支持が変わらないと、改善は期待しづらい。

夫の環境は1~2年ごとに国が変わり、職場が変わり、家が変わりと環境は変わりまくりでしたが暴力、暴言はだんだん酷くなる一方でした。

何度も夫の母国に帰るか、日本に住むことを提案しましたがどちらも受け入れることはありませんでした。


3. 被害者が「変わってほしい」と期待するリスク

加害者の変化を信じ続けることで、被害者が直面するリスクがあります。

時間の浪費

加害者が変わることを待つ間、暴力や心理的虐待が続き、被害者やその家族がさらに傷つく可能性があります。

本当に時間の無駄でした。時間の無駄でしかありませんでした。
夫といた10年得たものは何もありません、自分は精神的に生きてはいませんでした。

自己肯定感の低下

加害者の行動が改善しないことで、被害者は「自分がもっと努力すればよかったのでは」と自己責任を感じてしまうことがあります。

これも夫から逃げられない大きな原因の一つです。
私が悪い、、と思い込むように洗脳されているから自分に自信を持つことができませんでした。

危険の拡大

特に暴力がエスカレートする場合、命に関わる危険性も高まります。「今回は大丈夫かもしれない」という希望が、危機的な状況を見過ごす原因になることもあります。

私も最後はひどい暴行にあい、歩行困難になり2か月歩けませんでした。
まさに命からがら逃げた、最後のチャンスだったと思います。


4. DV加害者との関係における現実的な視点

加害者の変化は被害者の責任ではない

DV加害者が変わるかどうかは、被害者の努力に左右されるものではありません。加害者自身が自分の行動を改める意欲と責任を持つ必要があります。

期待だけで行動を遅らせない

「いつか変わるかもしれない」と思って行動を遅らせることは、状況を悪化させる可能性があります。安全を確保するための行動が優先されるべきです。

自分と子供の命が一番大事なことだけは絶対に忘れないでください。
加害者は一人で生きていけます。

私の場合、何度も私が逃げたら〇ぬと言っていましたが私たちがいなくなってから数年たちますがまだ生きいるようなので心配いりません。

もし加害者が間違った道を選んだとしても、被害者の責任ではありません。

専門機関のサポートを受ける

被害者が期待に縛られることなく、冷静に状況を判断するためには、専門的な相談窓口やカウンセリングのサポートを受けることが重要です。

相談したい気分のときだけでいいので、継続的に連絡してください。

彼らは絶対に情報を漏らしたり、何か夫に気づかれそうになったとしてもちゃんと訓練を受けた人たちなので対応してくれます。

私も最初は1年に一度、半年に一度、専門機関も変えたり、最後はお寺に電話しました💦何度もかけては、具体的に逃げる話になると、もう大丈夫です!と慌てて電話を切ったりしてを繰り返していました。

皆優しいです。

でも最後頻繁にかけていた時は、水をそろえて今すぐ逃げろと言いました。

お近くに教会があり、もし行けるチャンスがあるのなら言ってください。
そのタイミングが来る時がいつかきます。


5. 被害者へのアドバイス

  • 自分自身の安全を最優先に: 加害者の変化を期待するより、まず自分や家族の安全を確保する方法を考えることが大切です。

  • 客観的な視点を持つ: 暴力が繰り返されている場合、その行動が変わる可能性が低いことを認識する必要があります。

  • 周囲のサポートを受ける: 信頼できる友人、家族、専門機関に相談し、適切な助けを求めましょう。

友達や家族には迷惑をかけたくなくて言いにくいですよね。。
もし話してしまったことで助けようとしてくれたことにより危険な目に合わせてしまったら一生後悔しますよね。。

彼らはプロではありません。大事な人たちです。

私はまず専門家に相談すべきだと思います。
家族や友人なら助けたい一心で感情を優先して動くと考えられるので、専門家に助けを求めるべきです。

シェルターや、女性支援団体、教会、病院など(日本はわかりませんが)は専門家とつながりを持っています。

病院に行けるチャンスがあれば、痛いところがなくても痛いふりをしたりしてレントゲン室などの夫が付いてこられないようなところに行けるようにしてください。

問診なら夫も一緒に入れます。
アメリカでは毎回問診票を書かされますが、歯医者や眼科であっても
”最近誰かに暴力を振るわれたことがありますか?”というような項目があります。
加害者に見つからないようなら、そこにチェックを入れてください。


6. まとめ

「彼に変わってほしい」「いつか変わるかもしれない」という期待は、DV被害者が抱く自然な感情ですが、現実には加害者が変わるためには非常に多くの条件と支援が必要です。

被害者は、加害者の変化を待つことが必ずしも解決につながらないことを理解し、自分自身と家族の安全と幸福を最優先に考えるべきです。勇気を持って専門的なサポートを受けることで、新しい一歩を踏み出すきっかけが得られるでしょう。

私のように何年も監禁されていれば、洗脳も根深く専門家を疑うような状態でしょう。

もう何年も社会の事情も知らず、普通の人との会話もしていませんでした。
外の世界が一体どんなものなのか、夫からはずっと他人は全員敵だと刷り込まれてきたので、シェルターに入ってもまだ皆敵なのかもしれないとバカなことを考えて怯えていました。

今後、別の記事で私が受けてきたサポートについて具体的に書いていきます。

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カイ
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