見出し画像

うつ・適応障害と向き合った日々:私が過去の自分に伝えたいこと

この記事を開いてくれた方は、今まさに、うつや適応障害に苦しんでいる方なのではないかと思います。

私自身、うつ・適応障害の当事者になって休職も経験し、数ヶ月間、悩みに悩みました。特に悩んだのが「どうしたらいいんだろう」と言うことです。
うつ・適応障害の当事者の本は多く出版されていますが、「自分と同じようにこんな風に悩んでいる人がいるんだ」と思うことができ少し安心はできる一方で、「これから具体的にどうしたらいいのか」と言う部分では、私個人は情報がなかなか得られず苦労しました。

そこで、今回は「どうしたらいいのか」と言う点に焦点を当て、私の体験談をもとに、時系列順に、できるだけ具体的に書いていこうと思います。
周りからの理解を得られないこと、症状の相談先、仕事継続 vs 休職、休職中の過ごし方、お金の問題、回復の兆しが見えなさ、復職 vs 転職など。
もちろん、うつや適応障害は人によって症状やその程度、置かれている環境も異なるため、全てそのまま使えるものではないと思いますが、一体験談として悩んでいる人の何かの助けになれば嬉しく思います。(これは自分には当てはまらないなと思ったらその項目は読み飛ばしてください)
前置きが非常に長くなってしまいましたが始めていきます。


1. 自己紹介

大学卒業後、コンサル・業績管理の経験を積んだのち、未経験業界の事業企画に転職。転職先でこれまでと異なる業界・職種ながら、大きなプロジェクトの企画担当に抜擢され、悩みながらも中途入社だから結果を残さなくてはと、数ヶ月無理な働き方をし続けたことで、適応障害・突発性難聴を発症。
その後、適応障害でも仕事を続けたいと業務継続するも、症状が悪化しうつ状態となり、数ヶ月の休職へ。休職中、症状と自分の苦しい現状と向き合う苦しい時間を過ごすも、少しずつ回復しなんとか転職。

こんな流れで、うつ・適応障害から休職、転職を経験しました。私が転職までに直面した悩みに対して、どう向き合ってきたか、それが正解だったのかは今考えてもわかりませんが、あくまで「私はこう対応してきた」という個人的な体験として書いていきたいと思います。

2-1.うつ・適応障害で悩んだこと - 発症~休職 -

これは病気なのか

中途入社して3ヶ月。毎日のように発生する問題に対応するため、早朝から足取り重く会社へ向かっていました。毎日どんよりした気持ちで向かっており長時間残業して退社し家でも土日でも隠れて残業し、プライベートでも何をしても味がしないようなそんな日々を過ごしていました。まあでも転職して数ヶ月だし、できないことが多くても仕方ない、毎日一歩一歩進めばいいと自分に言い聞かせて過ごしていたのですが、徐々に状況が悪化していき、頭が働かなくなっていきました。
まず、上司の言ったことが一回で理解できない。私は新卒ではコンサルを経験しており、プロジェクトのキャッチアップは遅くないという自負があったのですが、脳がゼリー状の何かに包まれたような、そんな感覚で頭が動かなくなり、何を言っているか理解ができなくなっていたのです。

そしてそれは徐々に悪化していき、数回聞けばその後の対応は問題なかったところから、自分で業務の組み立てができない状況にまで悪化していき(何をすべきか考えられず優先順位がつけられなくなっていきました)、その結果叱責が増え、上司からパニック状態だねとか論理的思考力が全くないね、と言われるような機会が増えていきました。(元々の私は、職場や友人からは冷静な人間だと言われることが多く、パニックのようになり自分の頭で整理できない感覚はこれが初めてでした。)初めは、気持ちの問題だ、となんとか乗り切ろうとしてきました。しかし、表現が難しいのですが、気持ち云々ではなく、その仕事を行うことは物理的不可能だという感覚になるほど、頭が働かず、苦労することがさらに増えていきました。

当時は毎日WEB会議を行なっていましたが、耳がボワボワして相手が何を言っているか全く聞き取れず、耳にもなんだか支障が出てきました。それでも、そんなことを伝えたらさらに信用が失墜すると考えた私は誰にも言えずにいました。それでも、こんなに頭が働かなくなったりする状況はあまりにもおかしいと思うようになりました。

転職して5ヶ月目、プロジェクトが佳境に差し掛かった時、記録している残業時間が規定を大幅に超過しそうになり、早めに帰宅させてもらえました。
その時、これはやはりおかしいのではと思い、病院に行ってみることを決意し、ただ、もう診療時間を過ぎていたので、オンラインのメンタルクリニックを予約して診察してもらいました。そうすると、そこで適応障害と診断を受けました。また、その後違和感を感じて受診した耳鼻科でも、突発性難聴と診断されることになります。
つまり、自分自身病気ではない、気持ちの問題だ、と乗り切ろうとしてきたものが、病気だったのだと、このタイミングでわかりました。

◉メンタルクリニック(オンライン)
・ネットで「メンタルクリニック オンライン」と検索すると複数ヒットします。ウィーミート、かもみーる、fastdoctorなどが出てきます。
・精神科は予約が埋まっていてすぐにはみてもらえないことが多く、仕事で忙しいとそもそも診療時間にいけないということもあると思うので、初診ではオンラインクリニックがおすすめです。以下に例示します。


周りからの理解の得られなさ

適応障害と診断を受けた私は、まず上司に相談をしました。適応障害と診断されたものの、自分の仕事を放り出したくなかった私は、業務の負荷だけ下げてもらい、仕事は続けたいと申し出ました。
そこで残業時間だけ調整してもらい、対応を進めようとしましたが、頭の動かない状況が変わったわけではありません。むしろ、業務負荷軽減をしているのだから、せめて簡単な業務ぐらいはできるだろうと、周りからの当たりは強くなっていきました。「なんでこんなこともできないの」「周りに迷惑をかけているのわからないの」と人前で叱責されることも増え、さらに居場所が無くなった私は、昼ごはんも隠れて社食の隅っこで人目を避けるように食べるようになりました。

どうしたらいいんだろう。業務調整はしてもらっているし、周りにも迷惑をかけているのも自分でもわかっているけれど、業務ができない・頭が動かない。それでも仕事の納期は当然に迫ってくる。周りの上司や同僚には助けてもらっていてこれ以上の助けを求めることはできない。迷惑ばかりかけている、と負のループに入ってしまい、状況は良くなるどころか悪くなっていきます。

引き続き、オンラインのメンタルクリニックは受診していたものの、抗うつ剤の増量対応がメインで、このままで本当に良くなるのだろうか、不安な反応だけを抑える対症療法で本当に効果があるのだろうかと不安でした。
医師はカウンセリングはメインではないから仕方ないと思い、オンラインで心理士のカウンセリングも受けてみました。その中で休職した方が、という話も出たものの、休職なんてしてしまったらキャリアが終わってしまう、と考えてしまい、踏み切れずにいました。

どこに相談すればいいのか

職場では、上司に相談したものの、もちろん仕事内容が変わるわけではないため、異動などを視野に入れられないかなどとも考えるようになりました。
そこで私は以下のところへ相談しにいきました。

キャリア相談室(人事)
今の職場で適応障害を発症してしまったため他の部署に異動できないか、相談しました。結果から言えば、異動を具体的に前に進めることはできませんでした。相談員は親身に聞いてくれはしましたが、もう少しやりたいことを自分の頭の中で整理してからまた相談してください、と言われてしまいました。”やりたいこと”ベースで異動したい社員向けの相談室であったため、私のような消極的な異動はおそらく対象外だったのだと思います。なんとか回復の糸口をと探していた私は、そもそも頭が整理できる状況にはすでになく、やりたいことのように綺麗なストーリーを作る元気もなかったので、今の状況では異動はできないのだ、と肩を落とすことになります。

健康推進部(総務)
キャリア相談室で失敗した私は、精神的な問題も多く扱っているだろう、社員の健康を管轄する健康推進部に相談しにいきます。相談予約をして向かうと、親身に看護師の方が話を聞いてくださいました。そこで、産業医を紹介してくれるという話になり、次の相談で診察を受けることになりました。
産業医と話すと、精神科は担当されていないとのことで、外部のメンタルクリニックへの紹介状を書いていただき、その場を終えることになりました。
オンラインでのメンタルクリニックは受診していた私でしたが、オンライン相談に対して漠然とした不安を抱いていた私は、対面で相談できるクリニックへ紹介してもらったことで胸を撫で下ろすことになります。

仕事を継続するか vs 休職するか

対面での精神科受診が決まった後、私は仕事を継続するか、休職するか、頭を悩ませることになります。オンラインクリニックでは休職の選択肢も触れられてはいたものの、休職してしまったら、キャリアに傷がついてこの会社にも居場所が無くなるのではないか、家族や彼女にも恥ずかしくて顔向けできないのではないか、もし転職を考えたとしても休職経験があるとできなくなるのではないか、という不安です。頭がどんどん動かなくなる状態の中、考えるのは非常に苦しかったです。

それでも、家族や彼女になんとか打ち明けて相談した結果、異動も難しい中で今取りうる選択肢は休職しかないのではないかという結論に至り、これまで拒んできた休職を受け入れようという心の準備が整うことになります。

そして迎えた対面での精神科受診日。主治医から適応障害から悪化して現在は「うつ状態」と診断されました。「これからどうしたいか」という質問に対して、休職をしたいと答えてその場で診断書(うつ状態で2ヶ月の休職が必要の旨)を発行。上司に連絡をして、その日から休職することになります。
(その後は2ヶ月ごとに更新され、約半年間の休職になりました)

2-2.うつ・適応障害で悩んだこと -休職中-

休職中は誰に相談したらいいのか

私は対面で精神科を受診したその日に診断書を発行され、その当日から休職が決まったため、かなり唐突でした。休職に入る手続きや休職中のやり取り、復職等の流れについて何もわからないまま休職に突入した状態です。
会社からは特に連絡はなく、直属の上司とのみやり取りを行う状態が続きました。ただ、やり取りを行うことで、頭がぐるぐるとした状態に陥り、呂律が回らなくなる、そんな体調悪化を繰り返すことにもなりました。

やり取りを繰り返すと頭が働かなくなり、ぐるぐるとして何もできなくなる。主治医に相談したいが、精神科の受診は基本的に2週間に一回で、病院にもよると思いますが、薬剤治療が一般的です。よってカウンセリングのように長い時間をとって相談することは基本的にはできません。

だから、長い時間をとって相談できる相手というのはなかなかいないのです。その際に、私が利用したのはカウンセリングサービスでした。
本来、主治医のいる病院に心理士がいれば、カウンセリングも受けられると思うのですが、私の病院は医師1人の小規模なクリニックだったので難しく、オンラインカウンセリングサービスを利用しました。自費なので、40分5,000円ほど(※利用料金はもちろんサービスによって異なります)と高いですが、個人的にはそこで上司との面談の断り方や回復に向けてするべきことについて相談することで心が楽になりました。

◉オンラインカウンセリングサービス
・「オンラインカウンセリング うつ」などと検索するといくつかヒットすると思います。その中でも専門知識のある臨床心理士などの資格を持っている方に相談するのが良いと思います。


休職中のお金、どうしたらいいんだろう

休職中はもちろん給料はもらえませんが、それでも家賃や食費はこれまで通りかかりますし、なんなら医療費が上に乗ってきます。休職中のお金どうしたら良いのでしょうか。結論から言えば、保険組合から傷病手当金というものを受け取るか、身も蓋もないですが家族から借りる、しかないのではないかなと思います。

傷病手当金がもらえる会社にお勤めの方は、おそらく会社から休職時に案内があるのが一般的ではないかと思いますが、私はいきなり休職が決まったこともあり、自分で色々と調べて申請することになりました。休職を考えている方は、休職前に会社のシステムで調べておけるといいのですが、そんな精神状況でない可能性が高いので、休職後ゆっくり調べればいいです。

基本的に、保険組合宛に傷病手当金請求書という書類を1ヶ月ごとに、会社経由で提出することになるはずです。初回の申請は通るのに2ヶ月程度かかることが多く、振り込まれないと気持ちが焦ると思いますが、時間がかかるものなんだと割り切り、振り込まれるのを待ちましょう。2回目以降はもっとスムーズで、1ヶ月ほどで申請が通るはずです。

◉傷病手当金
・傷病手当金は、病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、被保険者が病気やケガのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給される

いつ回復できるのか

いざ休職に入ると、それはそれでどう過ごしたらいいのか・いつ回復できるのかという不安に苛まれてしまうことが多いのではないかと思います。

私も休職に入ったものの、どう過ごしていいかのか・いつになったら回復できるのか全くわからず不安を感じながら過ごしていました。これを読んでいる方も同様な不安を感じているのではと思いますので、私の場合は時系列に沿って何をしていたか・どう回復に至ったか書いていきたいと思います。
また、回復度合いを参考に記載していますが、かなり波があったため、一直線でよくなるものではなく、浮き沈みを繰り返しながらよくなっていくものなのだと思います。

※私は6ヶ月で回復しましたが、回復にかかった期間はあくまで結果論に過ぎません。人によっては、もっと長引くケースも短期間で回復できるケースもあると思います。症状の程度や環境等により、回復時期等は異なるとも思われる為、あくまで1ケースとして捉えて下さい。

休職1ヶ月目(回復度合5%→10%)
休職確定後、拠点を実家に移し、2週間ほどはほとんど寝て過ごすことが多かったように思います。実家に帰って平日にフラフラしているのも嫌だったので、ほとんど外に出ず、たまに家事手伝いや草抜きをするくらいでした。
うつ関連の書籍をネットで買って読んだりしましたが、所詮気持ちの問題というように表現しているものもあり、あまり私には役に立ちませんでした。
(もちろん、役立つ書籍もあると思いますし、その書籍自体も私に合わなかっただけで人にとっては役にたつものなのだと思います)

休職1ヶ月後〜3ヶ月後(回復度合10→50%)
主治医からは復職に向けた生活記録表を書くように指示され、毎日の睡眠時間と実施したこと、その日の気分を◯△×で書くようになりました。この頃は×や△ばかりで眠れないこともよくあったため抗うつ剤に加えて睡眠薬を処方されるようになりました。それまでほとんど寝て過ごしていた私ですが、状況があまり良くなるように思いませんでした。

そこで、自分の休職に至った経験を認識し直す必要があるのではないかと思い、オンラインのカウンセリングでの認知行動療法を始めました。休職に至った経験を振り返り、新たな認識で捉え直すというものです。
これは自分にとってはかなり苦しくて、取り組むたびに耳に圧迫感を覚え頭がぐるぐるしてしまい呂律が回りにくくなる症状が出てしまい、あまり自分には合いませんでした。

心理士の方から、その取り組みをやめて、自分の気持ちを底上げするために、生活記録表を書くように指示されました。目的は、その行動をとっている時の自分の気分を可視化し(何をしているときに自分の気分が上向き・下向きになりやすいか)を把握することです。
気分が上向きやすい行動を日常生活に増やすことで、自分の生活を底上げすることを目的に行いました。私の場合は、何もしていない考え事の時間(転職について調べたり考えている時間が気分を落ち込ませ、散歩や、気晴らしのNetfrix、水泳、瞑想をしているときに気分が多少落ち着くことがわかったので、その比率を徐々に増やしていきました。特にNetfrixや水泳、瞑想は、その行動に集中して、仕事のことや自分が休職中であることを考えずに済むため、自分にとっては効果的でした。

ただの現実逃避なのではないか、こんなことをしても意味はないのではと悩むこともありましたが、気分が落ち込むと何もできないので、指示に従って続けてみることにしました。このときに地面師シリーズも見た気がします。完全に自信喪失していたこの時期に心理士のカウンセリングを受けたことは自分にとっては効果的でした。

◉認知行動療法(CBT)
・思考(認知)と行動を変えることで感情や心理状態を改善する心理療法。
・否定的な考え方や行動パターンに気づき、それをより現実的で建設的なものに修正することを目指すものだそうです。これまでの出来事を新しい認識で捉え直すようなもの(認知に修正を加える)だと理解しています。

休職4ヶ月後〜5ヶ月後(回復度合50%→80%)
徐々に普通に過ごせる時間帯も増えてきた頃、頭の体操と思い、資格試験の勉強を始めました。資格の勉強を始めたのは、①異動が難しい状況の中復職はイメージができないこと(また潰れてしまうかもしれないという恐れ)、②休職に至るまでに完全に喪失した自己肯定感を取り戻すこと、③もし転職をするなら資格を持っていないとどこにも採用してもらえないかもしれないと思ったことが理由でした。

手始めに、ネットで調べて比較的取得が簡単だと出てきた終活ガイドと、カーボンニュートラルの試験を受けたところ、問題なく合格をすることができました。頭の動きはまだ鈍かったですが、難易度が高くない試験だとはいえ、2時間ほどの勉強でどちらも合格できたので、少しは頭が動くようになってきていると自分の自信につながりました。

そこで、もともと法学部というバックグラウンドがあったことを生かして、行政書士の合格を目指すことにしました。初めは、テキストは頭に全く入らず勉強をしていると全く調子が悪くなることもしばしばでした。ただ、休職中の「人生の停滞感を打破したい」という思いだけで勉強になんとか向かいました。この期間は頭が少し動いてきたことを契機に少し無理をするようになりましたが、前に進めているという感覚だけを頼りに進めることで、なんとか行政書士合格を掴み取ることができました。

休職6ヶ月目(回復度合80%→100%)
行政書士に合格できたことは自分の自信に大きくつながりました。復職は難しいと考えていたところ、新しい道を選べるチャンスに繋がると感じたからです。その結果、体感ですが、回復曲線が大きく上向きになり、転職についてもまともに考えられるようになりました。ここでなんとか転職できたことで私の休職は終わりを迎えることになります。

2-3. うつ・適応障害で悩んだこと -復職・転職-

復職するか vs 転職するか

復職か転職か。休職している方はかなり悩むところだと思います。
復職すると、同じ部署だとうつ・適応障害が再発するかもしれないというリスクや、休職したという事実がついて回りキャリアアップできないかもしれないなどという不安がある一方、最低限働き口は確保できるというメリットがある。転職だと、そもそも休職経験がある人を雇ってくれる企業があるかどうかもわからない。私自身はそんなことを考えていましたし、同じようなことを考えている人も多いのではないかと思います。

私は色々考えた末、資格を運よく取得できたこともあり、転職を選びました。ここからは個人の価値観にかなり依存するところだと思いますが、私個人としては、仕事が原因で適応障害になってしまったのなら、その環境から移動する選択を取るのが一番良いのではないかなと思います。
同じ環境に戻るのはリスクが大きいからです。私はもし仮に資格が取れていなかったとしても、転職という選択肢を選んでいたと思います。うつ病は再発リスクが高いとも言われる病気で、また同じ環境に戻るのは、復職プログラムが仮にうまく機能する会社であったとしても、それなりのリスクがあるのではないかと思います。
もちろん、転職にもリスクが伴いますし、異動できる会社や、柔軟に業務調整ができる会社であり、戻る意思がある方は戻っても良いとは思います。私自身、自分が選んだ転職という選択も正しいかわからないですし、ここは自分にとってのメリット・デメリットを比較衡量して最終的には選択するしかないところかなと思います。一つ言えるとすれば、これを読んでいるあなたには、生活の基盤である心身の健康を大切にできる選択をして欲しいです。

転職先に休職したことを話していいか

休職したことを話すかどうか。転職をすることを決めたらまず悩むところだと思います。

私は個人的には、採用面接時に正直に話した方が良いと思います。なぜなら、隠していて後からバレてしまう方が印象が悪いのと、休職していたことを隠していたら、休職に負い目を感じている状態、自分で自分の人生を否定している状態が続いてしまい、精神衛生上よくないからです。
休職期間が短くてバレるリスクもなく、休職したことに自分自身負い目も感じていないという方は、別に隠しても良いと思いますが、私のように比較的長期間休職した方には、正直に話して面接に臨むことをお勧めします。

もちろん、正直に話すと、企業によっては心無い言葉を受け取ることもあります。私自身、「傷病手当金をもらうなんて脛に齧り付いている」「休職なんてニートと同じ」と言われました。
結局のところ、うつや適応障害はなった方しか気持ちは分からないですし、そういう精神的な病に対しての理解のある企業は多くはないのだと思います。ただ、休職の話をしたことで、そう言った理解の薄い企業をスクリーニングできたんだと、前向きに捉えて転職を続けることが重要だと思います。

そういった企業に就職しても、理解が薄いのだから苦労する可能性がきっと高いでしょう。こちらからお断りだというくらいの気持ちで進めていけば、きっと、あなたに合う良い企業に出会えるはずだと思います。応援しています。

終わりに

今回はかなり長くなってしまいましたが、私の実体験に基づいて、うつ・適応障害になって苦労したこと・悩んだことに関して書いてみました。
この記事が、今悩んでいる誰かの役に少しでも立てばいいなと思います。

改めて、こんなに長い記事を読んでくださり本当にありがとうございました!あなたの人生がより良い方向へ向かうことを心から祈っています。




いいなと思ったら応援しよう!